2021.08.30
こんにちは。ソフィア祭も終わり、今年も残すはみんな大好きザビエル祭のみとなってしまいましたね。今回のテーマはソフィア祭の中で行われていたあるイベントから!
11/3(土)、ソフィア祭で「パラスポーツフェス」という企画が行われました。
車いすバスケットボールの体験会や、トークショーといったイベント催されていましたが、今回の記事はその中の「WHO I AM」上映会についてです。
「WHO I AM」とは、IPC(国際パラリンピック委員会)とWOWOWが共同制作した、パラアスリートのドキュメンタリーです。
上映された回の主人公は、『車いすバスケットボールの神様』こと、パトリック・アンダーソン選手(カナダ)でした。
自分は正直、見る前には「正しい」、優等生的な番組なのだろうなと思っていました。
「障害があって、一回はそれに対してふさぎ込みました。それでもスポーツと出会って生きがいを取り戻しました、今は障害に負けずに立ち向かっています。」
といったようなよくある流れを予想していました。
しかし、番組で表現されていたことはそのようなありきたりなことではありませんでした。障害のことに関して全く触れていないわけではありませんが、自分は見ている途中からこれがパラアスリートのドキュメンタリーだということは忘れていました。
そこにあったのは、あくまでパトリック・アンダーソン選手のドキュメンタリーでし
た。そして、パラアスリートのドキュメンタリーだと言うことに何の意味があるのだろうと思いました。
「パラ」という言葉がついただけで「こんな感じだろう」と勝手に自分は想像していたのです。彼はパラアスリートである前にアスリートです。アスリートである前に一人の人間です。こんな当たり前のことが、わかっているつもりで全くわかっていなかったと見終わった後に感じました。自分の中にある偏見の元に気づかされました。
上映の前にWHO I AM チーフプロデューサーの太田慎也さんが番組趣旨の解説や、取材を通して感じたことについて語っていましたが、その中で印象に残っている部分を紹介します。少し長いですがご容赦ください。
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「僕は最初はパラアスリートの方との接し方がよくわからなかったんです。例えば、車いすの方だったらそのまま近づけばいいか、しゃがんだらいいのかわからなかった。少し逡巡してしまうんですね。全盲の方と名刺交換した時も、『この人にとってはただの紙ぺらを渡してしまったのかもしれない…』と一人で心がざわざわしていました。他にも肘から先がない方と握手した時も、彼は慣れっこなので肘を差し出すのですが、僕は『あっ、ごめんなさい』という空気にしてしまった。で、握手をしたのですがまた一人でざわざわしている。車いすの方と会う時。全盲の方と名刺交換する時。肘を握って握手する時。ざわざわしていたのは誰なんだ、という話なんです。全部自分だったんです。この時の逡巡する時の空気感はきっと相手に伝わっている。これが、社会における『障害』なんだと気づいたのです。」
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障害を持った方だけではなく、社会にはいろんな個性を持った人がいます。しかし、存在するのはその個性や属性ではなく、その人自身なのです。そして、その人自身をちゃんと見つめられるようになることが大事なのではないかと考えました。
と、ここまで想定外にめちゃくちゃ固い話になってしまいました。しかし、番組は説教臭いものではなく、めちゃくちゃ面白いです!そして番組に出ているアスリートの生きざまはかっこよくて刺激を受けます!
なんでこんなことを言うのかというと、11月22日(木)18時からも「WHO I AM」の上映会は行われるからです!松岡修造さんなど豪華ゲストも来るので皆さんぜひ22日はWHO I AMを見てみませんか?