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上智学生記者クラブ通信

#216 音楽に包まれ多幸感溢れる日でした!
第46回音楽祭レポート

2022.11.04

こんにちは!! あやです。11月に突入し、秋も深まり、過ごしやすい季節になりましたね。秋といえば、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋……など様々な「秋」が連想されます。今回は芸術の秋にふさわしい、10月8日(土)に開催された第46回音楽祭についての記事です。私が訪れた際の現地レポートと、音楽協議会会長の竜崎智也さん(法律学科3年)と総務部の武藤あかりさん(国文学科3年)のインタビューをお送りします。

音楽祭について

音楽祭とは、1年に1度上智大学に所属する音楽協議会に所属している団体が合同で行うコンサートのことを示します。今年の音楽祭のテーマは「MUSIC FOR All」でした。吹奏楽、オーケストラ、合唱などなど音楽のジャンルの垣根を越えて、一挙に楽しめるところが音楽祭の魅力です。

今年のプログラム

  1. 箏曲部 『煌々と』
  2. ソフィアギターアンサンブル 『人生のメリーゴーランド』『アイネクライネ』
  3. ソフィアマンドリーノ 『いつも何度でも』『海の声』
  4. 混声合唱団アマデウスコール 『未来へ』『リフレイン』『虹』
  5. グリークラブ 『上智大学校歌』『忘れな草』『いつでも会える』『言葉』『Adramus te』『Verbum caro』『Hodie apparuit』
  6. フォークソング愛好会 『Shadow Moses』『Avalanche』
  7. 吹奏楽研究会(SCB) 『コーラルブルー』『ディズニー50周年セレブレーション』
  8. 吹奏楽団(SMB) 『ディープ・パープル・メドレー』『ウェストサイド・ストーリー・セレクション』
  9. 管弦楽部 『ジュラシック・パーク メインテーマ』『ポロヴェツ人の踊り(韃靼人の踊り)』
  10. ジョイントステージ 『たなばた』『パイレーツ・オブ・カリビアン』
  11. グランドオーケストラ 『ディズニーメドレー』/平泉奏 編

現地レポート

今年の音楽祭は江戸川区総合文化センターの大ホールにて開催されました。
新小岩駅からバスに乗り、10分ほど歩くとセンターが見えてきました。

中に入ると、音楽祭のポスターが貼られた掲示板があり、その奥へ行くと大ホールの入り口となっていました。コロナ禍ということもあり、事前予約制でしっかり体温チェックを受けてから会場に入りました。

プログラムに書かれていた団体紹介とともに感想をご紹介していきます。

箏曲部

箏曲部は1967年に創設され、長い歴史をもつ、上智唯一の和楽器の部です。『煌々と』は箏・十七絃・三味線・尺八の4つの楽器で構成されていました。各楽器の音が際立って聞こえ、音に厚みがあり、立体感を感じる演奏でした。箏を演奏されている方の指に注目すると動きがとても細かく、複雑なリズムを奏でている姿が印象的でした。

ソフィアギターアンサンブル

5種類のギターを使用し、合奏するのが特徴的な部です。私はギター1本の演奏は聞いたことがありましたが、合奏を聞くのは初めてでした。『人生のメリーゴーランド』は曲が進むにつれ、テンポも速くなり雰囲気がどんどん変わっていく点が印象的でした。ギターが奏でるセンチメンタルな音色が曲にもとても合っていると感じました。

ソフィアマンドリーノ

総勢約15名でマンドリンオーケストラとして活動している部です。音楽祭では7人のマンドリン奏者と1人のチェロ奏者で構成されていました。マンドリンの演奏を聞くのが初めてで、ギターよりは音色が高めで繊細な美しい音を奏でる楽器だと思いました。『海の声』はマンドリンの音色が三線に似ていることもあり、沖縄の雰囲気を、演奏を通して感じました。

混声合唱団アマデウスコール

モーツァルトのミサ曲を歌うために設立された部ですが、現在はミサ曲だけでなく、現代合唱曲やポップスなども歌っています。音楽祭では3曲披露されていました。この3曲は全て混声合唱団アマデウスコールOBの信長貴富氏が手掛けた作品だそうです。とにかくハーモニーが美しく、心が浄化されるような歌声でした。

グリークラブ

1953年に創設された、上智大学内で最も長い歴史をもつ、唯一の男性合唱サークルです。男性のみの合唱だからこそ、深みのあるあたたかな歌声が特徴的でした。また、ピアノ伴奏が無く、タイミングを合わせ、歌声を揃えて合唱するのが難しそうだなと感じました。

フォークソング愛好会

ライブ毎にバンドを組んでライブ演奏をするサークルで、曲のジャンルはロック、ポップス、メタルなど多岐にわたります。音楽祭ではイギリスのロックバンドのBring Me The Horizonのナンバーを2曲披露されていました。前半戦はクラシカルな演奏が続いていたので、一気に場内の雰囲気が変わりました。ギター、ベース、ドラム、ボーカル全てが格好良かったです。

吹奏楽研究会(SCB)

約50名で、6月の上南交勧演奏会と12月の定期演奏会を中心に活動しているサークルです。『コーラルブルー』は沖縄の伝統的な遊び歌のことで、のどかな沖縄の雰囲気がポップな曲調から伝わりました。また、『ディズニー50周年セレブレーション』では、珠玉のディズニーの名曲たちをメドレーで聞くことができました。曲ごとにメインで使用する楽器も変えていて、いろんな表情を1つのメドレーから見られました。

吹奏楽団(SMB)

50年以上の歴史をもち、総勢115名で活動している上智大学公認のインカレ吹奏楽サークルです。『ディープ・パープル・メドレー』では、演奏者が身振り手振りをしながら楽器をとても楽しそうに弾いている姿が印象的でした。『ウェストサイド・ストーリー・セレクション』はとてもドラマチックで、映画の世界に浸ることができる演奏でした。

管弦楽部(SPO)

1961年に創設された学内唯一のオーケストラで、他大学生も含め約130名で活動しています。
『ジュラシック・パーク メインテーマ』では指揮をされていた金山隆夫先生が恐竜の被り物を身に着けて壇上に登場しました。演奏が始まると一気にジュラシック・パークの世界観に引き込まれました。『ポロヴェツの踊り』は1秒たりとも乱れることがない圧巻の演奏でした。

ジョイントステージ

有志を募って結成されたステージです。『たなばた』はとてもロマンチックな雰囲気が漂っていて、トライアングルやフルートなどで流星を表現していました。満点の星空を見ながら聞いてみたいと思いました。『パイレーツ・オブ・カリビアン』は勇ましく格好いい演奏でした。

グランドオーケストラ

音楽協議会に所属する全ての団体から有志を募って作り上げられたステージです。毎年音楽祭の目玉企画とされていて、演奏時間が他の演目と比べてかなり長く、大型の企画となっていました。今年のテーマは『ディズニーメドレー』でした。『美女と野獣』『リトル・マーメイド』『塔の上のラプンツェル』『アラジン』の楽曲を、このステージのためだけに平泉奏さんが特別に編曲した贅沢な演奏でした。個人的に今回演奏されていた曲たちは私が大好きなものばかりだったので、演奏を聞けてとても幸せでした。

楽器や機材の片づけなどの演奏の合間の時間も、アンサンブルの演奏があり、待ち時間も観客を飽きさせない工夫が施されていました。また、音楽祭終了後、場内の拍手が鳴りやまずアンコールもありました!! 手拍子をやる曲もあり、会場一体となって音楽を楽しめました。音楽祭には若い方から年配の方まで幅広い年齢層の方が来られていました。音楽は年齢問わず感動や喜び、楽しみを共有できる素晴らしいものであることを再認識させられました。

音楽協議会メンバーへのインタビュー

ここからは、音楽協議会会長の竜崎智也さん、総務部の武藤あかりさんのインタビューへと移ります。取材は音楽祭の約1週間後の10月14日(金)に行いました。貴重なお話をたくさん聞くことができました。

Q. 今年のテーマは「MUSIC FOR All」でしたが、このテーマに定めた経緯を教えてください。

竜崎さん:まず、音楽協議会委員に「今年度の音楽祭をどのようなものにしたいか」というアンケートを取り、それをもとに執行部の8人が中心となってテーマを絞りました。委員会で募ったアンケートに書かれている内容としては「音楽祭を通じて他団体との交流を持ちたい」「聞いてるお客様と演者とのつながりをもって楽しんでもらいたい」といった声が多かったように感じたので、それらをもとに考えました。そして結果候補として挙がっていた「MUSIC FOR All」が1番ふさわしいのではないかという決断に至りました。

Q. 今年の音楽祭で最も拘ったポイントを教えてください。

竜崎さん:去年と違うポイントで捉えると、今年はステージ間の転換作業が長かったので、そこに幕間の小さなアンサンブルを取り入れたのが新しい試みでした。さっきも言ったようにお客様も楽しめるような演奏会にしたいという思いがあり、お客様が暇を持て余すような時間を作りたくなかったのでアンサンブルを取り入れました。アンサンブルは有志を募って集まったメンバーでやりました。音楽祭終演後のアンケートではアンサンブルの評判が良く、「暇をしないで楽しめた」という声があったので、やってよかったなと思います。

Q. コロナ禍以降2回目となった今年度の音楽祭でしたが、昨年度の音楽祭と比べ、意識の向け方の違いや大変だったところはありましたか。

竜崎さん昨年の音楽祭はコロナ禍による演奏会が初めての状態だったので、引継ぎの資料が不十分でほぼ参考にならない状態だったらしいのですが、今年に関してはコロナ禍による演奏会を経験した上での引継ぎ資料が手元にあったので昨年度よりは幾分かやりやすかったのではないかと感じています。

また、コロナウイルス関連の制限が世間的には徐々に緩やかになっている状況だったので、「昨年より大規模にしたい思い」と「まだまだ油断を許さない状況」との板挟みだったところが少し難しかった点だったと思います。例えば最後のアンコールで会場のお客さんも一緒に歌を歌うことや出演者全員での楽器の演奏をしたかったのですが、実現できず心残りだったため、来年の音楽祭に期待したいなと思っています。

Q. お客様の前で披露するにあたり、音楽を奏でる上で重要視していることを教えてください。

竜崎さん:個人的な話にはなりますが、コロナ以前ではコンクールや演奏会の際に目の前にお客さんがいるという状況が本当に当たり前のことで、それを当然のこととして受け入れていました。コロナ禍においては無観客で開催することもあったりして、「お客様を目の前にして音楽を聴いていただけるという環境」は非常にありがたいことであると再認識しました。それに伴って、お客様がいてくださる状況に対して感謝の気持ちを忘れないで演奏することが演者として大切なことだったと思いました。アンケートを見ていても「楽しめた」という声があるとめちゃくちゃ嬉しいので、やっぱりお客様があっての演奏会かなと思います。

Q. 今年の音楽祭を振り返り、抱いた思いをお聞かせください。

武藤さん:去年の音楽祭がすごく楽しかったのでそれを越えなきゃいけない、そこから落ちちゃいけないっていう意識がすごくありました。ですが、個人的には去年を越えられたし、去年よりも楽しかったと言っている人も周囲にいたので本当に音楽祭が成功したんじゃないかなと思います。今までは他団体との交流が全くなく、昨年の音楽祭を機に初めて他団体と絡む機会を持ちました。その際に友達ができたり演奏以外でも遊ぶようになったりするなどのきっかけが多かったので、新しい機会だったからこそ楽しい思いが去年は強かったと思います。今年はそれが更に深くなったと感じています。

竜崎さん:ほっとしました。第46回音楽祭と書いてあるように歴史が結構あって、プレッシャーに感じたときもありましたが、無事に終わってほっとしたという思いです。また、ありきたりですが、音楽の楽しさを実感しました。ジャンルも全く異なる団体がいくつも集まる特殊な演奏会だったと思うんですけど、どの団体の演者も大学でも楽器を続けたい、新しいものを始めたいっていう強い自主性をもって所属している人がほとんどです。なので中学や高校と比べてより音楽に強い思いを持った人たちが集まってる演奏会だったかなと思います。

グランドオーケストラの様子

おわりに

今回の記事の執筆を機に、音楽祭を観客として観るだけでなく、演者の方々にも直接お話を聞くことができ、とても貴重な経験ができたと感じています。音楽祭を鑑賞している間は非日常な気分に誘われ、とても癒されました。生の音楽を聞いたことで「音楽は心のビタミン剤だ」と確信しました。今や音楽はダウンロードするだけで、どこでも聞くことができるとても身近な存在になっています。ですが、実際に演者を前にして聞く音楽には、ヘッドフォンを通して聞くのとでは異なる感動があります。ぜひ、来年の音楽祭へ足を運び、素晴らしい音楽の世界に浸ってみてはどうでしょうか。

あや
名前
あや
所属
文学部フランス文学科
〇〇がすき!
楽器を弾くこと・動物がすき!
上智のいいところ
言語の学びが充実しているところ