大学の中と外で、いまおきているあれこれを紹介する「上智のいまを発見」。
普段の授業では知れない学生時代のエピソードなど綴っていただく「先生コラム」 の第4回目をお送りします。先生コラムは教員から次の教員をご紹介いただくリレー形式でお届けします。
今回は、東郷公德先生(英語学科)からのご紹介、宮武昌史先生(機能創造理工学科)です!
なんで、私が上智大に就職?
機能創造理工学科の宮武です。専門は電気工学で、持続可能な乗り物の研究をしています。今回、東郷先生からのご指名により、コラムを執筆することになりました。東郷先生は、私がまだ新米講師だった頃の学生部長で、奨学金の業務でご一緒させて頂いた時から親しく声をかけて下さり、私にとっては理工学部以外で初めてお世話になった先生です。ご指名を有難うございました。
さて、タイトルの「なんで、私が上智大に」は、上智のステレオタイプ的なイメージとかけ離れた学生生活を送っていた他大出身の私がなぜ上智の教員に、という意味です。私は、自然豊かな四国の徳島県阿南市出身、ガチガチの理系、英語で単位を落として留年を心配したこともあり、海外にも興味のない内向き志向でした。課外活動もせず、総合大学にいながら文系の友人がいない状態で、一人暮らしの地味な生活でしたね。とはいえ、鉄道、車、飛行機など、乗り物好きなので、家には籠らずフラフラと出かけたりはしていました。帰省で東京−徳島間を丸一日かけて移動するのが楽しみでした。
そんな状況も、4年生から大学院にかけて、少しずつ変化を見せます。研究室に配属され、英語論文の読み書きや英語の研究発表の機会が増え、海外から客員教授が次々に来られる環境で英会話の機会もありました。上智着任後も、色々な形で海外との繋がりに恵まれ、今では主催する研究室には半分くらい留学生がいて、様々な国際業務にも関わり、英語を日常的に使う環境にいます。英語は今も苦手ですが、そんなことは言っていられません。必要に迫られる環境に自分を置くことが重要と言えるでしょう。
海外については、大学院でベルリンの国際学会とスイス国内の施設等見学等で、3週間フランス・スイス・ドイツを移動する機会がありました。まさに、百聞は一見に如かず、という世界が広がっており、現地に行って体験することの重要性を知りました。帰った時には、もう当分の間海外はいいや、という思いでしたが、上智に来て何度か出張を重ねるうちに、元来の鉄道好きをこじらせ、欧州鉄道旅行の虜になりました。10年前、マドリードからベルリンまで約2,000kmを鉄道で移動したこともあります。
学生時代、上智には縁がないと思い込んでいたわけですが、その後ご縁あって2000年に上智の教員になり今に至ります。最初は戸惑うこともありましたが、ステレオタイプはあくまでステレオタイプであって、実際は総合大学として多様な人材に恵まれた大学なので、その中で自分らしさを発揮すればいいのだ、と思うと、肩の力を抜いて教育・研究に励むことができるようになりました。
さて、次回のコラムは、グローバル教育センターの山﨑瑛莉先生にご執筆をお願いします。先生には、学内プロジェクト「鉄道ネットワークの構築による貧困・教育・環境問題の複合的解決のための方法論の開発」に加わって頂き、大変お世話になっています。アフリカ愛に満ち溢れた現地のホットなお話をいつも興味深く拝聴しています。きっと面白いコラムになると思います。
次回は……
宮武先生から山﨑瑛莉先生(グローバル教育センター)をご紹介いただきました。次回の「先生コラム」もお楽しみに。
関連ページ
新年の抱負はユーモアと共に
2022.01.07