こんにちは!あーみです。
前回のSophia Topicsでミクロネシア・エクスポージャーツアーについて書きましたが、今回もミクロネシア関係のイベントについて書こうと思います。
*ミクロネシアはミクロネシア連邦・パラオ共和国・マーシャル共和国の3国を含めた地域の呼称
私の前回の記事はこちら
上智大学、上智短期大学の学生が参加するミクロネシア・エクスポージャーツアーの受け入れ先のひとつである、College of Micronesia(以下COM)の学生4名が2週間、上智大学と麗澤大学に留学生として来てくれました。私はミクロネシア・エクスポージャーツアーやCOMに在籍する学生が来日するプログラムを企画・運営している一般財団法人国際協力推進協会(APIC)が主催する「横浜観光」と上智大学が主催する「Micronesia Days」の2つのイベントに参加しました。
11月9日、横浜にて観光をしました。
四ツ谷駅に集合して、いざ横浜へ。
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まずは「カップヌードルミュージアム」へ行きました。
入り口にある大階段の前には、大きなカップヌードルと日清のキャラクターひよこちゃんがありました。
パシャリ!
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カップヌードルミュージアムには日清が発売したインスタント麺が壁一面に飾ってありました。ミクロネシア連邦にも日清のカップヌードルはありましたが、アメリカの工場で生産されていて、日本とは味が違ったことを覚えています。COMの学生たちは、世界各地で食べられている身近な食べ物についての展示をまじまじと見て、とても興味深そうでした。
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ここでのメインイベントは、オリジナルのカップヌードルの作成です。みんな思い思いにペンを走らせ、好きな具材とスープを選んで「世界に一つだけのカップヌードル」を作っていました。
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昼食には世界の麺類が堪能できるフードコートへ行きました。
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イタリアのパスタ、カザフスタンのラグマン、中国の蘭州牛肉面、韓国の冷麺、ベトナムのフォーなど、私たちが聞いたことがあるものから初めて出会うものまで、様々な種類がありました。私はインドネシアの郷土料理、ミーゴレンを食べました。ミーゴレンは甘味のあるケチャップマニスで味付けされており、日本で言う焼きそばに近い料理でした。
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フードコートの外のラウンジでは横浜の海を一望することができました。
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次に山下公園にある「日本郵船氷川丸」へ行きました。
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実はこの船はミクロネシア連邦のチューク州の沖合に沈んでいる平安丸と同じ設計図で作られた姉妹船なのです。
チュークはダイビングの名所として知られていて、沖合に沈んでいる平安丸の中に入ることができるそうです。
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豪華な作りの客室から、実際に使われていた船室、機関室などを見学しました。
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横浜の有名な観光地である氷川丸とミクロネシア連邦とに繋がりがあることは知りませんでした。今回COMの学生と一緒に見学をし、勉強することができたことは貴重な巡り合わせだと感じました。
最後に「横浜ランドマークタワー」へ。
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ミクロネシア連邦にはこのような高い建物はないので、横浜の夜景を一望したい学生たちは望遠鏡を覗き込むなど、大はしゃぎでした。
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運よく晴れていて、良い形で横浜観光を締めくくることができました。
11月18日には上智大学に来ている二人の女子学生と浅草の「木版館」へ行きました。
四ツ谷から浅草へ向かう途中、話に花を咲かせていると、偶然地下鉄でミクロネシア連邦大使館に勤める方が話しかけてきてくれました。彼女たちは日本とミクロネシア連邦のつながりなどをニコニコと話していました。
浅草の雷門で記念撮影。
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外国人観光客が多く混雑していましたが、仲見世通りで寄り道をしながら歩くこと5分、「木版館」へ着きました。
ここでは用意された版木にインクと糊のペーストを載せて、ブラシで伸ばし、馬楝で紙に刷る体験をすることができます。
今回は葛飾北斎の有名な作品である富獄三十六景のひとつ、「神奈川沖浪裏」を刷りました。
着くと、情熱にあふれたDavidさんとしほさんが出迎えてくれました。Davidさんははきはきとスピーディーに私たちに浮世絵の刷り方を教えてくれました。しほさんは私たちの横について、優しく、コツを教えてくださいました。
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浮世絵は版木が乾かないよう常に気を配りながら作るため、神経を研ぎ澄まさないといけません。インクと糊のペーストを版木の上に置き、ブラシで伸ばし、紙を載せる工程をスピーディーに行うことがコツだそうです。刷るときも馬楝に体重を載せて1円玉サイズをイメージしながら、小さく円を描きながら刷っていきます。
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丁寧に浮世絵を仕上げるためには、丁寧な作業と全体重を載せて力強く馬楝で刷る作業をするため、集中力と体力が思っていた以上に必要でした。途中の小休憩ではお煎餅とお茶をいただき、ゆったりと楽しむことができました。
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丁素早く、丁寧に、グラデーションを駆使しながら作品に向き合うこと約1時間
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美しい浮世絵を刷ることができました。全部で5つの版木を使用し、波の奥に見える富士山と黒のグラデーションは個人の力やインクの載せ方によって絵が変化します。同じ版木、インクを使っていてもそれぞれの個性が出て、興味深かったです。
日本文化のなかでも有名な浮世絵ですが、作る工程を初めて学んだほか、紙に刷り込んだインクは触れても全く手につかないことなどを発見することもできました。同じ作業を繰り返し行うなかで、個々人の個性が少しずつ浮世絵となって浸透していくことや、また一つ一つの作業に精神を集中していくことから奥ゆかしさも感じることができました。
文化体験を通して、私たちも一緒に日本文化を学ぶことができ、改めて日本文化の繊細さ、巧妙さを知ることができました。
前回のミクロネシア・エクスポージャーツアーでは、ミクロネシア連邦で日本とのつながりを感じましたが、今回の2つのイベントを通して、日本でミクロネシア連邦とのつながりを見つけることができました。一緒に過ごす中で、COMの学生が日本の文化、生活を経験して驚いたことやうれしかったことを笑顔で話してくれて、とてもほっこりしました。
こうしてエクスポージャーツアーが終わってからもCOMの学生と関わりを持つことができ、ミクロネシア連邦に行ってよかったなと改めて思いました。
今回のソフィアトピックスは以上です!次回もお楽しみに!
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2021.08.30