2022.03.14
2022.03.14
大学の中と外で、いまおきているあれこれを紹介する「上智のいまを発見」。毎年恒例の上智大学アフリカWeeks、今年も学生企画メンバーによる寄稿特集をお届けします。第3弾は、上智大学とアフリカとの繋がりについてです。
アフリカWeeksで学生広報を担当している情報理工学科3年のまゆです。アフリカWeeks2024が始まりましたね! 今回の記事ではアフリカWeeks2024にちなんで、上智大学がアフリカとどのように関わっているのかを紹介したいと思います。アフリカWeeksを運営されている山﨑瑛莉先生とタンザニアで教育支援を行っている課外活動団体「ASANTE PROJECT(アサンテ プロジェクト)」にインタビューを行いました。
2017年のアフリカWeeks立ち上げ当時から関わっています。
まず、アフリカWeeksは、2017年に在京アフリカ外交団の方が上智大学にいらしてアフリカ・デーをお祝いすることになったのをきっかけに、大学でもアフリカに関連するイベントをやりましょう、という話から始まりました。その当時既に上智で国連Weeksを実施していたので、それになぞらえて5月25日のアフリカ・デーに寄せて5月の約2週間をアフリカWeeksにすることになりました。
アフリカ・デーには、元々アフリカに関する授業をもっていたことや、本学の実践型プログラム「アフリカに学ぶ」を担当してアフリカ諸国への渡航引率も行っていたこともあり、お声がけいただきました。でもやっぱり一番は「アフリカWeeksは絶対にやったほうがいい!」という想いが強くあったからですね。
そうですね、まずアフリカWeeks自体がすごく好きです。そもそもアフリカが好きです。またこのように一つのテーマや領域について一貫して集中的にイベントを実施することができるのは大学ならではだと思います。
大学には、人との出会い、特に上智では国際協力に携わっている方にご協力いただいてその人達ならではのリアルな経験を教えてもらえる機会との出会い、知との出会い、自分との出会いなど、様々な出会いが融合して繋がることができるという意義があります。アフリカWeeksでは、アフリカという一つの大きなくくりの中で、そのような大学ならではの色々な繋がりや出会いを得ることができると思います。
そしてさらに、その機会が上智大学の学生だけではなく、一般の方や高校生などにも広く開かれている。アフリカWeeksは、外部の方にもこの大学という場を活かしてもらう機会を作っているので、とても意味のあるイベントだと思っています。
また、アフリカ地域出身の方々にも来ていただいて話ができると、さらにその繋がりや出会いは広がっていくと思います。このような機会を創り出すということに、とても思い入れがあります!
学生が自分で企画に携わってどんなテーマについて知りたいのかを考えたり、講演者と接点が持てたりするなど、できるだけ学生に近いところからアフリカと関われた方が学生にとって面白いのではないかと思っています。また学生が運営に関わることによって、「アフリカを舞台に色々なことを知りたい」というアフリカWeeksそのものの目的により近づくことができるのではないかと考えて、学生と一緒に運営を行っています。
初めは実践型プログラムの参加学生に有志で関わってもらっていました。3年目になって、アフリカWeeksや国連Weeksの準備について話し合う学内会議で、その学生参加を全学に広げてはどうかというアドバイスを他の先生にいただき、2019年から正式に学生の運営実行委員会を始めました。
そうですね。同世代の人が頑張っている姿を知ると、学生は「自分にもちょっとやれそう」とか「自分だったらこうしたいな」とかいう風に考えやすいと思います。専門性が高く、経験豊富な方の話を聞くことも非常に貴重で大きな機会ではありますが、もう少し手前の自分に近い立ち位置で頑張っている人の話を聞くことも、私は大切なことだと思っています。
また、最近は高校生にも目を向けています。高校生にとって、大学で何ができるか、何を目的に大学を選ぶかということはすごく大事だと思います。ですから、アフリカWeeksを通して、上智大学ではこういう色々な人と出会えるんだということや大学生ってこういうこともできるんだということがたくさん見えたら、高校生にとっても良い機会になるのではないかなと思っています。実際に、高校生の時にアフリカWeeksに参加したから実行委員になりたかった、と言ってくれるメンバーの学生もいて、それはとても嬉しいですね。
私はまず「人」への敬意、リスペクトから始めようということを伝えたいですね。アフリカは色々なイメージがありますが、どうしても「アフリカの人」「アフリカ」という大きな入口になりがちだと思います。しかし私は、そこに生きている人たちがいて、独自の文化があって、それを生み出す環境だったり、自然だったり、そういったもっと一つひとつの物事への意識が大事だと考えています。
また国際協力という意味では、そもそも「国際」がつく前に「協力」であって、つまり協力関係が国際的になっているということだと思うんです。度々「アフリカの人は貧しい」などと言われていますが、アフリカはそれだけでは決してない。そもそも誰を見ているのか、アフリカのどの場所なのかでアフリカの中でも全然違います。例えば南アフリカとコートジボワールでは全く違う。国内の地域で見ても違う。それは東京と北海道は同じ日本でも違うことがたくさんあるということと同じで、アフリカとくくるだけで語れることは危険だと思うんです。
勿論それを初めから知っていなければいけないとは思わないけれど、そういった違いがあるということや、自分とは違っていたりするけれど共通することもあるんだっていう前提から始めれば、一方通行になることを避けられるのではないかなないかなと思いますね。
私自身も試行錯誤していますが、ただせめて意識して「顔が見える」お付き合いができる機会をつくるようには努めています。だからこそアフリカWeeksでは、アフリカ出身の方やアフリカ渡航歴のある方に直接会えるので、なるべく多くの方々に参加していただきたいなと考えています。例えば、同じ玉ねぎでも、誰が作っているのかわからない玉ねぎより、誰が作っているのかわかる玉ねぎの方が情も出るし、どういう環境でできたのかを知りたくなると思うんです。それがやはり関心とか興味の持ち方だと思います。
相手をリスペクトして、相手と自分がまず向き合おうとする意識があるとすごくいいと思います。そしてそこで感じる違いや共通点は、自分に返ってきて、自分自身と向き合うことにも繋がると感じています。例えば、相手に何かを聞く時は、やはり自分のこともオープンにするから自分のことをわかっている必要がありますよね。このように、相手との関係で自分を見直すことができる、というきっかけがたくさんあることは、私がアフリカに魅力を感じている理由の一つでもあります。
学生には、あなたはあなたで、私は私で同じところも違うところもあるよね、とフラットな感覚でアフリカと関わってほしいなと思います。
ASANTEは上智大学の課外活動団体です。上智生が運営を行ってタンザニアでの未就学児の教育支援とアフリカの魅力発信を行っています。大阪大学に支部があり、普段の活動はそれぞれ行っていますが、渡航は合同で行います。
創設者の学生がタンザニアにボランティア活動として訪れた際に、学校におもちゃやぬいぐるみばかりが大量にあって鉛筆が足りないという事実を知り、「本当の国際協力」を目指して創立されました。
<タンザニア>年に2回渡航
<日本>
現地の状況を直接目で見て、幼稚園の園長先生や園児たちから直接話を聞くことで、現地のニーズをしっかり把握することを大切にしています。また、現地に渡航するのはメンバー全員ではありません。しかし、日本での活動も全て現地のニーズに応えるための大事な活動です。日々の些細な活動も全て現地の子どもたちのためになることを大切にしています。
タンザニアと聞いて、まず初めに貧困・教育格差などマイナスなことをイメージする人が多いかもしれません。しかし、実際には明るくあたたかい国民性や自然など様々な魅力が溢れる国です。その「魅力」部分にも、是非目を向けてみてほしいです。
クラウドファンディングやASANTE MARKETの対面販売も行なっています。対面販売は上智大学の文化祭であるソフィア祭や上智のクリスマスマーケット、外部の関連イベント等にも出店しております。こちらのインスタグラムで商品の紹介をしているので、ぜひご覧ください。
https://www.instagram.com/asantemarket/
商品の購入も支援の一環となるので、応援して下さると幸いです。
みなさんいかがでしたか?
私は山﨑先生やASANTEのお話を聞いて、自分自身のアフリカへの関わり方や向き合い方を改めて見つめ直したいと思いました。現在開催中のアフリカWeeksもアフリカについてたくさん学び、考えられるとても良い機会なので、ぜひみなさん参加してみて下さい!
上智大学アフリカWeeks誕生までの道や、様々な立場でアフリカに携わる人々の想いが伝わってきました。アフリカと出会い、新たな自分とも出会えるきっかけに。ぜひ読者の皆さんも興味のある企画に参加してみてください!
「上智のいまを発見」では学生の活躍、耳寄り情報、先生によるコラム、先輩紹介など、大学の中と外でおきているあれこれを特集しています。取り上げてほしい人や話題など、みなさんからの情報も募集中。情報提供は findsophia-co(at)sophia.ac.jpまで。記事形式、ビデオ、写真、アイディアなど形式は問いません。どうぞ自由な発想でお送りください。*残念ながらすべての応募情報にお答えすることはできません。採用させていただく場合のみご連絡をいたします。 それでは次回の発見もお楽しみに。
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