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上智学生記者クラブ通信

#243 私のドイツ留学体験記
出発前からのリアル記録

2023.05.12

こんにちは! ひなです。
コロナも落ち着き、「今年こそ留学に行きたいな~」と考えている方も多いのではないでしょうか? そこで今回は私が昨年度秋学期に行っていた人生初のドイツ留学についてお伝えします。ドイツに留学する予定の方は多くは無いと思いますが、これから留学を考えている方に少しでも参考になるところがあれば嬉しいです。

留学プログラムと受け入れ先について

長期留学というと多くの人が3年次に出発する交換留学を真っ先に思い浮かべると思います。しかし私の場合は、所属する文学部ドイツ文学科にある在外履修という制度を使い、2年次秋学期に留学に出発しました。在外履修制度というのは2年次秋学期に学科の指定する必修科目を現地の大学で履修することができる制度です(在外履修制度は、2023年5月現在でドイツ語学科、ドイツ文学科のみ対象)。
これまで経験したことの無い大きなチャレンジを、時間に比較的余裕のある2年次にしたいと思ったためこの制度を利用し、留学することにしました。私が留学したのはデュッセルドルフというドイツ中西部に位置する都市で、大聖堂で有名なケルンの近くにあります。受け入れ先であるデュッセルドルフ大学には現代日本研究所があり、日本語を勉強する学生も多く在籍していました。そのため、希望すれば1人につき1人、日本語が出来る現地の学生をチューターとして付けてもらうこともできます。私自身も、現代日本研究所に所属する学生をチューターとしてつけてもらい、入寮手続きや寮の部屋のWi-Fiの開通、ビザ関連の手続きなど、本当に沢山助けてもらいました。

現地のチューターと。

留学が決まるまでの大まかな流れ

在外履修制度を利用し留学することができるのは、1学年上限5名まで。選考の一環として、日本語とドイツ語による志望理由書の提出と学科の日本人教授、ネイティブ教授双方との面接試験が1年次の1月末にありました。私の場合、在外履修をするかどうかの決心が当初なかなか着きませんでしたが、「選考すら受けずに後悔するのは嫌だ」と考え、締め切り前日に志望理由書を提出しました(笑)。当時はドイツ語の勉強を始めてからまだ1年弱で、「日本語の面接試験でさえ難しいのに、それをドイツ語でやるなんてとても無理だ」と考えていました。そのため、あらかじめドイツ語で軽く原稿を用意し、当時の担任の先生にお願いして添削していただきました。面接はzoomで行われましたが、ブレイクアウトルームに入った途端先生方の顔が見えた時の緊張は今でもよく覚えています(笑)。面接本番はかなり緊張して焦ってしまったため、結果発表までの期間はなかなか落ち着きませんでしたが、選考に通ったことを知った時はとても嬉しかったです。

現地での授業と生活の様子

現地での授業は日本よりも主体性を求めてくることが多かったです。例えば、上智でのドイツ語の授業では先生に指名された人が解答するという形が多いですが、現地の授業では「誰か答えたい人はいますか?」と先生が私たち学生に問いかけ、答えたい人が答えるという感じでした。そのため自ら授業中に発言することに対する抵抗が自然となくなりました。毎週月曜日は授業が無く、上智で勉強しているときよりも比較的時間に余裕があったため、ドイツ国内を沢山旅行しました。日々写真で見ていた様々な様式の建築物や景色を実際に訪れた時の感動や高揚感は忘れられません。また、ずっと見てみてみたいと思っていた本場のクリスマスマーケットにも行きました。寒さに震えながら温かい飲み物やクリスマスマーケットならではの食べ物を食べ、友人たちとおしゃべりする時間は本当に楽しかったです。

夜のケルン大聖堂
クリスマスマーケットの定番、Wurst und Brötchen(ソーセージとパン)
ケルンのクリスマスマーケット
2月に訪れたノイシュバンシュタイン城

目標を達成し成長できた留学生活

元々私は留学の大きな目的の1つにドイツ語をもっと話せるようになる、ということを自分の中で掲げていました。しかし、現地での授業の多くは日本人のみのクラスであったこと、また寮のルームメイトも日本人のみであったこともあり、自分で待っているだけでは意外とドイツ語を話す機会はありませんでした。更に、現地に到着したばかりの頃は慣れない異国での暮らしを日々送るのに精一杯で、チューターとの会話も日本語がメインになっていました。
このままではせっかくの時間を無駄にしてしまうのではないかと焦り、現代日本研究所の先生に頼んでタンデム(ドイツ語を母語とし、日本語を勉強する学生と日本語を母語としドイツ語を勉強する学生がペアで日本語、ドイツ語をそれぞれ練習する制度)のためのパートナーを探してもらい定期的に大学でタンデムをしたり、シュタムティッシュという日本人とドイツ人の交流会に参加して、自ら積極的に現地の学生に話しかけたりするようにしました。
最初のうちは既に上智で習ったはずの簡単な単語や表現すら出てこなかったり、相手の話している内容が全く聞き取れなかったりと、とても苦戦しました。何より自分から話しかけることに対しとても勇気が必要でした。しかし授業やタンデムを通してドイツ語を話すことに徐々に慣れていき、簡単な表現が自然に出てくるようになると、抵抗無く自分から声を掛けることができるようになりました。
また、自分の知っている言葉やジェスチャーを使いどうにか言いたいことを表現する姿勢も身に付きました。10月以来しばらく会えていなかったチューターに12月に久々に会った時、「ドイツ語上達したね!」と言ってもらった時はとても嬉しかったです。
おかげで留学前はネイティブの教授と話す際はかなり緊張してしまっていたのですが、帰国後のスピーキングテストでは自信を持って会話することができ、自身の成長を感じました。また、留学前の寮の契約や書類のアップロード、海外送金などの準備や現地での口座の開設などの手続きはこれから社会人として生きていくうえで非常に社会勉強になりました。

デュッセルドルフ大学の学生とカフェで
タンデムパートナーと

まだまだ書き足りないことはあるのですが、全てお話しようとすると3週間連続で記事を配信する必要がありそうなので今回はこの辺で (笑)。

留学はワクワクが大きい反面、出発前は未知のことが多く不安も大きいと思います。私自身も到着したばかりの頃は寮から学校までの通学路を覚えたり、電車を使いどこかに行ったりという日常生活の1つ1つが大変で、ホームシックになりかけることもありました。しかし徐々に生活に慣れ、友人も増えてくるとそのような気持ちになることもなくなり、毎日があっという間に過ぎていき、楽しく充実した日々を過ごすことが出来ました。
出発前からあまりにドキドキしていても到着後どうなるかは行ってみないと分からないため、現地到着後どのような手続きをすればよいのかということを予めきちんと調べ、到着後の具体的な行動の流れをイメージしておくことが大切だと思います。また、ある程度現地の人たちと交友関係ができてくると、留学生活は一気に楽しくなるなと私自身は感じました。現地の学生との交流イベントに参加したり、タンデム制度を利用したりして、まずは人と知り合う機会を自ら作るようにすると良いと思います。
最後になりましたが、留学するかどうか決める段階から色々相談に乗って下さったドイツ文学科の先生方、チューターや現地で知り合った友人たち、同じプログラムで留学した上智の仲間たち、受け入れ先であるデュッセルドルフ大学の先生方、そして何より留学に送り出してくれた家族に本当に感謝しています。今回の留学で得られた学びを生かしながら残り2年間の学生生活をさらに充実させていきたいです。
それではまた次の記事でお会いしましょう! 
Schönes Wochenende! (良い週末を!)


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ひな
名前
ひな
所属
文学部ドイツ文学科
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