2024年11月2日から4日にSSICでは広島研修を開催しました。大雨による新幹線の遅れにもめげず、昨年に引き続き広島学院の文化祭の体験をはじめ、被爆伝承者森河伸子さんによる平和記念公園内のツアー、「厳島神社」の見学など2泊3日の広島研修を楽しみました。出発の少し前に2024年のノーベル平和賞を、被爆者の立場から核兵器廃絶を訴えてきた日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会が受賞したことにより、被爆を経て今に至る広島の歩みについて知りたいというモチベーションの高い学生が参加しました。
今回のプログラムで一番印象に残ったのは?(参加者アンケートより)
1位 被爆伝承者 森河さんによる平和記念公園見学
参加者の声
”Honestly, I felt a special sense of peace: being surrounded by people from all over the world, studying and traveling together to learn more about the contributions we can make to our world and how we can treat each other better has been truly special to me”
「広島平和記念資料館を訪れた際、留学生と『How was it?』と聞き合い、感想を伝え合った。広島平和記念資料館に置いてあるノートを見ても、「展示品を見て、悲しいが、二度とこの惨禍を繰り返してはならない」というような声が多く、みんな同じ気持ちで、このような混とんとした世界情勢ではあるけど、平和を祈っているということを強く感じた3日間だった。広島原爆慰霊碑に書かれている『安らかに眠ってください、過ちは繰返しませぬから』という言葉は、1人1人がしっかりとこの問題を考えろというメッセージを伝えているようにも見て感じられた。この3日間で、より広島・長崎のことを勉強し、平和な社会を創っていくために何ができるのか真剣に考えなければならないと感じた」
事後レポートより
「(平和のために何ができると思いますか?という問いに対して)どこかの国の平和が、その国のリーダーや世界中のリーダーに委ねられていると思うと悲しい。私はそれをどうこうできる立場にはない。しかし、私にできることは、まず私の周りの人たちや、地球の反対側にいる私の家族や友人たちと広島で聞いたこと、経験したことを共有することだ。それが私の役割であり責任である。この経験を共有し、戦争や怒りその結果について考え、皆に反省するよう促すことだ。より意識的な考え方にシフトすることで疑問を持ち、必要なときには発言することで他人を助けることができる。平和と共感の大切さを他の人たちと分かち合い、私たちのコミュニティのあり方を少しずつ変えていくことができると思う」
「『平和とは何か』を考えるスタディーツアーに行ったはずが、原爆ドームや平和記念資料館に訪れたことでますます『平和とは何か』がわからなくなってしまったような気がする。ただひとつ印象に残っているのは、一日目の夜に全員で食卓を囲んで広島焼きを食べた場面である。今回集まったメンバーはみなそれぞれ出自や宗教など様々なバックグラウンドを持っている。将来は祖国を出て日本で働きたいと夢を語ってくれるメンバーや、ウクライナ出身で今は国に戻れないが、再び国に平和が訪れたら母国に帰りたいと教えてくれるメンバーもいた。たしかに今世界では様々な衝突が表面化し、対立や争いが絶えないような状況である。それでも私たち人間は、それぞれの国が抱える問題やバックグラウンドを超えて、笑顔で一つの食卓を囲むことができる。これが人類の『平和』の第一歩なのではないかとふと感じた。この風景と広島焼の味が、今回私が広島スタディーツアーで学んだ『平和』である」
広島研修記事はまだまだ続きます。続編もどうぞお楽しみに。
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