2023.11.10
2023.11.10
こんにちは、れいれいです。今日は、上智大学短期大学部がある秦野キャンパスを紹介します。2023年に50周年を迎える短期大学部(2年制)では、英語科で382名(2022年5月現在)が学んでいます。神奈川県秦野市の高台にあるキャンパスの敷地面積は約18万㎡※と、四谷キャンパスの約3倍以上! 広々としたキャンパスの一角にある短期大学部で、充実した活動・施設を取材しました。
※上智大学(約15万㎡)・上智大学短期大学部(約3万㎡)が使用している敷地を合わせた面積
地域社会での奉仕活動(service)の経験と、授業を中心とした学内での学び(learning)の融合を意味するサービスラーニング。参加する学生は、「サービスラーニング入門講座」をはじめ各活動と関連する科目を履修します。授業で得た知識を学外での活動で用い、社会での実践で得た気づきを授業に持ち帰ることで、学びを深めます。ここでは、秦野市と短期大学部の提携事業協定に基づいて行われている日本語・教科学習支援と児童英語教育支援の活動を見てみましょう。
秦野市には、人口 のおよそ2.5%にあたる4,000人あまり の在留外国人が暮らしています(2022年6月)。短期大学部は、外国籍の市民の日本語学習や教科学習を支援するサービスラーニング活動を行なっています。
そのうち小中学生を対象とする活動が、カレッジフレンドです。学生は、授業で外国にルーツをもつ子どもの言語発達や教育環境を学びます。学習内容をふまえ、週に1度市内の小学校・中学校を訪問し、外国籍の子どもたちの日本語学習や教科の学習を手助けしています。
より幅広く、外国籍の幼児から高校生、その家族を対象に学習のサポートをするのがコミュニティフレンドです。30年以上続いている活動で、2010年度からは秦野市の協力を得て、公民館や学内の施設などで行われるようになりました。2020年度からは、Zoomを活用したオンラインにほんご教室が開かれています。
英語教育に関連する活動も盛んです。その一つが、「児童英語教育演習」科目の一環として行われるイングリッシュフレンドです。1学期に約20名の学生が参加し、秦野市内の小学校で英語の授業を行います。「大学での指導案・教材作成→小学校での授業→大学での振り返り」と準備・実践・反省のサイクルを繰り返すことで、授業の質を高めていきます。担当の狩野晶子先生は、「学生はグループで1つの学級を担当するので、チームで動く力、リーダーシップを取る力が身につきます」と話します。
コロナ禍を受けて、対面とオンラインを組み合わせたハイフレックス授業も取り入れているそう。ICT機器を活用したイングリッシュフレンドの授業手法は、GIGAスクール構想※が進む教育現場の先生から好評だといいます。
学生は、1学期間に市内の複数の小学校で授業を行います。狩野先生は「学生は、いろいろな子どもや先生がいて、様々な学校があることを肌で感じることになります。それによって、将来社会人・親になった時、広い視野をもって地域と関わることができると思います」と話していました。
※児童・生徒に1人1台の端末と高速大容量の通信ネットワークを整備する文部科学省の取り組み。
サービスラーニングは、上智の教育の精神「他者のために、他者とともに」を体現しているといえますね。続いては、学生がその精神に親しむ機会を提供しているキャンパス・ミニストリーの活動を見てみましょう。キャンパス・ミニストリーは、ミサや聖書研究会など、学生が上智の建学の精神とキリスト教ヒューマニズムを学び、実践するためのプログラムを企画しています。その活動について、トマス・ヴァルキー先生に聞きました。
様々な機会に行われるミサの中で、最も学生に身近だというのが誕生ミサ。その月に誕生日を迎える学生を祝います。「誕生ミサは、神様から頂いた命に感謝し、今の自分がいるのは親をはじめ様々な人のおかげだと思い出して感謝する時間です」とヴァルキー先生は話します。
キャンパス・ミニストリーは、学生が主体的に「他者のために、他者とともに」の精神を実践する機会も提供しています。有志の学生によるフードドライブや募金活動といったチャリティーがその例です。「私たちがもっているものは、命も含めて、全て無償で頂いたものです。有り余るほどあるから分かち合うのではなく、全人類が兄弟姉妹だから分かち合うのです。このように犠牲を払って愛すること(sacrificial love)がクリスチャンチャリティーです。自分にできる形で、少し犠牲を払って他の人の人生を豊かにすることが『他者のために、他者とともに』の基礎です」と仰っていました。
毎年11月から12月にかけて、キャンパス・ミニストリーと学生有志のクリスマスヘルパーがクリスマスに向けた準備を行います。今年は、50名以上のヘルパーが構内の装飾やクリスマス会の運営を行いました。12月14日のクリスマス会では、ヘルパーが制作したキリスト降誕劇のビデオ上映やキャンドルサービスが行われ、80名近く の学生や教職員が参加しました。
クリスマスヘルパーとしてキリスト降誕劇に出演した西澤瑞姫さん(1年)は、「ヘルパーで協力して作った劇を、皆さんに観てもらえてよかったです。これからもボランティア活動をしていきたいと思いました」と話していました。
四谷キャンパスで過ごしている皆さん、「秦野キャンパスに少し興味が出てきたけれど、行く機会はなさそう……」と思っていませんか? そこで、上智の学生なら使う機会があるかもしれない、秦野の宿泊施設(日帰り利用も可)を2つご紹介します。
秦野キャンパスには野球場やテニスコート、フィールド・トラックなど、スポーツ施設が充実しています。ここで練習する課外活動団体の滞在場所になっているのが、クラブハウス。宿泊可能な人数は、83名(現在は感染対策のため69名)です。申し込み先は学生センター。
教員と学生が静かな環境で時間を共にし、学習を深めるための教育研究施設です。最大101人(現在は感染対策のため32人)が宿泊でき、ゼミの合宿などに利用されています。教室・会議室があり、短期大学部の食堂で朝食・昼食・夕食をとることもできます。クラブハウスと異なり、学生だけでの利用は不可。教員の引率が必要です。申し込み先はソフィアキャンパスサポート。
四谷での学生生活の中であまり知る機会のない、短期大学部でのキャンパスライフ。地域に根ざした活動や「他者のために、他者とともに」の精神を実践する活動を垣間見ることができました。四谷キャンパスと秦野キャンパスの交流の活発化に期待したいです。今後、石神井キャンパスや目白聖母キャンパスの様子もお伝えする予定です。どうぞお楽しみに!
そして、2022年の配信は今日が最終回。今年のSophia Topicsはいかがでしたか? 皆さん、よい年末年始をお過ごしください。それでは、2023年にまたお会いしましょう。秦野で見つけた、とっておきの風景でお別れです!
2023.11.10
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2021.08.30
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