こんにちは! ゆづです。
もうすぐ夏休みが明けますね……! サークルやバイトの他に、旅行や遊び、短期留学など様々な過ごし方ができる大学の夏休みは魅力的です。9月27日(土)からは秋学期が始まりますが、それよりも早く「授業」の予定がある上智生もいるのではないでしょうか? そう、学生交流制度を利用している皆さんです! (実は私も……!)
〇学生交流制度とは?
「学生交流制度って何?」と思われた皆さん!
実は上智には、上智が協定を結ぶ、カトリックの理念を等しくする国内の大学や何らかの分野で特色を持つ国内の大学と「学生交流」として、その大学の授業を履修し、単位を修得することができる制度があるのです! 参加できるのは学部2年生~学部4年生で、募集に関するお知らせは年に2回、My Sophiaから配信されています(※各大学の定員が決まっているため、2回目の募集では応募ができない大学もあります)。
学生交流制度には、上智に通いながら半年間~1年間協定校で学ぶ「単位互換型」と協定校に拠点を置き1年間その大学で学ぶ「国内留学型」の2つのタイプがあります。両者で通うことのできる大学は異なりますが、いずれも独自の魅力ある大学で学ぶことが可能です!
今回の記事では「単位互換型」に焦点を当てて、担当部署である学事センター、そして協定校の一つである東京音楽大学から上智に学びに来られている久 絢香さん(ミュージック・リベラルアーツ専攻(ヴァイオリン)・3年)へのインタビューを交えながら、制度について皆さんにご紹介したいと思います!
〇そもそも「単位互換型」の学生交流制度では何ができる?
「単位互換型」の学生交流制度は、上智に通いながら協定校にも通う方式です。協定校に通う頻度は履修科目数やその時間割によって異なりますが、この方式では、東京音楽大学・東京純心大学・聖心女子大学・国際基督教大学(ICU)の4つの大学のいずれかで学ぶことができます。
履修できる科目の詳細は、My Sophiaでの募集要項公開のタイミングで分かりますが、各大学の特色が表れたものがたくさんあります。そこで取得した単位は学科長と相談の上、上智を卒業するのに必要な単位に含めることができるのです!

写真提供:東京音楽大学

写真提供:東京純心大学

写真提供:聖心女子大学

写真提供:国際基督教大学
実は、私ゆづもこの制度を利用している上智生の一人。現在2年生ですが、今年度は1年間、東京音楽大学でピアノに関する科目を履修しており、週1回通っています。春学期は水曜日に東京音楽大学での授業があり、1限は上智で、3限は音大で受けるというスケジュールでした。元々ピアノ曲を筆頭にクラシック音楽が好きだったため、ピアノを中心に音楽史を理解することを目的に音大で学ぶことを決めました!
〇聞いてみました! 学生交流制度のあれこれ
ここまで学生交流制度の内容について紹介してきましたが、「そもそもどうしてこの制度があるのか?」や「どうして音大が協定校に?」など、まだまだ気になることがある方もいるのではないでしょうか? 私自身、この制度について深く知りたい思いもあり、学事センターにインタビューのご協力をいただきました。
――学生交流制度が設けられた経緯を教えてください
(学事センター)上智大学と教育理念を等しくするカトリック系大学や、近隣の特色ある大学との相互の交流と協力関係を深め、双方の大学の特色を生かし、バラエティに富んだカリキュラムの提供による教育内容の充実と質の向上を図る目的で設置されました。
――カトリック系大学に加えて、東京音楽大学が協定校となった理由はどのようなものですか?
(学事センター)上記の主旨にもとづき、多様な学びの機会を提供できるよう、協定校を選定しています。本学には音楽系の課外活動団体も多く存在し、東京音楽大学で学びたいという意欲を持つ学生も一定数いることが見込まれていました。
――これまでこの制度を利用した上智大生の累計人数と学生から集まる感想の内容について教えてください
(学事センター)本制度は2010 年に開始されて以来、これまでに累計240名の上智大学生が協定校へ派遣されています。派遣後に実施されるアンケートでは、「上智大学では得られない専門的な学びを経験できて新鮮だった」といった意見や、課外活動や個人で音楽活動を行っている学生からは「東京音楽大学の実技科目を通じて自身のスキルアップにつながった」といった声が寄せられており、総じて前向きな感想が多く見受けられます。
個人的には、これまで制度を利用した上智生が240人を超えていることに驚きました……! 上智に加えて協定校に通うことで、より専門分野を深められそうですね。この制度を今日初めて知ったという方も、今後利用を検討されてはいかがでしょうか?
〇なぜ上智に? 交流学生にインタビュー!
「教育内容の充実を図る」目的でも行われているこの制度。上智生が各協定校に学びに行っているように、各協定校からも日々上智に学びに来られている方がいます! 今回は、東京音楽大学からの交流学生である、東京音楽大学ミュージック・リベラルアーツ専攻(ヴァイオリン)3年生の久 絢香さんにもインタビューにご協力いただきました。

――この制度に参加した理由を教えてください
(久さん)昨年、音大で履修していた「指揮法」の授業に上智からの交流学生の方がいらっしゃいました。その方とお話した際にこの制度を初めて知ったのですが、「英語力」を伸ばしたいという思いが以前からあったこともあり、英語に強いイメージのあった上智で学ぶことを決めました。
――上智では、どの科目を履修されていましたか?
(久さん)「JAPANOLOGY (HISTORY) A1」を履修していました! この授業では、「茶の湯」について英語で学びます。座学だけではなく、実際にお茶をたてたり、お茶菓子をいただいたりと、授業形式を新鮮に感じました。授業期間中に2回、留学生を対象にお茶会を開き、英語でおもてなしをしました。私はこの授業を履修するまで、「茶の湯」に関する知識が全くなかったので、英語の力を伸ばしながら、新しいことについて知るためにこの授業を履修することを決めました。

――上智に来る前と来た後で、上智に対するイメージの変化はありましたか?
(久さん)「上智は英語に強い」というイメージは元々持っていたのですが、実際に英語での授業を受けてみると、クラスメイトの皆さんの英語のペラペラ具合に驚きました……! また、授業ではZoomを繋いでドイツに住まれている方にドイツでの茶の湯についてお話を伺う機会がありました。上智は英語に特化していると思っていましたが、英語の他にドイツ語のネットワークもあるのだと知り、イメージが変わりました。
――久さんの専攻(ヴァイオリン)に上智での学びは活きましたか?
(久さん)活きたと思います! 私は留学等を考えているので、英語をはじめとする語学力は大切だと思っていました。音大では授業内で英語に触れる時間が少ないので、毎週100分間英語に触れること自体が新鮮でしたし、勉強にもなりました。実は6月に音大で海外からいらした先生の公開レッスンを受講する機会があったのですが、レッスンは英語で行われていたんです。通訳もありましたが、上智で受けていた英語の授業の成果もあり、自分自身で理解することもできました!
――この制度を利用した感想を教えてください
(久さん)授業を履修する中で、英語力の向上が叶っただけでなく、自身の専攻であるヴァイオリンと茶の湯の共通点を発見することができました。音楽と茶の湯は、どちらも「一期一会」であり、また「おもてなしの心」を大切にしています。音楽では、同じ曲であっても完全に同じ演奏はありません。そして、茶の湯にも「その時々のお茶」があり、完全に同じお茶はありません。「おもてなしの心」という点では、音楽は演奏を通して、茶の湯は様々な作法を通して、聴衆やお客さんをもてなしています。この二つの共通点を発見することができたのも、今回の学びの収穫の一つだと考えています。
〇おわりに
大学を超えて学ぶことを可能にする学生交流制度。協定校の授業で自身の専門が深まるだけでなく、協定校の学生とも交流することで学びの幅が広がりそうですね。私自身もあと半年、東京音楽大学で授業を履修するので、精一杯学んでいきたいと思います!
各協定校の皆様、学事センターの皆様、久さん、写真のご提供及びインタビューにご協力いただき、本当にありがとうございました。
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2022.01.17