2025年2月18日から3日間にわたり、上智大学にて災害救援ボランティア講座を開催しました。受講した19名の学生には、『セーフティリーダー認定証』と『上級救命技能認定証』が交付されました。
本講座は、災害救援ボランティア推進委員会の運営により行われ、防災基礎知識の習得、応急手当(AED)の実践、また災害疑似体験などを通して、実際の災害時に我が身や大切な人を守る方法を学ぶものです。
上智大学では2010年から本講座がスタートし、2025年3月現在で327名が受講を修了しています。
講座内容
(1日目)
・災害ボランティアの基本
・出火防止と初期消火
・千代田区の地域特性を踏まえた、災害支援に関する取組み
・災害想像力を養う3:3:3ワークショップ/グループワーク
(2日目)
・応急手当活動「上級救命技能講習」(東京防災救急協会)
(3日目)
・災害模擬体験と実技(於 池袋防災館 東京消防庁)
・災害ボランティア活動の安全衛生と図上演習/グループワーク
1日目の座学の講義では、実際に被災地で活動されている方が講師として登壇され、その実体験にもとづいた内容は多くの学生にとって有意義なものとなりました。またグループワークでは、学部・学年や参加した動機がさまざま異なるメンバーが集まったことで、参加学生からは「話し合いを通して視野の広がりを感じた」「一人ひとりの真剣さを感じて刺激になった」という声がありました。

2日目は終日、応急手当の実践を行い、成人・乳幼児それぞれの心肺蘇生方法や、応急的な止血方法を学びました。参加学生からは「繰り返し実践練習を行うことができたため、実際の現場に遭遇した時の対応に自信がついた」「三角巾の使える可能性の多さに驚いた」という声がありました。

3日目は東京消防庁の防災体験施設「池袋防災館」を訪れ、地震や消化活動などの災害模擬体験を行いました。煙が充満する室内を避難する体験では、学生グループごとにリーダーを決め、その指示に従って互いに助け合いながら移動していくなど、実際の場面を想定した臨場感あふれる経験をすることができました。

3日間の最後には、参加学生全員にセーフティリーダー認定証が授与され、災害救援ボランティア推進委員会の講師からは「実際に皆さんが行動していくことでこの資格が活かされるので頑張ってほしい」との激励の言葉をいただき、すべての講義が終了しました。
全体を振り返って
事後アンケートでは、全体を振り返った参加学生から、以下のような声がありました。
・自分や家族だけでなく、自分の地域や他の地域まで思いを馳せ行動できる人間でありたいと思った。
・実際に現地に行くには覚悟が必要だと感じた。安全に活動できるよう、しっかり準備をして臨みたい。
・災害時に救援する立場となるためには、まず自分の身の安全を守った上で、相手を思いやる心を忘れずに、向き合うことが大切だと思った。
・3日間を通して、自分にもできることがあるのだと気づくことができた。力になれることがあれば率先して支援に参加したい。
これからも上智大学に集う学生一人ひとりが、自分にできることを見つけ、For Othersを体現する存在でありつづけることを願っています。ボランティア・ビューローは、これからもさまざまなイベントを開催していきます。ご自身の興味を深めたり、見聞を広めたりするために、ぜひ活用してください。