2021年4月20日、ボランティア・ビューローの呼びかけにより集まった学生が、「高齢者施設でのコロナ禍の課題」とその課題を解決する一つの取り組みとしての“動画作成”について、千代田区社会福祉協議会地域協働課ボランティア係の宮本萬梨さんからお話を伺いました。
【コロナ禍における高齢者施設での課題】
- 家族に会えない
- 施設の行事やイベントが中止
- 社会とのつながりがない
- 余暇プログラムのマンネリ化
【高齢者の方々に人気のレクリエーション】
歌・体操・ゲーム・脳トレ
⇒これらの要素が入った「動画」があれば、コロナ禍でも高齢者の皆さんに喜んで頂ける!
【動画作りのポイント】
- 大きな声でゆっくり、はっきり発音する
- 細かい物を映す時は、拡大
- 字幕などの文字は大きめに
- ポジティブな表現、元気を届けましょう
- 突然の大きな音などは避ける
そして宮本さんのお話をきっかけに、春学期に2組の上智大生が高齢者の皆さんに楽しんでいただけるような動画づくりに挑戦しました。
個人で参加してくれた佐藤たらさん(フランス文学科3年)と、「上智大学ピアノの会」のメンバーです。
こちらでは、佐藤たらさんが提供してくれた「鎌倉さんぽ」の動画について、佐藤さんへのインタビューをもとにご紹介します。
撮影ポイント
・大船中学校前・北鎌倉駅前・円覚寺前・建長寺前・小町通り入口・鶴岡八幡宮(二の鳥居、源平池、旗上弁財天社)・喜多映画記念館(遊歩道)・丸七商店街・旧安保小児科・洋館・六地蔵・御成通り・高徳院 ・ 鎌倉大仏・収玄寺・由比ヶ浜
この企画に参加した動機は?
幼い頃よく祖母や母と鎌倉周辺を散歩していていたことが良い思い出として残っています。今でも散歩は私の趣味ですが、今はコロナ禍ということもあり1人で散歩しています。そんな中、高齢者施設への動画提供ボランティアを見つけました。時節柄高齢者の方々は特に外出できない日々が続いていることでしょう。私の地元がちょうど鎌倉という観光地だったこともあり、動画には行ったことのある場所も出てくることと思います。私が撮影時に祖母や母と散歩している気分になれたように、高齢者施設にいる皆様にも孫と散歩している気持ちになってほしいとの思いから企画の参加を決めました。
この企画に参加した感想を教えてください。
今回の動画撮影をする中で私自身、祖母や母と幼い頃歩いたスポットを全て行くことができ、懐かしい気持ちになることができました。撮影時の季節が春だったこともあり、花や鳥の鳴き声や天候にも恵まれ、動画を視聴するだけで春の風すらも感じることができるものになったかと思います。
動画編集や撮影も、私自身普段から時間のある時には取り組んでいたことなので特に苦になることもなく楽しくできました。字幕を入れるのに、短くわかりやすい文章でその場所の特徴を伝えることに力を入れました。
このようにして動画を通じて、私の通う大学のある千代田区の高齢者の方々と繋がれたことはこの企画に参加した大きな報酬だと思います。貴重な機会をありがとうございました。
動画をご視聴くださる高齢者施設の皆さまへのメッセージ
時節柄外出が困難になり、四季を感じることや観光を楽しむことが困難な世の中になってしまいました。今回の動画ではなるべく春が感じられるように、鎌倉という観光地としても堪能できるようにとの思いで撮影しました。ぜひこの動画を、近くの大学に通う孫との散歩と思って楽しんでいただけたらと思います。
鎌倉には一度は訪れたことがあるという高齢者の方も多いと思います。懐かしい気持ちで、お散歩気分を満喫していただけるのではないでしょうか。
次の記事では、「上智大学ピアノの会」メンバーの動画についてご紹介します。
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