2021.08.30
2021.08.30
大学の中と外で、いまおきているあれこれを紹介する「上智のいまを発見」。
普段の授業では知れない学生時代のエピソードなど綴っていただく「先生コラム」の第17回目をお送りします。先生コラムは教員から次の教員をご紹介いただくリレー形式でお届けします。
今回は、横本勝也先生(言語教育研究センター)からのご紹介、杉谷陽子先生(経営学科)です!
経済学部経営学科の杉谷陽子です。専門は、消費者心理学、マーケティング論です。横本先生とは、数年前、英語関連のプロジェクトで困っていた時に助けていただいたことがきっかけで知り合いました。その後、横本先生が、大学教員としてご活躍されるにとどまらない、いくつもの顔をお持ちのスーパースターであることを知りました。先生はいつも爽やかなエネルギーで満ちあふれていて、とても刺激をいただきます。
私は子供の頃から、一人で絵を描いたり、考え事をしている時間がとても多かった気がします。幼稚園でも小学校でも、同級生たちが休み時間になると連れだって楽しそうに外に遊びに行くのを、不思議な気持ちで観察していました。常に「私は他人と違っている」と思っていました。
そのせいか、高校生の頃に心理学に関心を持ちました。高校の図書館にあった心理学関連の書籍を片端から借りて読み、ソロモン・アッシュの同調実験などを知って、心理学者に強い憧れを抱くようになりました。
でも、そんなに心理学が好きだったのに、大学では商学部を選びました。心理学とともに、日本史の勉強も大好きで、国を動かすには経済の力が重要だと強く思っていたことが理由でした。大学では勉学に加えて、本当にたくさんの経験をしました。サークル活動、資格試験、様々な種類のアルバイトにもチャレンジしました。しかし、どこにいても、やはり「私は他人と違っている」と感じていました。大学卒業後に民間企業に勤める未来が、どうしても私には合っていないと思い悩み、「人生は一度きり。本当にやりたいことをやろう」と思いました。そして、大学院に進学して、心理学者を目指すことに決めました。それは大学2年生の時でした。
大学院に進学して、やっと私は、あまり周囲になじめていない自分に悩むことがなくなりました。同級生たちもみんな心理学が大好きで、熱心に勉強をしていて、大学の図書館に一日中こもっていても好奇の目で見られることはありません。教員となった今も、研究は、自分の自由な心と発想で進めることができます。その環境にとても感謝しています。
思い返すと、自分の本当に好きなもの、自分に合っていることは、幼い頃からあまり変わらないのだと感じます。年齢を重ねるにつれて、周囲に合わせること、妥協することを覚えていくため、本当の自分がわからなくなってしまうことがあるかもしれません。そんな時には、自分は幼い頃に日々どんなことを感じていたか、何が好きだったかを思い出すといいかもしれません。私の周りの人たちを見ていても、本当に好きなことは努力することも楽しく、また、適性のある分野で努力をすると大きな成果につながっているように思います。「これならば私は努力できる」と思えるものに出会えたら幸運です。ぜひ、大学時代に、自分の「好きなこと」を見つけてください。
次回は、心理学科の樋口匡貴先生です。とてもやさしい樋口先生は、出会った時からみんなの「アニキ」的存在です。樋口先生も、心理学者でありつつも、多彩な顔をお持ちです。バンドのお話を楽しみにしています!
杉谷先生から樋口匡貴先生(心理学科)をご紹介いただきました。次回の「先生コラム」もお楽しみに。
2021.08.30
2021.08.30