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上智とボランティア

「めぐこ-アジアの子どもたちの自立を支える会-」を紹介します。 (ボランティア系課外活動団体紹介⑤)

2022.03.31

上智大生のボランティア活動の活性化を目指す「上智大学ボランティアぷらっとほーむ」がボランティア系課外活動団体の紹介をお届けしています。
今回は、「めぐこ-アジアの子どもたちの自立を支える会-」(以下、めぐこ)代表の大木敬与さん(教育学科3年)、副代表の渡邊勘太郎さん(経済学科3年)にインタビューさせていただきました! (取材は2021年9月に実施。代表、副代表とも現在は代替わりしています。)


Q. 「めぐこ」の活動内容を教えてください。

まず、「貧しい中の最も貧しい子どもたちに教育を与えて、その子たちの可能性を広げること」が一番の目的です。活動内容としては、日本からの奨学金支援をインドとフィリピンの子どもたち約2000人に向けて行っています。主にバザーや街頭募金、チャリティーコンサート、支援者様からの定期的な寄付等による集金を行い、毎年4月に現地に送金します。
それに加えて、コロナ禍前は「顔の見える支援」という理念にもとづき、現地で支援金が適切に運用されているかや、現地の子どもたちの様子を視察するために、インドとフィリピンを交互に毎年8月に3週間ほどスタディーツアーを行っていました。

Q. 支援者にはどんな方々がいるのですか?

支援者様の大半はOB・OGです。46年続いている団体なので、たくさんのOB・OGがいます。

Q. 「支援金」は具体的にどう運用されているのですか?

支援施設が16施設(インド10施設、フィリピン6施設)あるので、それぞれの責任者(シスター、ファーザー)にお金を送ります。シスターやファーザーが施設独自のきまりに則って奨学生を選考して、1人2000円を1年間の奨学金にしています。
インドとフィリピンいずれも1人2000円の奨学金支援をおこなっていますが、それぞれにガイドラインがあり、文房具代や寮費など、奨学金の用途が決められています。施設ごとでも用途は異なり、ガイドラインに則って使い道が決められています。
「めぐこ」の定めるガイドラインと各施設のガイドラインに齟齬がないかも毎年確認しています。

Q. 歴史が長い分、活動の土台がしっかりとしているなと感じます。団体の雰囲気はどうですか?

温かい雰囲気があります。ボランティア精神のある人が多いので、みんな優しいです。団体も設立当初から受け継がれてるものとして「人のレベルでの活動」があり、暖かく迎え入れる、全員を同じメンバーとして扱う、という考えが受け継がれています。
例えば、全然活動に参加できていないメンバーも、久しぶりに来たら温かく迎え入れる、という雰囲気があります。

また、団体の歴史が長いので、リソースやアセットが溜まっている分、チャレンジしやすい環境があるのが特徴です。使えるものがたくさんあり、チャレンジしやすいです。例えば、支援者様が多く、つながりがたくさんあるので、寄付はもちろん、色々なことを頼めたりします。海外にいらっしゃる方もいて、その方に連絡して講演をしていただいたりもしました。

Q. なるほど。学生が「めぐこ」に入る目的はなんでしょうか?

現地に行きたいという気持ちで入った人もいれば、国際協力に関心があったり、誰かのために何かしらのことをしたいという人もいますし、大学で新しいことをしたくて、国際協力に関心がなかったけど入ってみたら楽しくなったという人もいます。所属学科も結構バラバラで、総合グローバル学科が多い印象ですが、本当に色々です!

Q. いろんな学生がいるのですね! 現地に行きたいというモチベーションの人もいるとのことですが、コロナ禍で現地には行けていないですよね……。

2年間行けていないです。2020年は、メールで現地とコミュニケーションをとっていました。しかし、現地に行きたい学生の思いがメールのやり取りだと達成できなかったり、現地の状況がなかなか掴めなかったりしました。
そのため2021年は、インドとフィリピンの子どもたち約200人と大学生がオンラインで繋がって、交流会をしました! 今後もオンラインで顔合わせをしたり、支援金の用途を調査したりしたいなと思っています。

Q. オンラインを使って工夫されているのですね。交流会はどんなことをしたのですか?

ブレイクアウトルームに分かれて自由にフリートークを楽しみました!
コロナ禍前のスタディツアーでは、インドかフィリピンのどちらかを隔年で訪れていましたが、オンラインの交流会はインドとフィリピンの子どもたちとの間でも交流ができました。例えば、「今、学校に行けてるの?」など、子ども同士で質問していました。学生から、「将来の夢は何?」と聞くと、教師や医者と答える子どもが多く、勉強に熱心に取り組む子が多いのかなという印象を受けました。

Q. これからもそのようなオンラインイベントは開催する予定ですか?

まだ渡航ができない状況であれば、来年も続けてほしいと思っています。

Q. コロナ禍での活動で、悩んでいることや工夫していることはありますか?

「めぐこ」は支援金を集めることがメインで、2年前までは街頭募金やバザーなど対面活動を中心にしていました。そのため、それらがコロナの影響で全て中止になってしまい、無事にインドとフィリピンの子どもたちにお金を届けられるか、ということが気がかりで日々切迫感を感じながら活動しています。
あとは、メンバーのモチベーションが続かないこと。現地に行けないので、活動の意義を見出せなくなってしまったメンバーもいるだろうし、オンラインの活動になると孤独感も感じてしまうだろうと思います。

工夫している点は、オンラインでの募金に切り替えたり、高校生向けにオンラインイベントをやってみたりしたことです。オンラインイベントは結構好評でした。高校生など遠く離れた方々にも、国際協力や「めぐこ」のことについて知ってもらえたのは嬉しかったですし、今まで「めぐこ」ができていなかったことに挑戦することができました。
2021年はオンラインで集まる機会をなるべく多く持ったり、対面で集まる機会を作ったり、メンバー内でレクリエーションを行ったりメンバー同士の絆を大切にしてきました。
担当ごとでも、ミーティングを多くしたり、会う機会を作ったりしていて、仲の良いサークルだと思います!

Q. オンライン活動が続き、なかなかみんなで集まることが難しい中で、こんなに自信を持って“仲の良いサークル”と言えるのはすごいなと思います! 今、特に力を入れていることややりたいことはありますか?

現地とのつながりを深め、状況の把握をしっかりやりたいです。今まで情報が途絶えていた分、状況を把握して支援者様に報告ができるようにしたいです。

Q. 現地の子どもたちは、「めぐこ」の大学生のことをどういう存在だと思っているのですか?

「めぐこ」のことを知ってくれていて、現地の子どもたちは、「わたしたちを支援してくれているファミリー」と思っている子もいます。子どもたちと私たちとは、利害関係ではなく対等な関係であることを大事にしているので、「ファミリー」と私たちも思っています。
また、自分自身が奨学生と知らない子もいるので、「年に1回やってくる人たち」と思っている子もいると思います。
コロナ禍前は現地へ隔年で行っていて、めぐこのメンバーの名前を覚えてくれている子もいました。自分が奨学生と知る・知らないに関わらず、めぐこのメンバーを「めぐこファミリー」と思っているのではないかなと思います。

Q. ステキですね♪ 最後に、上智大学を目指す高校生や、在校生に向けてひとこと!

【高校生の皆さんへ】
(大木さん)大学生活は本当に楽しいから、頑張ってください! 私は高校生の頃から国際協力に興味があって、「めぐこ」に入りたいと思っていました。今思うとあの時の選択は間違えていなかったと思います。自分に自信を持って、自分のやりたいことを貫いてほしいです! 国際協力に興味があるならぴったりの大学だと思います!
(渡邊さん)上智大学はSDGsの活動に協力的だったり、ボランティア団体が活動しやすい場所だと思います。学内には色々な団体があり、インスパイアされやすいので、ぜひ入学してほしいです!

【在学生の皆さんへ】
やり残したことがあるとか、コロナで何もできていないとか、様々な思いがあると思うのですが、時を待っていたら卒業になってしまうので、やりたいことがあれば勇気を振り絞って始めてほしいです!

4月の部員募集で、また新しい仲間が加わってくれるといいですね。ありがとうございました!

めぐこの活動の様子は以下のSNSで発信しています。ぜひお立ち寄りください♪

twitter:@meguko_sophia

Instagram:@meguko.sophia

Facebook:@meguko.sophia

https://note.com/meguko_1975/


*取材者memo*

お二人の言葉を通して、子どもたちへの想いはもちろん、支援者の方やメンバーへの想い、そして活動をより良いものにしようと工夫し行動する姿勢が強く感じられました。これからの活動も楽しみです。そしてまた現地へ行ける日が来ることを願っています。
<近藤春佳(社会福祉学科4年)・服部唯以(法律学科1年)>

上智大学ボランティアぷらっとほーむでは、ボランティア・ビューロー(学生センター)と協働して活動してくれる新たなメンバーを募集しています。お気軽にご連絡ください。

Mail: Volunteer-co@sophia.ac.jp(ボランティア・ビューロー)