FIND SOPHIA

カテゴリーで探す

コンテンツ名で探す

Find Sophia

上智のいまを発見

キャンパスでの防災と減災を考える
ホフマン・ホール防災訓練

2023.02.07

大学の中と外で、いまおきているあれこれを紹介する「上智のいまを発見」。今回は、ホフマン・ホール小会議室を利用している課外活動団体向けに開催された「ホフマン・ホール防災訓練」の様子についてお伝えします。

体験型・対話型の防災訓練

ウェルネスセンターや東京ハラルデリ&カフェのあるホフマン・ホールには、「ホフマン・ホール小会議室」と呼ばれる大学に登録している課外活動団体の部室があります。この部室を利用するには様々な条件をクリアする必要があり、その一つが「防災訓練」への参加です。
新型コロナウイルスが蔓延する以前は講習会の受講、コロナ禍では講習会の動画視聴でした。

今年は約3年ぶりに対面開催となり、新たに「キャンパスでの防災と減災を考える」というテーマで防災訓練を実施しました。
「防災・減災の観点から、日ごろどのようなことに気をつけていれば良いか、また災害時にはどのように行動すれば良いかを理解する」ことを目標とし、実際に避難経路を歩き、他の部活やサークルの学生と意見交換をし、災害時の対応を考えるということを行いました。

避難経路を歩いてみよう

今回の訓練は西側の食堂で火災が発生したら……という想定のもと実施しました。そのため、エレベーター横の階段は使用せず、ホフマン・ホール東側にある緊急時のみ利用可能な外階段を使い、4階~地下2階までの各団体の部室・会議室から一斉に外に出ました。

参加した学生の声

「通路が複雑で狭いので、ホフマン・ホールを使う学生は一度あの道を通ってみた方が良いと思った」
「避難ルートを歩いたことがなかったので、とても参考になった。特に、部室棟の方角を理解していなかったので、部内で徹底した方がいいと感じた」
「避難用の通路に大きな草が横たわっていて危険だと感じた」
「障がいを持っている方の避難経路が分からない」
「避難経路を知らなかった」
「部室が散らかりすぎていて、部室から出るのに一苦労」

非常口案内図

各階には非常口の案内図が設置されていますが、意外と知らない人が多かったようです。
実際に体験してみなければわからないことがありますね。

キャンパスでの防災と減災を考える

避難経路を歩いた後、10号館講堂で「避難経路を歩いてみて」、「もし災害に遭ってしまったら」というテーマでグループディスカッションを行いました。

グループディスカッションの様子
異なる部活、サークル同士でグループになり、自己紹介、ディスカッションを行います

ディスカッション①「避難経路を歩いてみて」

実際に避難経路を歩いてみて危険だと感じたことを付箋に書き出しグループのメンバーと共有しました。次に、書き出した危険を回避するために、どんなふうに部員に伝えられるかを別の付箋に書き出しこれも共有しました。中には30枚近くの付箋を出しているグループも!

多く付箋を出したグループには「防災てぬぐい」をプレゼントしました

ディスカッション②「もし災害に遭ってしまったら」

東日本大震災当時に上智大学で実際に起こった話が紹介された後、学内で活動中に大きな地震が起きたとして、身の回りにどのような危険があるかを付箋に書き出し共有。次に、部として上智の減災のためにどのような行動をとることができるかを付箋に書き出し、共有を行いました。

「上智の減災のためにどのような行動をとることができるか」 参加した学生の声

「念のため部室に防災袋を設置する」
「消火器やAEDの位置を把握する」
「部で備蓄しているポカリスエットやカロリーメイトを提供する。」
「体育館で、何日間も閉じ込められた際にウォーキングサッカーイベントを企画する」
「食料配布のボランティアなど、できる事を積極的に考えて行う」
「留学生のサポートをする」
「学外課外活動届の提出の徹底」

場所の把握や、備蓄の用意、食糧配布、メンタルケア、上智生らしい回答もありました。

防災意識の変化

ディスカッションの後、学生センター職員から「災害時には互いに助けあう「共助」が重要になる。日頃からキャンパスにいることが多い課外活動団体のみなさんにはぜひ力を貸していただきたい」と改めてお願いがされました。
さらに、安否確認システムと学外課外活動届について案内があり、訓練は終了しました。東日本大震災当時は、合宿中にもかかわらず大学への届け出がなかったことで安否確認に時間がかかってしまったという事態も発生したようです。
この話を受けて、参加した学生からも「安否確認を行う」、「届出は必ず出す」、「防災について対策を講じたい」等のコメントもあり、意識に変化があったことが感じられました。

参加した学生の声

「受身の講義ではなく、グループディスカッションでほかの参加者に刺激を受けながら防災・減災のための具体的な方策について身につけることができた。普段関わらない他団体の方と話をすることで、上智大学の課外活動団体としての意識が高まり、災害時にはサークルとして積極的に協力したいと思った」
「話し合いを通して防災・減災のアイディアを得られたので、これを自分だけのものにするのではなく部員に共有することまで含めて避難訓練だと考えた」
「上智大学の防災情報をただ受信するのではなく、自ら被害や防災、減災について考えてグループで共有することが出来、有意義な時間だったと思う。この後サー長と相談し、部の防災について対策を講じたい」
「自助・共助・公助について話があったが、特に今日は共助の考え方が身についた。災害が起こった時は自分が落ち着いて行動することはもちろん、周りの人を助けられるように行動していきたい」
「思ったより自分の防災意識が低いことに気づかされました。私の部活は何も対策をしていないので、今後の防災に関して考え直さなければならないと思いました。またワークを通して他団体の人たちと知り合える機会があり良かったです」

担当者memo

部室利用のためには参加が必須とはいえ、2時間の防災訓練で初めは行くのがつらいと思った人もいたようですが、多くの学生に「楽しかった」と言っていただけました。
グループディスカッションで他団体とコミュニケーションを取る中で、防災に対する意識が大きく変わり、すぐにでも対策を講じる、他団体の人と関われてよかったなどのコメントも見受けられました。
災害はいつ起こるか分かりません。この防災訓練を通して、皆さんの意識が変わることを期待しています。
安否確認システムについてはこちらの記事もどうぞ↓

「上智のいまを発見」では学生の活躍、耳寄り情報、先生によるコラム、先輩紹介など、大学の中と外でおきているあれこれを特集しています。取り上げてほしい人や話題など、みなさんからの情報も募集中。情報提供は findsophia-co(at)sophia.ac.jpまで。記事形式、ビデオ、写真、アイディアなど形式は問いません。どうぞ自由な発想でお送りください。*残念ながらすべての応募情報にお答えすることはできません。採用させていただく場合のみご連絡をいたします。

それでは次回の発見もお楽しみに。