団体創設秘話も
2024.04.12
大学の中と外で、いまおきているあれこれを紹介する「上智のいまを発見」。今回は、高校や大学、専門学校の団体やサークルで福祉に関する創意工夫あふれる魅力的な活動を表彰する「社会福祉学生ヒーローズ賞(全国社会福祉法人経営者協議会主催『社会福祉HERO’S TOKYO 2023』)」を受賞した課外活動団体wel-beeにご寄稿いただきました。
ガラス張りで天井が高く開放感のあるカフェ。店内は親子連れで賑わう。笑顔で感じの良い店員さんが接客をしている。運ばれてきたのは数々の賞を受賞したというジェラート。高級なコーヒーマシンで淹れたコーヒーといただく。
これは私がwel-beeの取材をしに、ある就労継続支援B型事業所に赴いた際に見た光景だ。
私はwel-beeという福祉メディアサークルに所属し、福祉の身近さや魅力を伝えるべく活動している。福祉の仕事はかつて「3K」と呼ばれた。つまり、「きつい」「汚い」「危険」。そのイメージとは裏腹に取材先は綺麗だったり、おしゃれだったり、生き生きと働いている人たちばかりだったり……。元々福祉にマイナスなイメージを持っていなかった私でさえも毎回驚かされる。
近年3Kのようなイメージは以前より減ってきているものの、いまだに福祉にはマイナスなイメージが伴っていることが少なくない。私は社会福祉学科に入学して、初めて社会福祉を本格的に学び始めた。他の学科の友人に「社会福祉を学んでいるんだよね〜」と話すと高確率でこのように返ってくる。
「偉いね」「すごいね」「優しそう」
……全てプラスの言葉だが、この言葉の背景には「福祉は自分とは関係ない」「福祉は大変だ」というようなネガティブな感情が隠されているように思う。
しかし、実際の福祉はどうだろう。本当に自分とは関係ないのだろうか。福祉は魅力のない分野なのだろうか。……否、関係あるし魅力ある!
障害者福祉の考え方の一つに「障害の社会モデル」という概念がある。障害の社会モデルは「障害」は人ではなく社会の側にあるため、社会的障壁を取り除いていく必要があるという考え方だ。例えば、車椅子ユーザーがいて上の階に上りたいとする。社会モデルの逆の考えの医学モデルで捉えると、足が使えないことを障害とする。一方、社会モデルで捉えた場合、いわゆる「健常者」のために作られた階段が障害であるとする。つまり、「障害者」は社会によって障害者にさせられているということだ。この「障害の社会モデル」の考え方に基づくと、私もあなたも含めみんなが生きやすい社会を作っていくためには、 私もあなたも含めみんなが福祉を考えていく必要があることがわかるだろう。
福祉の魅力については……wel-beeの記事を読んでほしい!(です !!) きっと福祉が面白くて、身近で魅力溢れているということがわかると思う。おすすめの記事をいくつか。
①「福祉のお菓子」で日々の疲れを癒しませんか?【sweet heart project】
(https://wel-bee.com/sweetheartproject/ )
②-共生を学ぶ舞台のうえで-特別取材!【キム・ウォニョンさんインタビュー】
(https://wel-bee.com/interview-kimwonyong/ )
③新メンバーと行く、スターバックスで手話チャレンジ!
(https://wel-bee.com/syuwa-starbucks/ )
フリーペーパー「wel-bee」でも福祉の魅力を伝えている。上智大学内だと社会福祉学科の協力の下、2号館15階に設置してあるのでぜひ手に取って見てほしい。
私たちwel-beeは「おしゃれに楽しく福祉を発信」をモットーに、福祉をより身近に魅力的に思ってもらうため、主にwebマガジンの運営とフリーペーパー制作の活動を行っている。今回このような賞をいただいたことは、wel-beeの活動が広がりを見せつつあることを実感できる機会になった。
社会福祉学生ヒーローズ賞授賞式の様子
もっと多くの人に記事が届くようにwel-bee一同尽力するとともに、この記事を読んでいるあなたが少しでもwel-beeの活動や福祉に興味を持ってくれたら嬉しい。
改めまして、社会福祉学生ヒーローズ賞をいただきましてありがとうございます。また、常日頃よりwel-beeの活動を応援してくださっている方々、関わってくださっている方々に心より感謝申し上げます。
wel-beeホームページ
wel-beeの記事は社会福祉の魅力を知れるだけでなく、福祉にまつわる先入観や固定概念は何よりも実際を知ることで塗り替えられることを伝えてくれています。web-beeのように私たちも身近に福祉を感じ、インクルーシブな社会を思い描いていきたいですね。
「上智のいまを発見」では学生の活躍、耳寄り情報、先生によるコラム、先輩紹介など、大学の中と外でおきているあれこれを特集しています。取り上げてほしい人や話題など、みなさんからの情報も募集中。情報提供は findsophia-co(at)sophia.ac.jpまで。記事形式、ビデオ、写真、アイディアなど形式は問いません。どうぞ自由な発想でお送りください。*残念ながらすべての応募情報にお答えすることはできません。採用させていただく場合のみご連絡をいたします。
それでは次回の発見もお楽しみに。