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上智学生記者クラブ通信

#301 学内の「バリアフリー」探してみた!
工夫にあふれた四谷キャンパス

2024.07.19

こんにちは! 物質生命理工学科2年のゆうです。
上智では来週から試験期間が始まりますね! 多くの学生が身を粉にし、追い込みをかけている頃なのではないでしょうか。

今回の記事ですが、まずはこちらの写真をご覧ください!

こちらは2号館1階、6号館側の出入り口付近にあります。
こちらの適合証は、東京都福祉のまちづくり条例によるもので、高齢者や障がい者を含めたすべての人が円滑に利用できるようにするための多くの整備基準を満たした建造物に取り付けられています。
適合証に書いてあるとおり、2001年のものなので、もしかしたら現在の整備基準とは少し違うかもしれませんが……。
普段私が上智大学で生活していて、あまり気にしたことがありませんでしたが、先日上智大学の四谷キャンパスで開催された、視覚障がいに焦点を当てたイベント「CÉCITOUR TOKYO」への参加をきっかけに、このようなバリアフリーの取り組みに興味を持ちました。

なので今回は、普段何気なく過ごしている上智大学ですが、実際にキャンパスを回ってみて、バリアフリーを含め、様々な人が行き交う上智でみんなが安心して過ごすためにどのような取り組みがされているのか探してみたいと思います!
前書きが長くなりましたが、ぜひ最後まで見ていってください!

学内を探検するにあたって、こちらのマップを参考にさせていただきました!

https://sophia-sdgs.jp/efforts/1606/

7号館

北門を抜けてすぐ、メインストリートの入り口に構えているこちらの建物ですが、2階へ繋がるルートが主に2つあります。
1つ目が、北門から見て右側にある入り口から向かうルートで、こちらは階段のみですが、写真にあるとおり、入り口が狭く、高い段差があり、車椅子の方や視覚障がいの方には向かないように感じました。

こちらは、外からは入れず建物の入り口としては使用しない避難用入り口でした。バリアフリーの配慮が必要な条例上の「移動円滑化経路」ではないとのこと。ただし、現在進められている7号館改修ではここもバリアフリーになるそうです!

2つ目は北門から見て左側にある入り口から向かうルートで、入り口には広めの自動ドアが設置されており、こちらはエレベーターと階段の両方から上の階へあがることが可能です。

建物全体の古い感じから、こちらの自動ドアは後からつけた感じがしました。
7号館自体が古い建物なので、もしかしたら整備基準に合わせて後から設置したということも考えられますね。
エレベーターについてよく見てみると、ボタンの下に、車椅子の方用のボタンも付いていました!

こちらのボタンには、視覚障がい者の方向けの点字もあり、反対側の入り口と比べて、視覚障がい者と車椅子の方への配慮がされていますね。キャンパス内の他の建物にも、7号館と同様に、点字や車椅子の方向けのボタンが備え付けられていました。

12号館

次は7号館のすぐ近くにあるこちらの建物に向かいました!
中を探索してすぐに、こちらのお手洗いが目に付きました。

こちらの「みんなのトイレ」は、自身のジェンダーや障がい、小さなお子様連れの方や普通のトイレだと立ち座りが大変な方等、名前の通りだれでも安心して利用できるトイレで、四谷キャンパス内に数多く点在しています。
中を見てみると、手すりが多く、洗面台やトイレットペーパー等が低い位置に設置されており、身体的な事情で高いところにあるものを取るのが少し大変と感じる方にとっての工夫がされているのだと感じました。また何か問題が生じたときに、助けを呼ぶためのボタンが設置されていて、想定外の事態にも備えた仕組みになっていました。
今回キャンパスをまわってみて、確認できた全ての「みんなのトイレ」がこのような作りになっていました!

また、建物内の曲がり角などにはこのように少し柔らかいクッションが付いていて、もしかしたら安全性のために取り付けられているのかなと感じました!

体育館

続いては、体育館に向かいました。
メインストリート側から体育館の正面入り口に入ると、第3体育場(2階)からプール(地下2階)まで続く車椅子用の昇降機が設置されていました!

体育館は8ピロ側の昇降機が先に付き、第3体育場と武道場(地下2階)に行けるエレベーターが後から整備されたとのこと。

こちらが稼働しているところは見たことがないので、実際に使用されているのか気になりますね……。また、他の場所ではこのようなスロープは見当たらなかったので、なぜ体育館には設置されているのか、その背景も気になりました!

一旦外に出て、体育館の裏側に回るとこちらには車椅子用のスロープが。

道なりに進むと、こちらのエレベーターに行き着きました! 実際に乗ってみたところ、このエレベーターはドアが開くときに、ドア上のランプが赤く光り、ブザーのような音が鳴る仕組みになっていました。

実際に目を瞑って乗ってみると、このようなアプローチはとても分かりやすく、強い光や音でドアの開閉をわかりやすく知らせることができるこの仕組みは視覚が不自由な方にとっては必要な要素なのだろうと感じました。

車椅子の昇降機や上で紹介したエレベーターから、体育館は四谷キャンパスの中でもかなりバリアフリーに特化した建物と言えるのではないでしょうか!

11号館

11号館で特に気になったのは、こちらのエレベーターです!

このようなデザインのエレベーターはキャンパス内では少なく、今回このデザインが確認できたのは2号館と11号館のエレベーターのみでした。どちらの校舎も講義間の大移動でとても混雑するので、かなり効果的だと感じました!

こちらは2号館1階のエレベーターです。

場所によって少しデザインも違っていて面白いですね!
バリアフリーからは少し逸れますが、11号館には四谷キャンパスで唯一、託児室と祈りの部屋があります。

小さな子供がいる方や、自身の信仰を大切にしている方への配慮もされており、バリアフリーにとどまらず、幅広く配慮が行き届いているように思います!

6号館

最後に6号館に行ってきました!
気になったのは、こちらのオストメイト対応トイレです!

オストメイトとは、癌や事故などにより消化管や尿管が損なわれたため、腹部などに排泄のための開口部(ストーマ(人工肛門・人工膀胱))を造設した人のことで、このようなトイレは他にも3号館と10号館に設置されています。

調べてみると、オストメイト対応トイレが普及したのは2000年頃かららしいので、キャンパス内に数が少ないのも納得です。

おわりに

いかがでしたでしょうか。
普段何気なく過ごしている四谷キャンパスですが、ひとたび意識を向ければ、様々な障がいや身体の事情、子供がいる方や、様々な宗教・性別の方に配慮されていることに気づきますね!

今回は自分達の視点から、上智大学で多くの人が安心して過ごすための取り組みについて見てまわりましたが、もし機会があれば上智大学のみんなが過ごしやすいキャンパス作りについて、別のアプローチで調査できたらと思います!

この記事をきっかけに、ぜひみなさんも上智の中にあるバリアフリーに目を向けてみてください! もしかしたら面白い発見があるかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございました!
またお会いできる日を楽しみにしております。
それでは!

ゆう
名前
ゆう(編集長)
所属
物質生命理工学科
〇〇がすき!
造形美に触れるのが好き。
上智のいいところ
2号館の風通しの良いテラス