2023.06.30
2023.06.30
突然ですが、みなさんは上智大学が「鳥人間コンテスト選手権大会(以下、鳥人間コンテスト)」に出場していることをご存知でしょうか? 今回は上智大学鳥人間サークルSophia Flying Turkeys(以下、SFT)の今を知るべく、お話を伺ってきました。過去にはコンテストで1位に輝いた経験を持つSFTの魅力について新入生をはじめとするみなさんに楽しんでいただければ幸いです!
毎年、夏に読売テレビで放送される鳥人間コンテストには滑空機と人力プロペラ機の2部門がありますが、SFTは滑空機部門として出場する上智大学で唯一の鳥人間サークルです。
2011年に優勝し、翌2012年にも前年同様300メートルの記録を残しました。現在は約50名の現役部員で活動していますが、そのうち4割は文学部や外国語学部などの文系学生と内訳が多様な点が特徴的です。
それでは早速、1年間の流れを見ていきましょう!
8~9月 | 執行学年(以下、執行代)の引継ぎ 夏合宿(1~3年で2023年は伊豆合宿) |
10~12月 | 翌年の設計と作業を開始 |
1月 | 期末試験 |
2月 | 鳥人間コンテスト参加の書類作成 本格的な作業開始 |
3月 | 春合宿 |
4月 | 大会出場決定 新入生歓迎会 |
4~7月 | 本番に向けた作業 |
7月 | 鳥人間コンテスト参加 |
(岡田)上記日程以外にも、本番前にはテストフライト(TF)を兼ねた夜通しの作業をしています。夜通しの作業は年に2回行われますが、この時間は大会前に機体を組み合わせられる唯一のチャンスです。具体的には翼の周りに付けるフィルム貼り、翼と機体の仕上げや真田堀グラウンドでのTF を通して機体の性能と安全性の確認をしています。
(坂本)私たちは製作作業と部員同士の交流イベントを同時進行で実施しています。例えばコックピットから前方を見るために必要なキャノピー作りは火を使って塩化ビニール板やPET板を加工するので、新入生との親睦を深められるバーベキューイベントと合わせて楽しく行っています!
(嶋崎)交流イベントと言えば大阪で遊ぶのも楽しみの一つです。コンテストが隔年で期末試験期間後に実施されるので、年によっては会場となる琵琶湖から行きやすい大阪でたくさん遊べます!
(坂本)昨年は2年生として出場したので主だった執行代ではなかったのですが、やはりプラットフォームから飛行機が飛んだ時には自分たちの作った機体を飛ばせた嬉しさとその美しさに感動して涙ぐんでしまいました。結果は振るわなかったものの、一生懸命に製作したからこその悔しさと自分たちの代が先導する来年は一層、頑張ろうと思えました。
(岡田)1年生として参加した過去の経験を踏まえ、昨年の大会では会場の琵琶湖到着後の流れが掴めてきた印象でした。当日はトラブルシューティングや実際の飛行状況の分析を行って、次の年にどう改善できるかを集中的に見てきました。
(嶋崎)折れやすく繊細で柔らかい素材を使うので、微調整を丁寧に行いながら飛行精度を出していく点に注力しました。製作段階では成功しても、現地でうまくいかない箇所も多いので、トラブルシューティングに手間取った点は今年に向けてメモをしてきました!
●花言葉を込めた美しいデザイン
スプレー塗料で機体が重くなる点はデメリットですが、花言葉を込めた可愛らしいデザインはSFTならではの特色だと言います!
ちなみに昨年は前年の悔しさをバネに再出発するという願いのもと、「門出」の花言葉を持つ赤いスイートピーが機体を彩りました。今年は機体設計をリニューアルするということで一層、努力を重ねるべく「団結」の花言葉を持つガイラルディアがデザインされるそうです。ぜひ注目してみてください!
●「ねじり下げ」の技術
デザインに加えて翼の製作技術もコンテストでは高い評価を得ています。翼の内側から外側にかけてねじりを加える「ねじり下げ」の技法を使ったチームは珍しいらしく、昨年は観客の間でもその効果が話題になったとか!
(坂本)作業時間が長いので、私たちは家族のように仲がいいです! 昼食や空きコマの時間を過ごしに部室に部員が集うので、大切な友人や仲間ができます。
(岡田)みんなと同じ目標に向かって一つのものを作るので、連携がとれたサークルだと思います。
(嶋崎)SFTは休みの期間中も一致団結して作業を進めたり、時にはボードゲームなどで仲が深まる遊びもしたりするので、団結力が強いサークルになっています。
(嶋崎)一番は飛行機を飛ばしたい思いが強い人、そして製作意欲が強い人がほしいですね。
(岡田)みんなと同じゴールに向かう団結力がある人、飛行機やものづくりに興味がある人が来てくれると嬉しいです!
(坂本)鳥人間は文理問わず入れます。仕事内容もサークル長、設計、製作、デザイン、会計、読売テレビと連絡を取る代表、イベント計画、パイロット、機体の高度や飛行状況の記録装置を担当する電装など幅広いので文系だから就けないという職種はありません。
(岡田)製作や設計知識がゼロベースで入部しても執行代となる2年生になるまで1年半ほど期間があるので、努力次第で役職担当に就くことが可能です。
(坂本)SFTは「鳥人間=理系」のイメージを覆すサークルです! 他大学だと理系学生中心で構成されるところも多い中、これほど文系学部生が多いのはワンキャンパスである上智大学ならではの特徴だと思います。今年は電装を女の子が担当しているように、SFTは「電気=男の子」や「自分は理系ではないから入部できない」という先入観を覆すので、ものづくりに興味がある方はぜひ見学にいらしてください!
(岡田)毎週ほとんど活動を行っていて、いろんな人とも交流できるSFTは楽しいサークルです。少しでも関心があれば是非、来てください!
(嶋崎)SFTは個人的な感覚では鍋のようなサークルです。鍋にいろんな素材が入っているようにSFTには多様な人がいてサークルが成り立っています。機体を製作するだけではなく、交友関係も広がる場所なので一度、足を運んでみてください!
いかがだったでしょうか。SFTには文理問わず多様な人材がいるからこそ、他のチームに負けない柔軟性と独自性がその強さの秘訣だと感じました。取材日も早速、今年のコンテストに向けた機体を製作しており、みなさんの非常に楽しそうな様子が伝わってきました。興味を持った方は、この下のURLから是非、詳しい情報を見てみてください!
Instagram:@sophia_flying_turkeys
X:@sophia_ft
ホームページ:https://sft22nd.wixsite.com/sophia-flying-turkey
2023.06.30
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