みなさん、こんにちは。国文学科4年のくるみです。季節の変わり目で、昼間はだいぶ暑くなってきましたが、体調は崩していませんか?
さて、私は5月の半ばから3週間、地元の高校に教育実習に行ってきました! これから教育実習に行くけれど不安でいっぱい……という人は、この記事で少しでも実習のイメージを持ってもらえたら嬉しいです!
今回私がお世話になったのは、母校である静岡サレジオ高等学校。幼稚園から高校まである私立のミッションスクールです。私は、中高の国語科の教員免許取得を目指しているので、高校で3週間の実習を行い、国語の授業を担当しました(中高の教員免許取得を希望する場合、中学校あるいは高校のどちらで実習を行うかを選択して3週間以上の実習を行います。高校のみの教員免許取得の場合は、2週間以上です)。
一日の流れ
まずは、一日の流れをご紹介します。8時からの職員朝礼に間に合うように、私は7時半頃出勤していました。この春学期に実習をした学生は全部で6人いましたが、7時半から40分頃出勤する人が多かったです。職員朝礼までに、出勤簿にハンコを押して、指導教官の先生に挨拶をします。私の場合は、国語科の授業を指導してくださった教官、朝礼や清掃・終礼を行う際に入るクラス担任の教官と分かれていて、実習中は主にお二人が指導やサポートをしてくださいました。ちなみに、これから教育実習を行うみなさんは、水筒やノート、日誌を持って校内を回れるサブバックがあると便利だと思います!
8時15分から担任のクラスで朝礼をするのですが、さあ! 実習生のお仕事はここから始まります。生徒に今日の伝達事項を共有して、時間があるときは朝のお話をします。私は、スライドを用意して、写真とともに大学生活の様子を紹介していました。例えば、100円朝食やウォーターサーバー、浴衣デーなど、上智生にとっては今や当たり前となっていることが高校生にとっては新鮮なので、みんな目をキラキラと輝かせて聞いてくれるんです。他の実習生は、好きな本の話や好きな言葉を紹介していたと言っていました。この3週間は実習生でありながら「くるみ先生」と呼ばれ、生徒たちのリーダーであるという自覚が芽生えました。
朝礼が終わると、8時40分から1時間目が始まります。一日のスケジュールは自分で決めます。先生方が担当する授業の時間割が配られるので、自分が実際に授業を行うクラス以外は、どの授業に見学に行くのか、それとも空き時間にするのかなど、自分で決めることができます。
授業見学に行く場合は、基本的に前日までに先生にアポを取ります。私は国語科の授業だけではなく、高校時代に面白かったと感じていた社会や英語の授業など、様々な授業の見学に行きました。授業見学に行ってみると、先生方が授業を行う上でどんなところに気を付けているのか、それに対して生徒がどんな反応をしているのかなど、生徒として授業を受けていたときとは異なる学びが多くあり、とても勉強になりました。
空き時間は、日誌を書く時間に充てたり、指導教官と授業の打ち合わせをしたり、空いている学習室を使って板書練習をしたりしました。私は黒板に文字を書くことに慣れていなかったので、板書にどのくらい時間がかかるのか見通しが持てず、時間内に授業が終わらないことがありました。なので、板書練習は結構大事です! また、日誌を提出してから帰宅するので、日誌の記入は計画的に!
一日の最後の授業が終わると担任のクラスに戻り、清掃と終礼を行います。放課後は、部活動やクラブ活動を自由に見学し、私の場合はクラス担任に日誌を提出し、17時から18時頃退勤していました。実際に教員になると、授業以外のお仕事も多いと思うので、本当に先生方には頭が上がらないです。
生徒を前に授業をする
実際に授業をする時間数は指導教官と相談の上決まりますが、私は15コマ、授業をしました。ですが、模試や歯科検診、避難訓練などの行事で、50分間丸々授業できないことが時々あったので、行事予定は要チェックです。
私が初めて教壇に立ったのは、実習が始まって3日目で、漢文のワークを生徒に解いてもらいました。大学でも何度か模擬授業は行なっていましたが、模擬授業と異なり実際の授業で特に難しかった点は2つありました。
まずは、生徒の様子を観察することです。自分が練習してきたものを発揮するだけだと、プレゼンのようになってしまうんです。そのため、指示が通っているかを確認して、生徒が理解していない様子だったらもう少し丁寧に説明するようにしたり、発問に対して「分かりません」と言われたらヒントを与えて生徒一人一人とコミュニケーションを取るよう意識したりしました。
そしてもう一つは、クラスによって雰囲気が違うことです。さっきのクラスはここで笑ってくれたんだけど、ここのクラスは静かで落ち着いているななどと感じたので、同じ内容の授業をしても、クラスが異なれば、盛り上がり方も進度も変わるというのが、教員の仕事の面白さでもあることを実感しました。
研究授業の様子
そんなせわしない日々を送っていると、あっという間に2週間が過ぎ、最終週は集大成である研究授業を行ないます。これまで自分が授業をするときは指導教官が後ろで見守ってくださっていたのですが、研究授業は国語科の先生や管理職の先生、高校時代の担任の先生など約10名の先生方が見に来てくださいました!
たくさんの先生方に見られていたので、緊張するかと思いきや、とても楽しかったです。他の実習生の研究授業も見学しましたが、みんな落ち着いていて、楽しんで授業をしているようでした。
ここで、私が研究授業までの準備で大事だと感じたことを3つご紹介します。
1. とにかく先生方に相談する
授業準備に関して指導教官に相談するのはもちろんですが、先生方によって手法が違うので、いろんな先生方に相談をしました。特に私は、研究授業のグループワークの内容に一日中悩んだ割に何も進まなかったので、経験がない中自分で考えることには限界があると感じました。せっかくプロの先生方がたくさんいらっしゃるので、遠慮せず頼りましょう!
2. 喋る練習をする
私は、頭の中で考えていたことを口に出そうとするとうまくいかないことがよくありました。実際に教壇に立つ前に、教壇に立っているイメージをして、スムーズに話せるように練習すると良いと思います。研究授業の前日に念入りにシミュレーションをしたため、自信をもって授業をすることができました!
3. ちゃんと寝る
教育実習は体力勝負です。1週目は生活リズムに慣れていないこともあり、20時ぐらいにダウンしてしまう日もありました(笑)。研究授業が近づくにつれ、準備に力を入れると睡眠時間を削ってしまいがちなので、しっかり寝ることは本当に大事だなと痛感しました。
おわりに
今回は、私の教育実習の様子をお届けしてきましたが、いかがでしたでしょうか。サレジオの先生方は本当に優しかったので、「研究授業お疲れ様」と声を掛けてくださったり、あまり関わりのなかった先生方も「実習どう?」と気にかけてくださったりしました。この3週間は助けてもらうことばかりで、たくさん甘えてしまいましたが、毎日本当に楽しく、幸せに過ごすことができました。
最後に、静岡サレジオ高等学校の先生方、生徒のみなさん、本当にありがとうございました。これから教育実習に行く人は、きっと充実した実習になると思いますので、ぜひ楽しんでください! 応援しています。
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2021.08.30