2024.03.13
2024.03.13
こんにちは! そろそろ暑くなってきましたがいかがお過ごしですか? 今日は、私が運営に携わらせていただいた第5回Africa Weeksについての特集です。
まず、Africa Weeksとはどのようなものかご存じですか? Africa Weeksは、アフリカ地域と今後深く関わる可能性の高い若い世代に対して、アフリカ地域への理解を促進し連携を深めていくための取り組みとして行われています。2017年から始まり第5回の今回は、5月11日から25日までの約2週間、全ての企画がオンラインで実施されました。シンポジウムや講演会に多彩なゲストが登壇したほか、学生企画「アフリカと共に」では、上智大学の実践型プログラム「アフリカに学ぶ」に参加した学生と公募で集まった学生が運営を担当しました。この学生企画は、「つなぐ」をテーマにさまざまな企画が行われ、オンライン開催でも、写真展やアフリカ布の切り絵を作成するワークショップ、アフリカの現地の方とお話しするトークセッションなど、工夫が施されたプログラムが展開されました。
今回は、「学生企画」のなかで5月21日に行われたフリートークと、22日に行われたテーマトークの2つのプログラムの様子を紹介していきます!
(2021年6月14日 一部訂正)
5月21日のフリートークは、「アフリカの大学生とテーマを決めずに楽しくゆるくお話しする会」というコンセプトのもとZoomで行なわれました。
日本側の参加者には大学生だけではなく高校生も多くいて、制服で参加されていたのがなんとも可愛らしかったです……! アフリカ側からはコンゴ政府の公共政策に携わったり、メディアへの露出など様々な活動をしているコンゴ出身のPatrickさんや、その他多くの大学生の方々が参加してくれました。ブレイクアウトルームにて、日本の学生とアフリカの大学生や現地の方が交流する時間には、とっても高度なQ&Aがされていたので、以下では実際にあった質問とそれに対する回答の一部を紹介します。
国によって感染状況は違うけど、まだ感染は続いている状態だね。でも日本と同様、外出する時はみんながマスクを着けてとても気を付けているよ。特にアフリカはこれまでの歴史から見てもHIVやエボラ出血熱など様々な感染症が流行った歴史を持っているから、その点においてはこれまでの知識が新型コロナウイルス対応にも活きていると感じる!
ただ、その中でも「新型コロナウイルスはただの風邪だ」という意見を持っている人もいるから、そこは難しいところだね。
最近アフリカでもワクチンの接種が始まったよ。今ではもう落ち着いているけど、接種が始まった頃はフランスの方から「ワクチンを打ったら妊娠できなくなる」という噂が流れて、少し混乱が生まれた時期があったね。
コンゴの状況で言うと、今はさほど大きな紛争や争い事は起こっていない印象だね。昔は民族ごとにきちんと土地が分かれていたから紛争はほとんどなかったんだけど、植民地支配によって国境が引かれてからは土地争いで民族間での紛争はたま~に起こるようになったかも。
国や大学の規模によって違うけど、法律や文学、化学など一般的な学部はどの大学にもあるかも。その中でも一番ポピュラーな学部は「コミュニケーション学部」かな。コミュニケーション学部はもちろん言語についても勉強するけど、主にテレビなどのメディアについて勉強するよ。
国民の平均賃金からすると、学費はとても高額になるね。国立や公立の大学はある程度政府や公共機関からの援助が受けられるけど、私立の大学ではそのような支援がないのでどうしてもとても高額になってしまう……。
国や大学によってとっても差はあるけれど、南アフリカ共和国の都市部にある大学はとても規模が大きくて、100を越える国から何千人という単位で留学生が在籍しているよ。
このように現地の方にしか聞けないリアルな情報についてお伺いすることができました!
上智大学のHPによると、上智大学にも約92の国から1000人以上の留学生が在籍しているので、南アフリカの大学でも同じような国際性があることに驚きました!
そうして、最後にはみんなで記念写真をパシャリ。日本側の学生もアフリカ側の学生も、オンラインであっても積極的にコミュニケーションをとることができて、とても素敵な会でした!
5月22日のテーマトークは2部制となっており、第1部では「アフリカの大学生事情」についてディスカッションをし、第2部では、「恋愛・結婚」というテーマからアフリカと日本の文化や考え方の違いなどについて考えました。
以下では第2部のディスカッションの様子の一部を紹介したいと思います!
日本の学生(以下「日」):日本では男女が出会う場は学校とか職場とか、結構限られている気がします。街でナンパとかもあるけれど、それが交際に繋がることは滅多にありません。アフリカではどのような男女の出会い方があるんですか?
アフリカの学生(以下「ア」):アフリカでは恋愛に対して日本よりももっと積極的でアグレッシブだと思うよ。学校や職場だけじゃなくて、街中でも気になる人を見つけたら声をかけて、連絡先を渡して後日一緒に飲みに行ったりもするかな。
日:それはすごいですね! では付き合った後もいろんな所にデートに行ったりするんですか?
ア:自分の場合は、デートは日本で言う居酒屋とかバーとかに一緒に飲みに行くことが多いかな。そういう意味ではインドアが多いかも。
日:居酒屋に行くことがインドアなんですか?! 日本で言うインドアというのは、家で映画を観たりゆっくりすることを言うので、インドアとアウトドアの区別の仕方が日本とアフリカでは違うみたいですね。
ア:うーん、アフリカではそこまでインドアとアウトドアの区別をするということがあまりないんだよね……日本ではデートはどこに行くことが多いの?
日:日本では映画を観に行ったり、動物園にも行ったりしますね。
ア:動物園か! アフリカでは結構どこにでも動物はいるから、わざわざデートで動物園に行くことはないかな……(笑)。
日:確かにそうかもしれないですね!
日:結婚についてですが、アフリカでの結婚事情はどのようなものですか?
ア:アフリカにはたくさんの民族がいて、民族間でも違いはあると思うけど、全体としてやはり妻と夫の役割の違い(ジェンダーロール)というのは色濃く残っていると思うよ。例えば、妻は家事育児を担当して、夫は働きに出るとか。
日本では男女の役割の違いというのはまだ残っているの?
日:日本では完全になくなっているわけではないけど、最近では夫婦共働きとか育児での役割分担などの考え方が普及してきていると思う。男女の収入の違いはまだあるから、そういう意味ではまだジェンダーロールという点で、平等ではないのかも……。
ア:そうなんだ。でもそのような考え方が広がってきていることはとても良いことだね。ちなみに妻と夫の給料が同じである方が良いと考えている人はどのくらいいるの?
──参加者のほぼ全員が挙手──
ア:こんなにいるんだね! すごく驚いたよ!
日:やはり今の世の中では、個人個人の自立とか独立が大切になっていると思うから給料の差はない方が良いかな。あと、もし離婚したとしても自分にお金があれば、その面では困らないから。
ア:離婚のことについてまで考えているんだね。アフリカでは離婚という制度はあるけど、実際に離婚している人ってほとんどいないと思う。考え方的に、嫌になればその家を出て行けば良いと考えているから、わざわざ離婚という手続きを踏まないことが多いかも。
日:離婚がほとんどないんですね! それは日本とは全く違うので驚きです!
このように、ディスカッションを通じて日本とアフリカの人々の文化や考え方の違いをリアルに感じることができました! ここでも最後に記念写真をパシャリ。
これらのプログラムに参加してみて、アフリカ側の参加者が皆さん陽気だったのはもちろん、日本側の大学生や高校生がとてもアフリカに興味を持っていて、真剣にお話を聞いたり積極的に質問したりしている姿がとても印象的でした! 日本の参加者の中には、将来アフリカで働きたいと言っていた理系の高校生がいたので、このイベントが是非その夢に繋がる第一歩になることを願うばかりです!
今年のAfrica Weeksのイベントに参加できなかった方も、この記事を読んでアフリカについて興味を持ってくれたら嬉しいです! 今後も上智大学にてAfrica Weeksのイベントや実践型プログラム「アフリカに学ぶ」などが行われた際には、是非参加してみてください!
今回のSophia Topicsは以上となります!
それでは次回もお楽しみに!!