2024年度能登半島地震復興支援ボランティア報告〈3〉
2024.06.18
2021年11月27日(土)、みちのくrenaissanceは藤織ジュン様(合同会社プロダクション未知カンパニー代表)をお招きし、オンライン講演会を開催致しました。その様子をみちのくrenaissanceメンバーから報告してもらいました。
みちのくrenaissanceの活動
みちのくrenaissanceは「東北の魅力を五感で感じ、その魅力を周囲に発信する」ことを目的として2011年から活動している課外活動団体です。今年度は「東北の今を知り、そして学ぶ」をテーマに、企画・活動を行っています。
東日本大震災から10年が過ぎた今、甚大な被害を受けた三陸の地域に関心を寄せる人々は少なくなりつつあると感じています。震災当時のことはもちろん、震災後に東北地域に移住した方や、都心にいながら地域と関わり続ける方など、様々な人とのつながりを通じて、改めて震災から学べる機会を提供したい、という想いで活動を行っています。
「地域の魅力発信に携わる―岩手県久慈市から」の開催
藤織さんは東京都のご出身で、大学卒業後は東京で舞台俳優として活動していました。俳優活動の一環で訪れた岩手県久慈市で、たまたま“北限の海女観光PR隊”の募集要項を見て、2015年6月から久慈市に移住し、PR隊としての活動期間が終了した後も久慈市の“地域おこし協力隊”として3年間活動されました。現在は合同会社を立ち上げて、地域イベントでのMCや商品開発、観光PRなど幅広い事業に携わっています。
しかし、新型コロナウイルスの流行によってガイドやツアー、地元のお祭りなど多くの事業が大打撃を受けました。地方という特殊な地域柄も加わり、外出してはいけない空気感が町に漂っていたと仰っていました。
このような状況を受け、藤織さんは地元の食材を使った商品の開発に乗り出しました。久慈の山ウドとウルイという季節の山菜を使ったピクルスを開発し、北三陸産の昆布やあわび、野田塩などで味付けするなど、地元の食材にこだわって作っています。この商品は「岩手ぅんめぇ~もん!!グランプリ2021」にて最優秀賞を受賞しました。現在は生産量を安定化させ、多くの人に手にとってもらうことが目標だそうです。
商品開発の他に、地元の魅力を伝えるブログ(https://taberunger.blogspot.com/)や、まいにち北三陸(インスタグラム@mainichi_kitasanriku)の管理運営などコロナ禍でも精力的に活動しています。この活動の原点となっているのは「発想力」にあるそうで、常に固定観念を疑い、物事を多角な視点から見つめることを心掛けていると仰っていました。
参加者からは「改めて地域おこしの大切さに気付くことができ、コロナ禍でも少しでもできることから取り組もうという藤織さんの姿に感銘を受けた」、「藤織さんの物事への見方や考え方がとても勉強になった」などという声がありました。
企画担当者の感想
藤織さんには、2020年12月に実施した「みちのくrenaissance報告会」にもゲストスピーカーとしてお越しいただきました。その際は「山菜の商品開発を考えている」とお話しされていましたが、その後商品改良を重ね、商品を誕生させ、さらに食品コンテストで最優秀賞を受賞するなど、着実に実績を積まれていることに感動しました。
藤織さんは久慈市に居続ける理由について、「自分がここに必要とされているから」と仰っていました。移住を決めた2015年から、地域の方々の「やってほしい」「来てくれてありがとう」という言葉を通じて、“ここが私が必要とされている場所”――すなわち、“自身のやりがい”に繋がったといいます。
みちのくrenaissanceは昨年から全面オンラインの活動を続けていますが、今回参加者の方から「普段会うことのできない方のお話がきけた」との感想を頂きました。従来のスタディーツアーのように実際に現地に赴くことができない状況でのイベント開催が続いており、自分たちが東北の魅力をどれだけ伝えられているのかと、疑問に思うときもあります。ですが、オンラインだからこそ、距離がある場所と繋がりを作れることもあると再認識しました。
今後もみちのくrenaissanceは様々なイベントを開催する予定です。
皆様のイベントへのご参加をお待ちしています。
また、当団体では一緒に企画を盛り上げてくださる仲間を随時、募集しております。興味がある方は下記のメールアドレスまでご連絡ください。
michinoku.renaissance@gmail.com
本企画にご協力くださいました藤織様、この度は誠にありがとうございました。
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