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上智学生記者クラブ通信

#179 迎賓館紹介~第2弾~
じっくり楽しもう編~記者クラブ的! 見どころ紹介

2022.01.21

皆さんこんにちは! あみこです。早いもので、そろそろ秋学期も終わりですね……! 1年って早い! 光陰矢の如し!
さてさて、今回のテーマは前回に引き続き

迎賓館

前回は、学生入場無料だったり予約不要だったりといった、気軽に楽しめるスポットをみりん記者が紹介してくれました。
今回は第2弾! 
具体的にご紹介するのは「本館」と「和風別館」です。前回紹介した場所と違って有料だったり、予約が必要だったりしますが、その価値はしっかりある、「じっくり」楽しめる迎賓館です。どちらもとても素敵なところでしたよ……!
とはいえ、その素敵さを全部伝えようとすると卒論みたいなページ数になる(実際1回書いたら、下書きが70頁くらいになりました)ので、今回は各スポットの中から、「記者クラブ的! 見どころ紹介」として、迎賓館の方に紹介していただいた場所の中から特に刺さった部分についてレポートしていきたいなと思います。

今回の記事を書くにあたって協力していただきました迎賓館の皆様、ありがとうございました。

※本記事には私たちが撮影した写真が沢山登場しますが、本館の内部、和風別館の内部は写真撮影できません! 私たちは取材のため許可を頂いて撮影致しました。

それではどうぞ!

本館

まずご紹介するのは、本館です。要するに

この建物の内部ですね。
本館の見学には、参観料(本館・庭園 大学生1000円)がかかります。予約は必要ありません! 
詳しくは公式ホームページをご確認ください。
記事の最後にも情報をまとめましたので、ご参考までに。

本館は、4つのお部屋をメインに巡ります。

花鳥の間

彩鸞の間

朝日の間

羽衣の間

どのお部屋もとっても綺麗ですよね……!
今回はその中でも、特に見てほしい部分や、面白いなー! と思ったところをご紹介していきます。

お気に入りはどれ?

まずはこちら、花鳥の間にある、鳥と四季の草花が描かれた七宝焼です。
こういうのが全部で30枚、部屋の壁に飾ってあります。
どれも違っていて、それぞれがとても細かい!
この中からお気に入りの1枚を見つけてみるのも、楽しいですよ。

ちなみに、私のお気に入りは

「鶫に黄櫨・竜胆」(つぐみにはぜ・りんどう)

これです。真っ赤に染まった葉っぱの色と、下に描かれたお花(竜胆ですね)のきりっとした青さが好きです。

前回の迎賓館記事を担当したみりん記者のお気に入りは

「雲雀に罌粟・桜草」(ひばりにけし・さくらそう)

こちらの1枚。確かにかわいい! 

私には指編みかリリアンが限界。わかんない人はググってみよう。

続いてご紹介するのは、花鳥の間

こちら。食器棚なのですが、これ自体ではなくこの周りの絵と、朝日の間にある

こちらの絨毯。

え、この2つに何の共通点があるの? と思ったそこのあなた。

正解は、手作業で作られたということ。
それぞれちょっと詳しく見ていきましょう。

まずは花鳥の間にある絵から。先ほどの写真では少し見づらいですが、狩りの様子を描いています。

便宜上、「絵」と言いましたが、実はこれは京都西陣の綴織(つづれおり)といって、要は織物です。ぱっと見は壁に描かれた絵にしか見えませんが、よーく見ると確かに布! 

続いての朝日の間にある絨毯、もっと近くで見ると

こうです。こちらは、緞通(だんつう)という織物です。47種類の紫色の糸が使われているのだとか!
一般公開されているときは写真のように丸まっていますが、もちろん海外からのお客様が来るときは、全面に広げます。

もう一度言います、これらはどちらも、機械ではなく手作業で織られています
完成までにはかなりの期間が掛かったんだとか。

個人的に、朝日の間の絨毯について
踏むの⁉ これを⁉
という気持ちでいっぱいでした。花鳥の間の絵は壁にかかっているので、安心して感動できました。

じっくり見てみよう! シャンデリア

今まで見ていただいた写真でお分かりいただけると思うのですが、本館では4つのお部屋それぞれにシャンデリアがあります。そのデザインも、よく見るとお部屋ごとに結構違って、それがまた面白いのです!
特に私が気に入っているのが、羽衣の間にあるこちらのシャンデリア。

このくらいの距離で見ると、「あ、うん、綺麗だね」って感じなので、もうちょっと寄ってみますね。

分かりますか? 鈴がついているんです!
このシャンデリアがある羽衣の間は、「舞踏室」と呼ばれていたそうで、音楽がモチーフになっています。だからこそ、シャンデリアにもこんな工夫がなされているんですね。

他にも、彩鸞の間のシャンデリアにはリボンがついているなど、お部屋によってシャンデリアにも個性があるので、ぜひ注目してみてほしいです。

近くで見てほしい! エラールピアノ

こちらも羽衣の間のお話。羽衣の間は、お部屋の奥の方にピアノが置いてあります。

エラールピアノというこちらのピアノ、もともと真っ白のピアノだったものに特別に絵を描いたのだそう。
遠目で見たときはなんか豪華な白いピアノがある~! くらいの感想だったのですが、近くに寄ってみると、なんだかすごく温かみがあって、かわいらしいんですよ!
お部屋の出口付近にあるので、ぜひ立ち止まって、じっくり見てほしいです。

大感動! 朝日と夕焼けの仕掛け

最後に、私が本館の中でも特に感動した仕掛けのご紹介を。
花鳥の間から彩鸞の間に行く途中で、こういう景色が見えます。

いやあ、やっぱり豪華ですよね~!
なーんてのんきなことを言っている場合ではないのです。上の方に見えている絵にご注目!

これね。とりあえず画像①と呼びます。
迎賓館には、これと似た絵がもう1枚あります。

それがこちら、とりあえず画像②です。

木の配置などがかなり似てますけど、全く同じじゃありませんよね?
ネタ晴らしをすると、画像①が夕日、画像②が朝日なんだそう。
 
画像②とした朝日の絵は、本館の中央階段を上るその視線の先にあります。
つまり、迎賓館にいらしたお客様が正面玄関から入られたときに見えるのは

この中央階段であり、朝日の絵なのです。

そしてお客様が帰る時(階段を降りる時)に見えるのは

こっち! 夕日の絵!!!!
感動しません? この仕掛け。
私はその話を聞いた時「えっ、うわほんとだ凄い!!」とマナーモードで大興奮しました。

本当に一部ですが、本館の見どころはこれくらいにしておきます。
本館のパートの最後に、本館を見た記者の感想をちょっとだけ。

こちらはみりん記者の感想。彼女が言っている正面玄関・大ホールは、先ほど朝日の絵と夕日の絵の話で見ていただいたあそこです。とてもきれいでしたよね……!

次に私のも。とにかく「すご……!」という感じで豪華さに圧倒されっぱなしでした。でもよく見たり、解説していただいたりすると、日本風の要素があったり、細やかな演出があったりと、ただ煌びやかなだけではない「味」がある建物だなと思いました。
あと、個人的には以前取材したクルトゥルハイム(上智大学構内にある聖堂。詳しくはこちらの記事をご覧ください)と似たものを感じました。
特にめっちゃクルトゥルハイム! って思ったのは

この暖炉。彩鸞の間にあります。上の飾り、よく見ると西洋の兜と、日本刀なんですよ。
クルトゥルハイムの内装も、一見すると西洋風なんですが、よく見てみると和風の要素がちりばめられていたんです。
迎賓館とクルトゥルハイムだと建物の主旨としては全然違うのですが、洋の中に和を潜ませている一種のかわいらしさのようなものが、「近いな」と感じました。

和風別館

続いてご紹介するのは、和風別館です。こちらは、和風のおもてなしができるようにと昭和49年に建設されました。
予約制で、和風別館と庭園だけなら大学生1000円、本館・和風別館・庭園まとめてみるなら大学生1500円です。

手前の池には鯉が沢山!
写真には写っていないのですが、私たちがお邪魔した時になぜか小さい鯉が固まっている場所があって、そこを「鯉の学校」と呼んでいました。勝手に。

この和風別館には、主和室、即席料理室、茶室、 坪庭などがあります。

主和室

即席料理室

茶室

坪庭

それぞれの場所はこんな感じです。ここも全てをお伝えするとあまりにも長くなるので、印象に残ったところをピックアップしますね。
ちなみに、和風別館は事前予約制で、ガイドツアー付きで参観します。

ここの住民……ではないらしい。

まずは、私たちが中に入らんとしたときに見つけた鷺さん。
迎賓館で飼っているわけではないらしいのですが、やけに堂々としていて「ああいらっしゃい」と言われている気すらしました。

……本っ当にそれだけですが、結構インパクトがあったもので……。

私たちの代わりに

さて、中に入っていきましょう。
入ってすぐのところ、主和室前の縁側にこういう天井がございます。

ここは、先ほど鯉が沢山泳いでいた池の真ん前なのですが、①天気がいい、②風がちょっとだけある、という条件を満たすと、庭の池の水面が揺らめいているのが映るらしいです! 紅葉していると更に周りの壁に色付きで光が反射するんだそうで……!
何でめちゃくちゃ伝聞なのかと言うと、私たちは実物を拝むことができなかったからです。
これから行ってみようかな? という皆さんがそのレアな光景を見られることを願っております。
というか見てきてください!
もっとも、見られたとしても写真が撮れない(和風別館の館内も撮影禁止)ので、結局自分でタイミングが合うまで行くほかないんですけどね。

小窓の小話

先ほど見ていただいた茶室に、小さい窓があります。

これ。ぱっと見、「和風ですね」くらいの感想じゃないですか。でも、この窓は、縦に並んでいる竹が外側ではなくこちら側、内側に付いていることが、結構特徴的なんだそうです。
これを教えてくださった迎賓館の方も、元々はそんなことを意識したことは無かったんだとか。ところが、以前建築学校の先生が取材にいらっしゃって、その点を「近代らしくて面白い」と指摘なさったそうです。このように、迎賓館にはいろんな方が取材にいらっしゃるので、その都度新しい見方を知ることができて面白いと話してくださいました。

ちょっとレアな景色

最後に、もしかしたらこの記事でしか見られない写真を。

なぜこの景色がレアなのかと言うと、和風別館のガイドツアーが最後の回でも15時開始なので、日没後は和風別館を近くから見ることができないからです。
こうしてみると、なんだか高級旅館みたいです。

上智も見えましたよ! 

和風別館もみりん記者と一緒に取材しました。その感想がこちら。

ここで出ている「六角形」、その一部をちょっとだけ。

これ以外にも、意識してみるとほんとにたくさんあります。

あと、茶室についても詳しく。
私も同じところで感動したのですが、和風別館は本当に「全力で和を楽しんでいただくための施設」だなと感じました。

みりん記者が言っている椅子がこちら。テーブルもありますね。

ここはあくまでも「迎賓館の別館」なので、本来お茶を楽しむ姿勢である正座に慣れていないお客様もたくさんいらっしゃる訳です。そういう方にもお茶を楽しんでいただけるようにとの配慮なんだとか。
こういった説明を伺って、全体的に「素敵な和の空間」なのですが、それを「見せつける」ためではなく、「楽しんでいただく」場所なんだなと感じました。

まとめ

最後に、上智大学と迎賓館の繋がりについて少しだけ。

もう終わってしまったイベントではあるんですが、昨年12月の24~26日にかけて、迎賓館の冬のイベントに上智の音楽系のサークルが参加しました。
実は私も、掛け持ちしているサークルの方でこのイベントに出させていただきました。何を隠そう我々4年生は最後の演奏日でして、迎賓館で引退ってのもありがたい話だよなあとしみじみしながら演奏していました。2回演奏があったのに、1回目の方でなぜか「あーこれで最後か……」と思い込んで涙ぐんでしまい、真のラスト演奏である2回目であまり泣けなかったのはご愛嬌です。
……めっちゃ個人的エピソード……!
来年も開催を期待しております! 観に行きたい! 行けたら!

私は、取材の間中100回くらい「楽しい~~~~」とつぶやいていました。とにかくどこもかしこも美しいですし、見どころ満載! 有料とはいえ学生のうちは学生料金で見ることができますし、行って損はないはずです。
試験後のご褒美にも、はたまた勉強の息抜きにも、是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

それでは!

基本情報
迎賓館赤坂離宮
・本館・庭園

ガイドツアーなし・予約不要
参観料:一般1500円、大学生1000円、中高生500円、小学生以下無料
公開時間:10:00~17:00(本館最終受付16:00)
・和風別館・本館・庭園
和風別館のみガイドツアーあり・和風別館のみ事前予約制
参観料:一般2000円、大学生1500円、中高生700円
※小学生以下は和風別館のみ入場不可
和風別館ガイドツアー開始時間:10:30、11:00、11:30、12:00、12:30、13:00、
13:30、14:00、14:30、15:00
※土日祝の最終回(15:00~の回)は英語ガイドツアー
・和風別館・庭園
和風別館のみガイドツアーあり・和風別館のみ事前予約制
参観料:一般1500円、大学生1000円、中高生500円
※小学生以下は和風別館のみ入場不可
和風別館ガイドツアー開始時間:10:30、11:00、11:30、12:00、12:30、13:00、
13:30、14:00、14:30、15:00
※土日祝の最終回(15:00~の回)は英語ガイドツアー

公式ホームページ:https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/
公式Twitter:https://twitter.com/cao_geihinkan

あみこ
名前
あみこ
所属
総合人間科学部 教育学科
〇〇がすき!
絵をかくのが好き!!(上手くはない)
上智のいいところ
圧倒的な駅からの近さと交通の便。