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上智学生記者クラブ通信

#008 サラマッパギーが繋ぐ笑顔

2021.08.30

上智大学生にありがちな悩みのひとつといえば、自己紹介で大学名を言った時相手から脊髄反射的に言われる「じゃあ英語とか得意なんだー」、的なね。

やはり世間から見ると、外国語というイメージの強い弊大学ですが、だからといって全員が言語が得意と思われてしまっては困るという部分もあるわけです。故に英語のクラスもエレメンタリーからアドバンスドまで6段階あって、「俺は日本語が得意なんだよ」という人に対するそれ相応の多様性が保証されているんですね。ありがたい話です。

とはいえ、もちろん上智大学が外国語教育に力を入れていることは紛れもない事実で、現在は実に22言語もの外国語の授業が開講されているんです。二外くらいは取る人がほとんどでしょうが、単位換算の対象にもならないようなどマイナー言語まで網羅している大学というのは、日本全国を見渡してもそうはないはず。

実際のところ、マイナー言語の授業は凄くレベルが高そうというイメージもあり、受講者の数はそれほど多くありません。上智生にすらそこまで知られていないマイナー言語の授業の実態、そこで今回はインドネシア語の授業を履修したGoodluck・Naopacaさんが、楽しい授業の様子を教えてくれます。

「みんなPacharパチャールはいるの?Gebetanゲベタンは?」

授業中、アイ先生が必ず皆に質問する。先生が大好きなこの「パチャール(恋人)」、「ゲベタン(気になる人)」。私が半年のインドネシア語の授業で学んだ最も印象的な言葉2つである。

「インドネシア語」と聞いてピンと来る人はそう多くはないだろう。

インドネシアは世界中の旅行者から愛されるバリ島をはじめ、ボロブドゥール遺跡で有名なジャワ島など、多彩な魅力に溢れる島々から成る。なんと主要5島をはじめ1万数千もの島々からなり、多くの民族が暮らし、宗教、風習、芸能なども多様性に富む。東南アジアで最も人口が多く、その数約2億6千万人。そして近年目覚ましい経済成長を遂げている。

ボロブドゥール遺跡

そんなインドネシアの言葉を学べるのは、幅広い語学の選択肢を提供する上智大学の学生ならではの特権である。

語学の授業は少人数制でどの言語のクラスも多くても20人ほどで構成されている。インドネシア語も例年は少人数で授業を行っていたが、昨年から突然人気になり、私の年は50人ほどの大所帯だった。

「人と違った言語を学びたい」「東南アジアが好き」「ラクそう」等々皆それぞれまちまちな動機でインドネシア語を選択した。

高校時代の3年間をマレーシアで過ごした私には、マレー語≒インドネシア語ということもあり、また、東南アジアの気候、食べ物への馴染み、東南アジアの言葉をきちんと身につけ、将来仕事で使えるようになりたいという理由から履修を決めた。

というのが表向きの理由であり、実のところは

アルファベット表記、時制がない、基本的にアルファベット読みなどの理由で、世界一簡単と言われている言語だから、努力次第で話せるようになるはず」という単純きわまりないものだった。

初回の授業では90分かけ、先生が50人の学生全員を周り、一人一人の名前を覚える。次回の授業では後ろの席に座る生徒まで、全員の名前をしっかりと覚えている。

大人数の授業でありながら、生徒1人1人と会話をし、向き合ってくださる。

「テスト?辞書使ってイイヨ。無かったらスマートフォンのグーグル翻訳でもイイヨ」

この適当さが、せかせか毎日を過ごす私にとって心地よく、楽しみの1つになっていた。

皆、アイ先生のその大きな器、人柄が大好きになった。先生のパワフルさで毎回教室が笑顔に包まれる。

私は果たしてこのインドネシア語の授業でどれほどの語学力を身につけたのだろうか。

しかしインドネシア人のあたたかさに魅了され、3年生になった今でも、文法もほとんど分からないまま学習を続けている。

テレマカシ(ありがとう)

「好き」を追求できるのが上智大学のいいところ。4年間で語学をやり尽くしてやるんだ!という意気込みのある人には、どこまでもそれを探求するだけの舞台が用意されています。

もちろん、そうじゃない人にも、優しい先生たちが丁寧に教えてくれる…そうなので、次の春学期はぜひご一考を!

新聞太郎
名前
新聞太郎
所属
文学部 新聞学科
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元大宮アルディージャ 家長昭博の王様っぷり
上智のいいところ
保健体育研究室師岡先生の存在