学科別紹介第2弾! 今回は次の6つの学科です。
違いが分かりにくいこともある2学科を並べました。
文学部の3つも、外国語学部の3つもそれぞれの国の言語、文化、歴史に触れるのは同じ。大きな違いは
文学部:外国語で書かれた文学に向き合う
外国語学部:外国語をバリバリ使ってコミュニケート
ということ。でもそれだけじゃない色々な違いとそれぞれの魅力があります。
実際の学生の声を聞いてみましょう!
☆時間割については、第1弾に引き続き下の表を参考にして下さい!
また、それぞれの時間割の中の「*」印は合わせて1科目であることを表しています。
“ 英文 ” 2年生
1. 雰囲気
英語のレベルは幅広いが、英語に関連した何かが好きな人が多い印象があります(映画・本・ドラマ・演劇など)。
2. 必修の授業
2年の必修ではCritical Readingという文学作品を読んで分析する授業と、Writing Workshopという論文を書く練習をする授業があります。CRでは先生の専門とする分野の文学が選ばれるので、作品によって生徒の好き嫌いは分かれるかも。WWでは基本的に論文の書き方を学びながら、学期末に各自好きなテーマについて書きます。繰り返し自分の論文を修正していくので、ある意味卒論の練習とも言えます。
3. ゼミ/卒論の有無や学科独自の留学
専攻はイギリス文学・アメリカ文学・言語学の中から選びます。先生の人数が最も多いのはイギリス文学で、選択必修・選択科目もイギリス文学に関連したものが多め。学科独自の留学は無く卒論があるため、留学をする時期によっては4年間で卒業することは難しくなります。多くの学生は2年次に留学します。
4. 特徴(人数・クラス分け・先生方とのかかわり・他学科にはない特殊な授業など)
英文の授業は必修・選択共に30人前後の授業が多く、一部のクラスは英語のレベルによってクラス分けがされています。そのため自然と学生番号が近い人・同じ英語レベルの人によく会います。色んな翻訳者の話を聞ける輪講Translation Theoryは英文特有かも。また演劇や児童文学などに特化した授業もあり、教授の専門によっては結構特色あふれる授業があるかもしれません。
<時間割 2年次春学期>
“ 外英 ” 3年生
1. 雰囲気
外向的な人が多い
2. 必修の授業
英語でのアウトプットの作業が多いです(プレゼン・ディベート・エッセイ)。
主に英語力向上を目標に掲げ、授業ごとに環境問題や人権問題など様々なテーマを取り扱いました。
3. ゼミ/卒論の有無や学科独自の留学
ゼミに参加し自身の研究に基づいて卒論を書く場合と、ゼミに参加せず他学部他学科の授業を履修し卒業する場合の2パターンに分かれます。
4. 特徴(人数・クラス分け・先生方とのかかわり・他学科にはない特殊な授業など)
私の学年では1クラス20人前後で8クラスほどあり、男女比は3:7程度で女子の方が多いです。先生方と学生の距離は比較的近く、親身になって相談に乗ってくれます。予約すれば先生と1対1の面談も可能です。授業は基本的に全て英語で行われます。
<時間割 2年次秋学期>
“ドイ文、 独文 ” 2年生
1. 雰囲気
各学年の人数が少ないので(50人くらい)みんなが顔見知りでアットホームな学科です!
2. 必修の授業
1、2年生ではドイツ語の他に、「ドイツ文学入門」、「ドイツ文学研究基礎」を必修科目として履修し、3、4年生から受講可能な文学研究や文献演習のために文学作品の考察の仕方を学びます。
3. ゼミ/卒論の有無や学科独自の留学
学科には「卒論ゼミ」があり、3年生の秋学期には卒論のテーマを決めます。4年生になると「卒業論文1・2」という必修科目を履修し、担当の先生と必要な文献や論文を作成する手順について話し合います。
学科には2年次の秋学期に5名を上限としてデュッセルドルフ大学に留学することのできる在外履修制度があるので、それをモチベーションに1、2年次のドイツ語を頑張っている学生も多いと思います!
4. 特徴(人数・クラス分け・先生方とのかかわり・他学科にはない特殊な授業など)
「ドイツ文学」と言っても、文学に留まらず、文化、言語、思想、芸術など様々な分野からドイツを学ぶことができる「ドイツ学」=Germanistikなので、幅広い知識を得ることができ、それらを日本とも比較しながら視野を広げていくことができます。私はドイツ語既習生だったので、ドイツ語の代わりに3、4年生の授業を受けています。高学年の授業は少人数クラスが多く、作品の解釈についてディスカッションやグループワークが行われる授業もあるので、学年関係なく様々な考え方や価値観を持った人と関わることができます!
<時間割 2年次秋学期> ※ドイツ語既習生ではない場合の時間割です。
“ドイ語” 2年生
1. 雰囲気
学科の授業は少人数形式が多いため、教授と学生との距離が近いことから質問がしやすく、関係構築がしやすいアットホームな雰囲気です。
2. 必修の授業
学科科目は、第一主専攻(専攻語=ドイツ語)と第二主専攻(または副専攻)があります。第二主専攻については3で回答しますので、ここでは第一主専攻のみを。
■1年次
基礎ドイツ語Ⅰa=ドイツ語文法
基礎ドイツ語Ⅰb=ドイツ語コミュニケーション
ドイツ語圏研究=ドイツの政治・経済・言語等について
■2年次
基礎ドイツ語Ⅱa=ドイツ語文法
基礎ドイツ語Ⅱb=ドイツ語コミュニケーション
ドイツ語圏研究=ドイツの政治・経済・言語等について
(昨年は在外履修が中止だったため、イレギュラー対応でした。本来は秋学期の単位は在外履修で現地の大学に通い、留学の最後テストに合格することで、取得することが出来ます。)
3. ゼミ/卒論の有無や学科独自の留学
2年次秋学期に「在外履修」と呼ばれる必修の留学制度があり、ドイツやオーストリアの大学で学ぶことができます。しかし在外履修プログラムへ参加するには、1年次秋学期の基礎ドイツ語Ⅱa・Ⅱb(文法・コミュ)でC以上の成績、2年次春学期の時点で基礎ドイツ語Ⅱa・Ⅱb(文法・コミュ)でD以上の成績(単位を取る事)と、ドイツ語圏研究ABCのうち2つ以上の単位が必須となります。
第二主専攻(または副専攻)は、研究コースのことです。外国語学部として、ドイツ語以外に学問的に何かを得たことの説明として、自分の興味分野について研究するため、開講されている研究コースのどれかを第二・副専攻で履修することになります。通常、コース選択は在外履修中に現地で行います。
ドイツ語学科内では、ヨーロッパ研究コースまたは言語研究コースを選択する人が多いです。第二主専攻と副専攻の大きな違いは、第二主専攻:卒論が必修、副専攻:卒論なしです。選んだ選考によって単位取得の形式が異なります。
4. 特徴(人数・クラス分け・先生方とのかかわり・他学科にはない特殊な授業など)
私は高校在学時にドイツへの留学経験があったため、飛び級生として高学年の先輩方と授業を履修することもありました。毎年各学年に数名程度飛び級生がいますが、飛び級生のレベルも人それぞれであるため、私はこれまで教授や事務の方との話し合いを経て履修を組んできました。
<時間割 2年次春学期> ※飛び級生ではない場合の時間割です。
“ 仏文 ” 3年生
1. 雰囲気
おしゃれで個性がある人が多いが、全体に穏やかな雰囲気が流れている
2. 必修の授業
1、2年生では「専門基礎フランス語」というフランス語自体を一から学ぶ文法と会話の授業が週に6回(ある曜日に2時間)! 日本人の先生とフランス人の先生が半分ずつ教えて下さり、クラスメイトとフランス語で会話したり、音楽を聴いたり、映画を観たりしながら楽しく学ぶことができます。合わせて、1年生ではフランスの文学作品全般について数々の作品や著者、その時代背景を学ぶ文学史の授業、2年生では文学を「読み解く」ことはどういうことかを学ぶ文学研究入門の授業も必修です。3年生では必修が「喋る」中心のもの1つになる代わりに、選択必修として様々なテーマの「文献演習」と「フランス文学研究」の授業の中からいくつか受けたい授業を選び、クラスで文学作品をじっくり読みながら分析していきます。これが4年生の必修「卒業論文」につながります。
3. ゼミ/卒論の有無や学科独自の留学
4年生で、自分が興味を持った作品、時代などからテーマを決め、それを専門とされている先生のもと卒論を書きます。学科独自の留学はありませんが、春・夏休みの間3週間ほどの短期留学に行く人、3年生の秋から1年間交換留学に行く人が数人います。
4. 特徴(人数・クラス分け・先生方とのかかわり・他学科にはない特殊な授業など)
学科の人数は1学年50人くらいで、必修の授業が多い1、2年生ではさらに2クラスに分かれるためとてもアットホームな空気! 学科の人と過ごす時間も多いです。また先生方はとても優しく親身で、授業後に話をしたり、研究室に相談に行ったりすることもできます。フランス語を高校までに既に学んできている人も少しいますが、初めて学ぶ人も多く、1、2年生の授業で一気に上達できるように思います! 2年生以降は舞台芸術やフランス絵画、フランス語通訳・翻訳の授業を選ぶこともできます。フランス語でYouTubeを作った授業も‼
<時間割 2年次春学期>
“ 外仏 ” 3年生
1. 雰囲気
わいわい
2. 必修の授業
1年 基礎フランス語1
2年 基礎フランス語2 <文法 講読 先生の専門(経済とか哲学とか)>
3年 総合フランス語 <講読 聴解 表現>
4年 総合フランス語
3. ゼミ/卒論の有無や学科独自の留学
ゼミは、外国語学部の中では入る人が多いです(70-80%くらい……?)。
4. 特徴(人数・クラス分け・先生方とのかかわり・他学科にはない特殊な授業など)
言語習得が目標なので必修が多く、1年生の間は週4で1限とかの授業もありました。クラスの人数が20人前後なので仲良くなりやすいです。学科内サークルもあるので縦と横のつながりが他学科よりもかなり強いかも。授業はそこまで特殊なものはないけれど、学年が上がるにつれて授業に積極的に参加すればするほど先生と自由にテーマについて意見を言い合ったり雑談できたりするような授業が増えるように感じます。
<時間割 3年次秋学期>
終わりに
いかがでしたか? それぞれの学科の特色、魅力が伝わっていれば何よりです!
ですが、魅力ある専門科目に加え、学科を超えて「つながる」授業を受けることができます。自分の興味に従って、さまざまなプログラムで!
文学部共通の「文学部横断型人文学プログラム」では、スポーツ・芸術・ジャパノロジーの3つのコースがあり、基礎科目や選択科目を履修すれば、プロジェクト・ゼミ(※)も受講可能です。学科を超えた人間関係も築けます! (ドイツ文学科学生)
※トピックを決め、研究プロジェクトを立ち上げて成果発表をするまで、すべて学生が主体となって行う少人数ゼミです。修了者にはプログラム修了認定証が与えられます。(「横断型人文学プログラム│上智大学文学部」より)
外国語学部では、自学科の外国語以外に学問的に何かを得たことの説明として、自分の興味分野について研究するため開講されている研究コースのどれかを第二・副専攻で履修することになっています。(ドイツ語学科学生)
6回にわたる学科別紹介の連載はまだまだ続きます。次回は……
総合人間科学部 教育/心理/社会/社会福祉/看護学科
の5学科です!
・今回の記事のインタビューは1月末~2月初めにかけ、フォームにて行いました。
協力して下さったたくさんの学生に、心より感謝致します。