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Sophia Topics

上智学生記者クラブ通信

#346 上智クリスマス探訪
クリスマスを告げる灯

2025.12.19

こんにちは、記者クラブのノアです。今回は上智のクリスマスをテーマに記事をお届けしたいと思います。キリスト教ヒューマニズムを理念とする上智大学にとって、クリスマスの祭日に向けた12月は特別な1カ月です。

12月24日(水)の「上智学院クリスマス・ミサ」に先立って、12月5日(金)にはイルミネーション点灯式を含む「Sophia Christmas Lights2025」が盛大に行われました。本記事では学教職協働プロジェクト団体である「ピア・カフェ」佐藤さんや友人のイルガ・ムカディ神父、記者クラブのチームメートであるゆう記者の協力を得てクリスマスの意義を考えます。
(写真:『上智大学通信』第359号 2010年12月20日発行に掲載されたクリスマスツリーの写真 撮影:KEIGADO、ソフィア・アーカイブズ提供)

Chapter1 温もりあるつながりの場に

ピア・カフェの佐藤晴さん。日々活動に真摯に取り組んでいらっしゃる姿勢が伝わってきました。

Q. Sophia Christmas Lightsのコンセプトについて

(佐藤さん)「灯がむすぶひとときの温もり(ぬくもり)」
「職員、学生で話し合う中で、きらびやかなクリスマスのイメージだけで良いのかという意見が出ました。人とのつながりを考えたい、感じてほしい。多くの人が出会うきっかけを提供したい。その思いからこのコンセプトに決まりました」

Q. 本イベントの見どころは

(佐藤さん)「何よりも点灯式です。また昨年までは、Sophia Christmas Squareと点灯式を別の日程で行ってきました。(Sophia Christmas Square は学内の団体が出展し様々なブースが並ぶ催し)例年多くの方が参加してくださる点灯式に加えて、Sophia Christmas Squareからたくさんの人に訪れてほしいと考え、点灯式とSophia Christmas Squareを同日開催します。点灯式は聖歌隊の方々やカトリック・イエズス会センターの皆さんの協力を得て、Sophia Christmas Squareでは学教職協働「ピア・カフェ」プロジェクト(以下、ピア・カフェ)の依頼のもと、8つの学内団体の方々が出展されています」

Q. ピア・カフェさんが本イベントに関わった背景は

(佐藤さん)「学内のイルミネーションは2000年にスタートし、今年で25周年を迎えます。(イルミネーションは2017年から)ピア・カフェは6号館ができた2017年頃より本イベントに関わっています。その理由としてピア・カフェの学教職協働だからこその裾野の広い企画力が参加団体として選ばれた背景ではないかと考えています。教職員だけだと固くなりすぎてしまう、学生だけだと連続性が保てない、そんな側面があるのではないかと思います」

Q. 佐藤さんにとってクリスマスとは

(佐藤さん)「温もりあるものだと思います。時期的には、ハロウィンが終わってすぐクリスマスという時期で、普段の生活でともに過ごす友達や家族とお祝いをできる幸せな時期です」

11月14日に行われていたツリーの装飾作業の様子。イベントの企画の他に電灯の業者さんへの依頼などにもピア・カフェの職員メンバーが主体的に関わっています。

上智を照らす灯とにぎわい ゆう記者レポート

点灯式の様子。
点灯式の参加者には冊子とともにろうそく型のライトが配られました!

12月5日(金)17時半より北門広場にて点灯式が行われました。
式はカトリック・イエズス会センターや上智聖歌隊のサポートのもと進められました。

開始前に聖歌隊がリハーサルを始めると、その場で自然と歌い出す人も。歌い終えると拍手が生まれました。そんな温かい雰囲気で始まった式で酒井神父は「このクリスマスツリーの点灯が、近隣の皆様、東京全体、そして日本、世界を照らす光となりますように」と挨拶されました。

ぬくもりある色合いを意識した本年度のイルミネーションが点灯されると場内は歓声で包まれました。

少しでも多くの参加者の方に訪れてほしいとの思いから点灯式と同日開催されたSquareも多くの参加者でにぎわいました!
ダイバーシティ・サステナビリティ推進室のブース。
推進室の職員の方々。

実は今回のツリー点灯は、9庭の太陽光発電の電力で賄われていたそうです!
上智学院ダイバーシティ・サステナビリティ推進室の皆さんは、太陽光発電によるエコな携帯充電が体験できる出展を行っていました。

Sophia Love Lettersの展示。
ゆう記者の熱いメッセージ。

今回初参加の「Sophia Love Letters」のメッセージカード。普段、感謝や思いを文字に起こすことは、恥ずかしさもあり、勇気がいることだと思いますが、このクリスマスマーケットの温かさに背中を押されて、ペンを執る方が多いことに少し感動しました。

Chapter2 クリスマスの持つ意義

お話を伺ったイルガ・ムカディ神父。哲学研究にも邁進しています。来年度からはオックスフォードで博士号の取得を目指しているそうです。

Q. ムカディ司祭のクリスマスの思い出は

(ムカディさん)「私はコンゴ出身で、クリスマスはとにかく普段会えない親族や家族で過ごす時間でした。ニューイヤーもどちらかというとクリスマスが続いているようなところがあります。コンゴはキリスト教徒の人も多いので、教会の集いが中心のクリスマスです」

Q. そもそもクリスマスとは

(ムカディさん)「イエス・キリストの誕生を祝う祭日です。古くは初代教会の時期ローマでも祝われていました。キリストが生まれ、インマニュエル—神が人々とともになる祭日と言えます。一神教であるキリスト教にとって、受肉は最も根本的な出来事の一つです」

Q. クリスマスの時期をどのように過ごせば良いのでしょうか

(ムカディさん)「クリスマスのミサに向けての4週間が待降節です。この特別な時期に今を生きるために、3つ大切だと思うことがあります。1つは目覚めということです。普段囚われていること、人間関係、悩み、さらにはスマートフォン……(笑)から自由になり自らを真の意味で大切にすることを目指しています。自らを真の意味で大切にする、その先に他者を大切にする道が開かれると思います。
2つ目は改心です。クリスマスはまさに神が人間の元に降りてくださった、人としてのあるべき姿が示された重要なタイミングです。3つ目は喜びです。ラウダーテの意味しているところ、自己中心的な枠に囚われない、生かされていることへの感謝です」

Q. 今を生きるためにされていることは

(ムカディさん)「真に自らと向き合う時間です。物理的な静けさではなく、心を静かに、今ある自分、感情、疑問と向き合うことです。これが祈ることだと思います」

Q. この道を志されたきっかけは

(ムカディさん)「イエズス会に入会する前はコンゴのテレビ局で働いていました。今よりも意味のある人生を送りたいと考えたのです。人々のためにとにかく何かをしたいと思いました」

1989年12月22日 各国からの留学生が集ったクリスマスパーティーの様子 『上智大学通信』第165号1989年1月23日掲載(ソフィア・アーカイブズ提供)

おわりに

12月24日(水)の「上智学院クリスマス・ミサ」に先立って、クリスマスアドベントを告げるSophia Christmas Lightsでは、佐藤さんをはじめとしたピア・カフェの皆さんが学教職協働の強みを活かしつつ、温もりのある場の創出に懸命に取り組まれていました。

そうした努力のもと、盛大に祝われたクリスマスに向けてのアドベントのスタート。キリスト教ヒューマニズムを掲げる上智大学だからこそのクリスマスの姿が見られました。

ムカディ神父はクリスマスの意義について語ってくださいました。

今を生きるために、自らと真の意味で向き合うこと。
そんな祈りの先に光を見出していく。
家族や大切な人と温もりある場をもてること。

上智大学に関わるすべての方々とそのご家族にとって、そんなクリスマスの時期となるよう、心から願っています。
本記事にご協力くださった、ピア・カフェ・佐藤さん、ムカディ神父、ゆう記者、ソフィア・アーカイブスの皆さんに心から感謝します。

本記事の執筆をともに進めたゆう記者と。

学内今後のクリスマスの催し

12月24日(水)18:00〜(開場17:30)
上智学院クリスマス・ミサ 6号館101号室 

ノア
名前
ノア
所属
文学研究科哲学専攻
〇〇がすき!
バッハが好き
上智のいいところ
麹町の方から見た6号館