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Student Gatherings

上智の学生交流

SSIC長崎平和とキリスト教スタディツアー

2026.03.10

みなさん、こんにちは!経済学部経営学科2年のゆきのです。
みなさんは春休みをどのように過ごしていますか?
私はこの春休みに、SSICの長崎平和とキリスト教スタディツアーに参加してきました。
実は私にとって長崎は、生まれ育った「地元」です。しかし、今回の2日間を通して痛感したのは、「慣れ親しんだはずの景色の中に、いかに多くの知らない物語が眠っていたか」ということでした。地元出身の私を驚かせた、深く新しい長崎の姿をみなさんに共有したいと思います。

ツアー概要

単なる観光ではなく、講話、ガイドツアーによる歴史施設見学などを通して、長崎の歴史ある町を学びながら巡るプログラムでした。

このツアーの目的は主に3つです。
① 戦争と平和について学ぶこと
② 長崎の多文化・多宗教の歴史を理解すること
③ 参加者同士の異文化交流を深めること

平和祈念像

1日目

長崎県庁での昼食と被爆者講話

初日は長崎県庁での昼食からスタートしました。名物のトルコライスを食べることができ、長崎らしい食べ物からツアーを始められたのが嬉しかったです。他のスタディツアー参加者と自然に会話が生まれ、交流のきっかけになったのも印象に残っています。

しかし、その後の被爆者講話では一転して、静謐な空気が流れました。講話の中で特に心に残ったのは、原爆投下前に学校で行われていた訓練のお話です。講話の途中で、私たちも実際にその訓練を体験しました。両手の親指で耳を塞ぎ、他の指で目を覆って、地面に伏します。その単純な動作の中に、いつ爆弾が落とされるのか分からない日常の恐怖が凝縮されており、思わず手が震えました。
また、被爆直後の生活についても知らないことばかりでした。講話をしてくださった三瀬さんは当時小学生で、被爆後の学校では校内整備をしていたそうです。そこには焼け焦げた遺体や指の骨が残っており、それを拾う作業をしていたと聞きました。命を落とした人だけでなく、生き残った人たちも長い間苦しみ続けていたことを知りました。
講話を聞き、長崎から東京の大学へ進学した私には、この記憶を自分事として身近な人から世界中の人々へ伝える責任があるのだと、改めて強く自覚しました。

講話中、当時の訓練を体験したときの様子

原爆資料館・平和公園ガイドツアー

その後、原爆資料館と平和公園を訪れました。講話で聞いた話を踏まえて展示を見ることで、一つ一つの出来事が単なる歴史ではなく、実際に起きた現実として感じられました。自分で見学すると、どうしても展示の雰囲気を感じるだけで終わってしまいがちですが、ガイドさんの説明を聞くことで、モニュメントの意味や寄贈国の背景など、展示物の背景も理解することができ、貴重な経験になりました。

ツアーガイドさんによる浦上天主堂の解説を聞く参加者

ランタンフェスティバル

夜は中華街周辺で開催されていたランタンフェスティバルを散策しました。長崎県民でありながら、ランタンフェスティバルを訪れたのは今回が初めてでした。昼間の平和学習とは雰囲気が大きく異なり、長崎の文化的な魅力を楽しみました。中華料理店に入ってちゃんぽんやチャーハンなど中華料理を味わったり、食べ歩きではハトシなどを食べたりしながら参加者同士で話しながら交流も深まった1日となりました。

眼鏡橋とランタン
中華料理

2日目

日本二十六聖人記念館

2日目の午前は、日本二十六聖人記念館から始まりました。日本二十六聖人記念館とは、キリスト教の拡大を不安に感じた豊臣秀吉の命令により、処刑された宣教師や信者、子どもも含む26人の殉教を記念する施設です。ここでは、日本におけるキリスト教の歴史や弾圧の過程をガイドしてくださった方の説明とともに、絵画やさまざまな展示物も見ながら学びました。長崎が被爆地としてだけでなく、宗教史においても重要な場所であることを改めて知ることができました。

日本二十六聖人記念館での一枚

出島

続いて出島を散策しました。出島は鎖国時代に海外との唯一の交流拠点となっていた場所で、日本がどのように外国と関わってきたのかを知ることができました。出島と聞くと、海に島が浮かんでいる様子をイメージするかもしれませんが、今では埋め立てられており、長崎市内とつながっています。これは、他の参加者も驚いていたことの一つでした。

写真左に見えるのが出島

大浦天主堂と周辺散策

その後、国宝に指定されている大浦天主堂を訪れました。大浦天主堂では、禁教令の中でも密かに信仰を守った潜伏キリシタンが信仰を告白した場所として知られています。「信徒発見」の奇跡として有名な教会を実際に見学することで、長崎のキリスト教にまつわる歴史が遠い過去の話ではなく、今も残る歴史として感じられました。上智大学もカトリックの精神を大切にしているため、人生で必ず一度は訪れたい場所でした。

最後の自由時間では、皿うどんやミルクセーキ、カステラなど、まだ食べていなかった長崎グルメを堪能しました。自由時間の関係で近くにあったグラバー園までは足を延ばせませんでしたが、この記事を読んでくださっているみなさんは、時間があればぜひグラバー園にも訪れてみてくださいね。

国宝・大浦天主堂
シャリシャリ食感のミルクセーキ

おわりに

2日間でこれほど多くの場所を訪れ、これほど多くの学びを得られるとは想像していませんでした。観光の楽しさと学びの深さの両方が詰まった、とても充実したスタディツアーでした。
また、最初は知り合いが一人もいない状態での参加でしたが、ツアーを通して学年も学部も異なる学生、そして留学生とも交流することができ、新しいつながりが生まれたことも今回のツアーの大きな魅力の一つでした。
出発前は知っている場所に行くという感覚でしたが、戻ってきた今は長崎をもっと深く知り、もっと好きになったと断言できます。この経験が、誰かが長崎に興味を持つきっかけになったり、平和について考える時間につながったりしたら嬉しいです。私自身も、今後さらに他の地域のスタディツアーにも参加しながら学び続けていきたいと思います。
みなさんもぜひ、SSICのイベントに参加してみてください!