外国語を学んでいて、その国の友達がいればな……と思うことはありませんか? 友達同士の会話みたいに話してみたい、友達に聞くみたいにちょっとした分からないことを教えてもらいたい、と思うことは? 上智大学には、そんな思いを現実にできる場が用意されています! 「外国語コミュニケーショングループ」です。
★外国語コミュニケーショングループとは……
3~4人の少人数グループで、週1回60分×1学期間、6号館(ソフィアタワー)1階のお部屋(Language Learning Commons)にて開かれる外国語の無料レッスン! 言語は英語、ドイツ語、フランス語、イスパニア語、中国語、コリア語、イタリア語、(日本語:留学生向け)から選べます! すごいのはグループ全員が学生であること。そしてそのグループのリーダーを務めるのが、上智の3、4年生、大学院生、留学生なんです!
そこで今回は、そんな外国語コミュニケーショングループのリーダーお二人にインタビューしてきました! インタビューしたのはそれぞれのレッスンの最終回の日。約半年のレッスンを振り返って、楽しかった! と言っていたのが印象的でした。そんな楽しさが伝わってくるお話、外国語コミュニケーショングループの魅力がぎゅぎゅっと凝縮されたお話を、お届けします!
♦︎インタビュー#1
お一人目は、上智の外国語学部英語学科から大学院に進まれた安田さん。
安田有希さん(言語学研究科修士2年生)
担当:英語クラス、日本語クラス
英語クラスのレッスンの様子。ご自身も日本で英語を学んで英語学科に入られ、また英語の会話に触れる機会を増やしたいと思っていたという安田さん。この春学期のグループでは特に、会話の機会としてレッスンをされていたそう。学科、授業の外で学生が繋がり、話をすることの魅力についてもお聞きできました。
❛❛友達と話すような❜❜
「リーダーとメンバーというよりも、友達と話すみたいに外国語で楽しく会話できたらと思っていました」と安田さん。最初の回でメンバーに希望をとり、グループごとにニーズに合わせたレッスンができるようにしていたそう。以前希望があった際にはTOEFLやIELTSなどテストのスピーキング練習もしたことがあるそうで、みなさんにもアイデアを出してもらって一緒にグループを作って行く感じです、と話してくれました。今回は英語、日本語クラスともにカジュアルな会話をしたいという希望が多く、留学生が集まる日本語のグループでも、上智にいるけれどなかなか日本の学生と知り合える機会が少なくて、もっと話をしたいという思いでこのグループレッスンに申し込んだというお話があったそうです。「前のリーダーからのアドバイスにもあったのですが、リーダーと言っても先生ではないので、参加者の一人としてグループの場は一緒に作っていけたらと思って」と。
❛❛いろんな学年、いろんな分野の人と話す機会❜❜
同じキャンパスにいても、学科やクラスが違う人とお話できる機会はなかなか少ない――安田さんがリーダーを始められた理由にもつながっていますが、このグループは普段の授業とも、サークルともまた違うかかわりが、上智の中でできるのが良いという安田さんの言葉にとても同感しました。「理系文系は関係なく、同じ上智にいて、同じ言語に興味があって、学んでいる、そんな学生が集まって話をするチャンスがあるのはすごく良いですよね」。
Q. リーダーを始めた理由、きっかけを教えて下さい!
――1つは、言語に興味があって、自分が学んでいるのもコミュニケーションの分野だからです。そしてもう1つは、せっかく上智にいるのだからいろんな人と知り合って話せたら、と思ったからです。もともと英語学科だったときに、練習をしたくてレッスンに参加しようと思ったのですが、決まりで英語学科の学生は英語のコミュニケーショングループにメンバーとして参加することができなくて。でもリーダーとしてならかかわることができると聞いて、やってみようかなと思いました。
Q. 最後の授業を終えて、感じていることを教えて下さい!
――2クラスとも、フレンドリーで楽しかったですね! 最終回の今日、終わりたくないねと言い合ったりして。外国語で話す以前に、最初の回は初対面なので緊張もありますが、レッスンの中でだんだん打ち解けて行ってみんないろいろ話してくれるようになって。外国語の中でもみんなそれぞれが自分を表現して面白いことを言ってくれるなど、こちらが学ぶこともたくさんありました。私は本当に楽しかったので、グループのみんなもそう思っていてくれたらとても嬉しいです!
♦︎インタビュー#2
お二人目は、14歳の時にイタリアから日本に来て、日本語、英語、スペイン語を学ばれたというカリストリさん。
カリストリ水蓮さん(外国語学部英語学科4年生)
担当:イスパニア語(昨年はイタリア語)
レッスンの様子。今回受け持っていたイスパニア語クラスのうちのひとつで、今年の4月、大学に入学してからイスパニア語を学び始めたメンバーに、ホワイトボードを使ってキーワードや新しい表現を共有しながらその日の話題について話す授業をしていたそう。カリストリさんの母語はイタリア語ですが、イタリア語とスペイン語が似ていることに加え、言語学を学ぶためカナダの大学にオンライン留学していたときスペインに滞在していたようです。そのような中スペイン語を学んできた経験から、今回レッスンを受け持つことに。そうした歩みから、外国語を学ぶヒケツについてもお話してもらいました。
❛❛学んでいる経験から❜❜
ホワイトボードに書いていたのは、自分もスペイン語を勉強している中で大事だなと思ったことやあったら知っておきたいなと思ったことだそう。上智で、そして3年生の時の留学で言語学を学び、将来はイタリア語、英語などの言語を教えるか言語学の教授になりたいと語ってくれたカリストリさん。言葉、考え方や文化だけでなく言語の習得のしかたなども学ぶ言語学は、外国語を教えるのにも、学ぶのにも役立つと教えてくれました。そうした教える側と学ぶ側両方の経験から、新しい表現はひとまとまりで覚えた方が記憶に残りやすいということや、スペルも覚えられるように書いて示すということもみんなの反応を見つつしていたそう。「初めだからこそ、習った表現を何度も使ってみるのが大事だと思っていて」とカリストリさん。そして使うと同時に直してくれる人の存在も大切だと話してくれたカリストリさん自身、英語はアメリカ人の友達に鍛えてもらったといいます。「そこ違うよっていうアドバイスを受け容れる心構えをちゃんと持っておいてからね」と笑顔で語ってくれました。
❛❛好きになること❜❜
外国語を学ぶヒケツを尋ねると、やっぱりその言語を好きになること、そしてその文化を好きになることだと話してくれました。スペイン語のレッスンでも、最初に興味あるトピックをメンバーに聞いて、楽しく話せそうと思う話題を毎回たくさん用意していたそう。例えば「食べ物」。レッスンを2回くらい使って、それぞれ知っているお店の情報をシェアしたり、おすすめし合ったりして盛り上がったとか。そういうときに「例えば留学生が来たらおすすめしたいものは?」などのテーマをカリストリさんが示して、そこにキーワードや前回習った表現を盛り込んで話してもらうこともしていたそう。
Q. リーダーを始めた理由、きっかけを教えて下さい!
――日本に来て8年、母国語であるイタリア語を話す場面が少なくなって、離れてしまっていました。だからこそ、教えるとなったら使う機会も増えるんじゃないかと。それに日本にいてイタリア人のコミュニティもなかなか少ないからこそ、ここで友達ができたらなと思いました。そして将来、言語を教えたいと思っていて、大学でのこのリーダーは自分が今できることだし、自分にとって楽しいし! って感じでやってみようと思いました。
Q. 最後の授業をむかえて、感じていることを教えて下さい!
――表現を教えたりテーマを示したり、次までに考えてきてほしいことを頼んだりしているうちにみんな学んでくれて、ほんのちょっとリードすればみんなどんどん自発的に学んでくれて。最後にはまとまった表現で自分から話してくれるようになって、本当に仲良くなれました! 楽しくリアクションしたり、スペイン語で突っ込んだり、冗談を言ったりもして。とても楽しかったですよ!
おわりに
私自身メンバー側で1年生の秋にこの外国語コミュニケーショングループに参加したのですが、そのときとは違う目線の今回のインタビューを通して、外国語コミュニケーショングループの魅力をより深く、ぐっと濃縮して感じられました。リーダーおふたりの向き合い方は凛として格好よく、またそれぞれにどんな道を歩んで来られて今そこにいるのか、そんなここまで辿って来た道もお聞きすることができて、素敵な出会いを経験させてもらえたなと思っています。
皆さんもぜひメンバーとしてでもリーダーとしてでも、コミュニケーショングループに参加してみてください! そして学年、学部、それにバックグラウンドさまざまな学生同士の交流を、楽しんでください!
最後に、安田さん、カリストリさん、LLCの方々に心より感謝いたします!