2022.03.08
2022.03.08
こんにちは、そういちです。
突然ですが皆さんは非常時への備えはできていますか? できているという方は素晴らしいです! できていない方は少しでも見直すことをオススメします。災害は突然やってくるものなので(冒頭の質問のように)。
相変わらず突然話題を変えますが、皆さんは安否確認システムについてご存知でしょうか。初めて知ったという方や、名前だけは聞いたことがあるという方だけでなく、キチンと登録しているよという方でもシステムが導入された背景や意義まで詳しいという方は少数だと思います。
そこで、今回は安否確認システムについての疑問を解消すべく、総務グループの方々にお話を伺いに行ってきました!
ちなみにこんな画面です。上級生の皆さんはご存知ですよね。(http://www.mc-anpi.com)
A. 前提として、上智学院は構成員一人一人の安否を確認したいという素朴な大原則があります。皆さんが無事なのかという情報を一刻も早く把握したいというのが第一です。
そのうえで、災害発生時に迅速な対応を取るための資料・統計を得るという目的があります。
上智学院では、事業継続計画、英語ではBCP(Business Continuity Plan)という緊急時における計画を策定中です。事業継続計画とは、大規模災害などによる損害を最小限に抑えるため、それらによる人的・物的損害をあらかじめ想定して、どのような行動をとっていくかということですね。例えば、上智大学の事業をいかに継続していくか、非常事態から復旧するには何をするか、どういう流れで行うか、あるいは誰がするのか、といった計画です。
計画を立てるにあたって、非常事態への対応というのは段階によって異なると思うんですよね。大地震でいえば、地震発生直後や、あるいは少し時間が経過してからなど色々なステージがあります。その中でも特に初動の部分、大地震なら発生してすぐのタイミング。このときに何をすべきかという話で、基本的に大地震が起きると様々な混乱を招いたり、人的損害が発生したりします。特に大学は学生だけでなく教員や職員、さらにいえば業者の方やテナントの方など、色々な属性から成る構成員が多数、それこそ万単位でいるわけですね。そのような人たちの安否を確認することが、初動対応のキモとなります。ですので、大学関係者の安否を確認することが、今後事業を復旧・継続するための対応のベースとして重要だと考えています。
──大学側の意思決定の参考となるわけですね。確かに適切な判断材料なしの指示連絡は逆に混乱を起こしそうに思えます。
A. 我々運営側では連絡を自動的に送信する場合と、手動で送る場合の2つがあります。上智学院はNTTコミュニケーションズという会社の安否確認システムを採用しているのですが、そこでは独自に連絡方法や内容を設定することができるんですね。それで、我々も地震をベースに考えているのですが、具体的に言えば、まずキャンパスがある東京都を登録し、かつ震度6弱以上の地震が発生した地区に住む人に自動で安否確認メールが送信されるようにしています。ですので、東京都または学生・教職員が事前に登録した居住地(都道府県)のどちらか、もしくは両方で震度6弱以上の地震が発生した場合に、その地域で登録された方全員へ自動で安否確認の連絡が届きます。
ただ、大学側は学生さんたちが今どこに住んでいるのかを正確には把握できていないので、学生さん自身で住所・都道府県を登録していただけないと有事に安否の確認が困難となります。なので個々で住所の入力をお願いしたいと思っております。
ここまでが自動発信メールの話でして、次に手動で送るときについて説明します。
手動の場合は、例えばAさんとBさんとCさんに無事ですか、みたいなメールを送ったり、あるいは学生全員を対象に送信したりすることができます。他にも東京都を居住地としている学生全員とか、経済学部の学生全員とか。そのように、誰を対象として連絡するかというのを都度手動で設定して安否確認メールを送ることができます。
もちろんこの2つを組み合わせることも可能で、例えば東京で震度6弱以上の地震が起きると、基本的には学生全員に自動でメールが届きます。キャンパスが東京にあるので。それで、安否確認の内容に「学校に来ることができますか」という質問が設定されていまして、「来られます」と答えてくれた方に手動でまた連絡をするといった合わせ技をすることもできます。
──最近(3月16日)も宮城と福島で地震がありました。複数名から回答があったと聞きましたが、一方で対象地にいたけど設定していなかったためメールが届かなかったという学生の声もありました。
A. 大きく分けて2つあると考えております。1つ目は大規模災害が発生した時に学生の皆さんが大学と繋がるツールとなる点、2つ目は、大学が学生さんの安否を確認することができれば、学生のみなさんに対してより迅速・的確な対策を講じることが可能となる点です。
1つ目の大学と繋がるツールとなる点は、例えば学内で大ケガなどをして救助が必要な際に、その状況を大学に知らせることができます。もっとも、学外まで助けに行くのは難しいのですが……。他にも、連絡手段としてLoyolaがありますが、それがダウンしたときの保険として、大学からの重要な連絡を直接受け取ることが可能です。また今後は、大地震に限らず、台風や大雪などで急に休講となった場合の連絡方法としても活用していく予定です。
2つ目の、対策がより迅速・的確となる点は先ほどの事業継続計画にも繋がるのですが、どれくらいの人が被害に遭ったかなどの情報は今後の方針を決定する参考になります。
それから、これは任意で行っているのですが、安否確認システムに「家族オプション」という機能があり、それに登録している方は安否確認システム上で家族とチャットでやり取りすることができるので是非勧めたいですね。こちらについては大学側としては登録内容や連絡内容等見ることはないので、ご安心ください。
──家族オプションの設定についてはログイン後に家族情報メンテナンスから登録できます(学生自身による登録が必要です)。詳しい登録の仕方についてはLoyolaにある大学掲示板の「[重要]安否確認システム 初期設定のお願い」(直近だと2022年4月1日付掲載)に添付されている「2a.上智_簡易操作マニュアル利用者編jpn(学生)」の8ページを参照してください!
A. 初期設定と訓練への参加、この2つをお願いしたいです。初期設定では大学側が氏名や所属、ソフィアメールアドレス(大学から付与されるアドレス)などは既に入力しているので、それらに誤りがないかの確認と、住所・都道府県の登録をお願いしています。特に都道府県については、これをベースに安否確認のメールを送るので、これだけでも登録して欲しいです。また、連絡先もソフィアメールアドレスにプラスして2つまで登録できるので、例えば携帯のメールアドレスで登録したいなどでしたら追加で登録していただければと思います。
それから2つ目として、もうすでに2回実施していますが、システムの訓練に参加して欲しいですね。当面の間は春と秋の2回行う予定ですので、これに対して回答していただきたいです。この前の訓練でも回答率は30%を切るほどに低かったので、是非有事の備えとして確認していただきたいです。
あとは、実際に大地震が発生して安否確認のメールが届いたらちゃんと回答してね、というのもあります。
──大学からのお知らせというと時間がかかる印象が強いですが、初期設定はそれほど手間ではありません。有事になってからでは遅いので、設定していない方はすることをおススメします!
いかがでしたか? 今回取材をしていて一番衝撃的だったのは訓練の参加率です。訓練とはいえ3割以下しか回答していないというのはかなりビックリしました。実際に災害が発生した際はもっと回答する人が増えるのではと予想されますが、案外パスワードがわからないといったウッカリをやらかすもの。実際私も訓練では団体コードとパスワードがわからずてんやわんやした記憶があります。
今からでも全く遅くありませんので、是非登録情報の確認と訓練への参加を!
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2022.03.08
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