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上智学生記者クラブ通信

#024 今春、9カフェの歴史が変わる

2021.08.30

思えばあれはもう1年前。我々の前に突如としてその姿を現したソフィアタワーは、まさに新たな上智大学、いや四谷という街全体の象徴となって、今やすっかりなくてはならないものになりました。

春、それは出会いと別れが交錯する季節。桜満開の卒業式が終われば、有楽町からやってくる新たな仲間が、期待と希望に満ちた4年間をスタートさせます。

そして今年、4月から新たな生命を授けられるのは、新1年生だけではありません。

今まで皆さんは、『9カフェ』と聞いてどんな言葉を思い浮かべていましたか?

「暗い」
「入りにくい」
「わざわざ選ぶ理由がない」

その印象は、普段9カフェで過ごしている人の数を見れば明らかでした。逆に9カフェに行く理由を尋ねても、「wi-fiがあるから」とかはまあいいとしても、「空いてるから」なんて声すら聞かれるくらいで…。

そんな状況を、大学側も手をこまねいて見ているわけではありませんでした。
「9カフェを改革しよう」。そんな計画が始まったのは、今からちょうど1年前のことです。

【大きな役割を果たした学生の声】

このプロジェクトは、企画全体を取り仕切る総務局、運営を担当していくことになる学生センター、そして最後の1ピースを埋める上智大学フューチャーセンター、この三者が、まさしく三位一体となって進めてきました。

上智大学フューチャーセンタープロジェクト。上智大学の教職員、卒業生、有志学生からなるこの組織は、最大の目的として「肩書きを越えた対話の場作り」を掲げています。そして今回、このフューチャーセンターを通して寄せられた学生側の声が、生まれ変わった9カフェにおいて大きな役割を担っているのです。

ワークショップの様子

5月、フューチャーセンターによる最初の取り組みが始まりました。各課外活動団体、教職員などに呼び掛け、2度に渡るワークショップ、さらに世界各地のラーニングコモンズについて研究を続けるJohn Augeri氏の講演会を開催。いずれの回も計30人近くを動員したワークショップでは、現状の9カフェの問題点、あったらいいなと思うものなどを最終的には参加者で具体的なアイデアにまで仕上げ、Augeri氏からは世界のトレンドも踏まえた提言が為されました。

その意見が大学にも伝わり、さらに12月にはカフェ内に導入する家具についてのアイデアも同様のワークショップを通じて話し合われた結果、1月中旬、新9カフェのレイアウトが遂に決定したのです。

この中でも大きな意味を持つのは、課外活動団体等による発表・プレゼンテーションのための場所が確保されたことです。

例えば、中庭よりの右上のエリアには大きなスクリーンを借りてきて設置できるようになりました。これは当初の予定ではなかったものです。学生を交えた話し合いの結果わかったことのひとつとして、「発表の場を求めている人たちが思ったよりも多い」ということがありました。実際にオープン記念のイベントとなる10日、11日の発表に関しては、既に定数を超える申し込みが寄せられています。

またもうひとつの特徴としては、「1人でリラックスしたい」という人向けのスペースが用意されたという点が挙げられます。窓際の1人席をはじめ、当初はボックス席の配置が予定されていた部分の一部が、「おひとりさま向け」の空間となりました。

大枠の部分として、今回9カフェにもたらされる最大の変化は、「学食ではなくなる」ということです。画像左上の部分にはおなじみの『PRONTO』が入り、お昼の時間にはお弁当販売が行われるほか、お弁当やおにぎり、お菓子などの自動販売機も設置されます。しかし、新たな9カフェに所謂の「厨房」は設置されません。

それでもなお、9カフェの使用用途は以前と比べ物にならないほど広がったと言っていいでしょう。1人で勉強に没頭するも良し、wi-fiと各席に電源が完備された状況で作業を行うも良し(プロジェクターなどの貸し出しも行われる予定)、もちろん空きコマに仲間と盛り上がるも良し。

言わば9月からの9カフェは、「飯が食えるラーニング・コモンズ」。

これまでありそうでなかった、そんな空間がここにあります。

4月からの9カフェは、新生「アクティブ・コモンズ」として、ソフィアンとともに長い歴史を歩んでいきます。

そしてそんな環境作りの一翼を担ったのは、1年前から続くプロジェクトに堂々と参画を果たしてきた、学生たち自身なのです。

【9カフェの変革はまだ始まったばかり】 

今、フューチャーセンターは、この9カフェリノベーションプロジェクトのひとまずの締めくくりとして、ある作業に着手しています。
それは、「オープンイベントに向けた企画」です。

2月、具体的なリニューアルオープンに向けた日程などが出始めた段階で、再び学生・教職員によるワークショップが開かれました。そこでは具体的な企画書までが用意され、現在、広報系・発表系・飲食系の3グループに分かれ、オープン日に向けた取り組みが続けられています。

【アクティブ・コモンズ(旧9カフェ)リニューアルオープンイベント】

 日時: 4月10・11日(火・水) 11:30~17:00
⇒各種団体のパフォーマンスやコーヒー、わたあめ、ポップコーンの販売などを行います。ぜひお越し下さい! 

そうして迎える4月12日の本オープンは、間違いなくこの9カフェプロジェクトにとっての、ひとつのゴールとなることでしょう。 しかし大学1年生が終わればすぐに2年生が始まり、それが終わればまたすぐに3年生が始まるように、9カフェプロジェクトにとってもこのゴールは、新たなスタートに他なりません。

リニューアルオープンする9カフェ改め「アクティブ・コモンズ」の究極的な目標は、その運営自体に学生がずっとずっと関わっていく仕組みを作ることです。

きっと使っていけば、どこかしかに不便な部分が出てくるはずです。もしかしたら、発表を巡ってトラブルが起きるかもしれません。実際にやってみなければわからないことがある以上、「作って終わり」では何の進歩もありません。

もし気付いたことがあれば、何でもフィードバックを寄せてください。その一声がきっかけとなり、アクティブ・コモンズはより使いやすく、みんなに愛される施設になっていくはずです。知らない大学の人が机上の空論に基づいて運営するものなんかより、もっとずっと誇らしい場所になるはずです。

半年間の充電期間を経て、9カフェがアクティブ・コモンズとして上智大学に戻ってきます。それは新たな歴史の始まりであり、新たなプロジェクトの門出でもあります。

さあ、ぜひみんなの力で、アクティブ・コモンズを最高の場所にしましょう!

新聞太郎
名前
新聞太郎
所属
文学部 新聞学科
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元大宮アルディージャ 家長昭博の王様っぷり
上智のいいところ
保健体育研究室師岡先生の存在