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Volunteer

上智とボランティア

2025年度上智大学災害救援ボランティア講座を開催しました

2026.03.04

2026年2月17日からの3日間、上智大学にて「災害救援ボランティア講座」を開催しました。本講座の全課程を修了した学生には、『セーフティリーダー認定証』および『上級救命技能認定証』が交付されました。

本講座は、災害救援ボランティア推進委員会の運営により実施され、防災に関する基礎知識の習得、応急手当(AED操作を含む)の実践、さらには災害疑似体験などを通して、実際の災害時に自分自身や大切な人の命を守る力を養うことを目的としています。通常は有料で開講されるプログラムですが、上智大学の学生は無料で受講できる点も大きな特徴です。

上智大学では2010年より本講座を継続して実施しており、2025年12月時点で327名が修了しています。修了者数は全国の大学の中でも上位10位以内に入る実績を誇り、本学における防災教育への高い関心と継続的な取り組みがうかがえます。

講座内容

3日間の講座内容は以下のとおりです。

【1日目】

【2日目】

【3日目】

1日目:災害を「自分ごと」として考える

初日は座学を中心に、防災の基礎から学びました。日本が世界有数の地震多発国であることを改めて認識するとともに、「地震」と「震災」の違いについても確認しました。

同じ地震であっても、被害が発生して初めて「災害」となることを学び、災害の本質を多角的に捉える視点を養いました。

講師から繰り返し伝えられたのは、
「自分の命は自分で守る」
という原則です。自らの安全を確保できてこそ、他者を助ける行動につながります。この基本姿勢は、ボランティア活動においても最も重要な前提となります。

グループワークでは「3:3:3の行動」をテーマに、地震発生後の

それぞれの時間軸で取るべき行動を具体的に考えました。発災直後の身の安全確保、家族や友人との連絡、避難所運営や地域支援への関わりなど、時間経過とともに求められる行動が変化することを学び、災害をより現実的に想像する機会となりました。

2日目:命を守る技術を身につける

2日目は終日、上級救命技能講習を実施しました。成人および乳幼児それぞれの心肺蘇生法、AEDの使用方法、止血法などを実践形式で学びました。
心肺蘇生の訓練では、胸骨圧迫の正確な位置やリズムを体で覚えるまで繰り返し練習し、参加学生は真剣な表情で取り組んでいました。「いざという時に本当に行動できるか」という問いを自らに投げかけながら、実践力を高める一日となりました。

特に印象的だったのは、三角巾を用いた応急処置です。一枚の布で固定、止血、保護など多様な活用が可能であることを体験し、身近な物を活かす知恵の重要性を実感しました。

3日目:体験を通して学ぶ防災

3日目は東京消防庁の防災体験施設「池袋防災館」を訪れ、地震や煙避難、初期消火などの模擬体験を行いました。

地震体験では、想像以上に激しい揺れに学生たちも驚きを隠せない様子でした。体験装置では主に横揺れを再現していますが、実際の地震では縦揺れも伴うことがあり、より複合的な危険を想定する必要があることを学びました。

煙が充満する室内からの避難体験では、グループごとにリーダーを決め、指示に従いながら互いに声を掛け合って移動しました。視界が遮られる状況下では、冷静な判断とチームワークが不可欠であることを体感しました。

また、消火器の使用方法も実践的に学びました。消火器の噴射時間は一般的に約10秒から30秒程度と短く、その間に初期消火ができない場合は直ちに避難するという判断の重要性も確認しました。安全確保を最優先とする行動原則が、ここでも強調されました。

修了式と参加学生の声

最終日には、参加学生全員にセーフティリーダー認定証が授与されました。講師からは「資格は取得して終わりではなく、実際に行動してこそ活かされるものです。ぜひ地域や身近な場面で力を発揮してほしい」との激励の言葉が送られました。

事後アンケートでは、参加学生から次のような声が寄せられました。

おわりに

災害はいつ発生するか分かりません。しかし、正しい知識と実践的な経験は、確実に私たちの行動を変えます。本講座を通して、参加学生一人ひとりが「自分にできること」を考え、防災・減災の担い手として成長する機会となりました。

これからも上智大学に集う学生が、自らの安全を守りながら他者のために行動する「For Others」の精神を体現する存在であり続けることを願っています。

本講座は例年2月に実施しています。ご関心のある方は、ぜひ来年度の受講をご検討ください。