2023.07.21
こんにちは、ミユです!
突然ですが、みなさんはこの展示を見たことはありますか? こちらの展示は、JR四ツ谷駅の改札外に設置されています。JR東日本ニュースによると、四ツ谷駅は、史跡「江戸城外堀」の範囲に建築されており、史跡に配慮して駅の工事を行うとともに、史跡を紹介していく取り組みを行っているそうです。上智大学周辺には、江戸城外堀跡の他にも、たくさんの史跡があります。その中から今回は厳選した5ヶ所をご紹介します!
1. 江戸城外堀跡(四谷門跡、喰違木戸跡、赤坂門跡)
まずは江戸城外堀跡です。江戸城外堀は、江戸城を防備するために、1636年に構築されたものです。今回は四谷門跡、喰違木戸跡、赤坂門跡を紹介します。
四谷門跡
四谷門跡は、JR四ツ谷駅麹町口から横断歩道を渡ったところにあります。四谷門は1636年に造られましたが、明治維新後の1899年にはほとんどが撤去されました。現在残っているのは、四谷門の石垣の一部です。
四谷見附橋からは、JR四ツ谷駅麹町口の工事の際に発見された後、保存されている四谷門跡の石垣の一部を見ることができます。くれぐれも足元に注意して、見つけてみてください!
喰違木戸跡
喰違木戸跡は、上智大学から徒歩約2分、紀尾井ホール付近にあります。江戸城の城門は周囲を石垣で囲んだものが一般的ですが、ここは土塁(土を盛り上げて築く)構造で造られました。また、門ではなく木戸(木製の簡単な開き戸)が設置されていたことも特徴的です。一部土塁が削り取られていますが、現在もその形状は保存されています。
赤坂門跡
赤坂門跡は、上智大学から徒歩約10分、東京ガーデンテラス紀尾井町付近に位置します。赤坂門も四谷門と同様、1636年に造られましたが、1897年にはほとんどが撤去されました。現在は石垣の一部が残っています。
3ヶ所の江戸城外堀跡を紹介しましたが、これらを回るだけでも20分ほどかかりました。歩いて巡ることによって、江戸城の敷地の広さを実感しました! 約400年前に作られた石垣や喰い違いに折れ曲がった道を普段は何気なく通っていると思いますが、是非一度立ち止まって、注目してください👀
2. 迎賓館赤坂離宮
次に紹介するのは、上智大学から約10分歩いたところにある迎賓館赤坂離宮です。迎賓館赤坂離宮は、1909年に皇太子の住まいとして建てられました。戦後、皇室財産から国の迎賓施設へと大規模な改修が行われ、1974年に現在の迎賓館として生まれ変わったのです。
こちらは、「もうすでに行ったことがある!」という方も多いのではないでしょうか。私自身これまで4回ほど行きましたが、毎回無料で観覧することができる前庭のみで、本館と和風別館にはまだ入ったことがありません。卒業するまでには、館内を全て回った後にアフタヌーンティーをして、一日迎賓館を堪能したいです! この日も天気が良かったため、アフタヌーンティーを楽しんでいる方がたくさんいらっしゃいました✨
迎賓館については、過去に詳しく紹介しているので、気になった方はこちらをご覧ください!
3. 清水谷
続いて紹介するのは、清水谷です。上智大学から紀尾井町方面に5分ほど歩きます。江戸時代、この地域には紀州徳川家、尾張徳川家、井伊家の屋敷があり、その頭文字から紀尾井町と呼ばれています。清水谷の名は、井伊家と紀州徳川家の屋敷境の谷筋から清水が湧き出ていたことに由来します。1878年、清水谷付近で大久保利通が暗殺され、この地に「贈右大臣大久保公哀悼碑」(千代田区指定文化財)が建てられました。
大久保公哀悼碑は、清水谷のすぐ近く、清水谷公園内にあります。哀悼碑はとても大きく、公園の中央に位置しているため、目を引きます。公園内には雑木林が広がり、新緑がとても綺麗でした。春には梅や桜、秋には紅葉が咲き誇るなど、四季折々の風景も堪能できるおすすめの場所です。
4. 田宮稲荷神社跡
続いて紹介するのは、上智大学から四谷三丁目方面に約15分歩いたところにある田宮稲荷神社跡です。写真に少し写っていますが、こちらの神社は、『東海道四谷怪談』に登場する“お岩さん”を祀った神社の跡地であるため、通称・お岩さまと呼ばれています。「お岩さん」は実在した人物ですが、夫に父とお岩自身が殺された恨みを亡霊となって復讐していく怪談話とは大きく異なり、家庭をとても大事にした人物であったことは知っていましたか?
中に入ると、こぢんまりとした空間に拝殿や手水舎、2つの境内社がありました。拝殿の近くに飾られていた新聞記事によると、田宮稲荷神社は、パワースポットとして知られているだけでなく、四谷怪談を演じる歌舞伎役者の方もお参りに来られるそうです。実際に、多くの役者の方のお名前が記された玉垣(境内の周りを囲んでいる石)が見られました。
田宮稲荷神社跡の向かいには、お岩さんを祀る陽運寺があります。「えんむすび」の寺ということもあり、鯉みくじや縁結びお守り、さらには縁切りお守りも販売されていました。毎月一日には「お岩さま開運祈願祭」が行われており、インターネットで参加申し込みができるそうです。緑あふれる空間は、とても落ち着いた雰囲気が広がっていました。
5. 聖徳記念絵画館
最後に紹介するのは、聖徳記念絵画館です。上智大学から徒歩約30分、明治神宮外苑に位置しています。聖徳記念絵画館には、明治天皇、昭憲皇太后お二方の御事績を描いた壁画80枚が、延べ250mの壁画に展示されています。(公式パンフレットより)
絵画館では、「大政奉還」や「小御所会議」、「西郷隆盛と勝海舟の会見」を描いたものなど、日本史を勉強していた方であれば、一度は教科書や資料集で目にしたことがある作品を見ることができます。館内にクイズ用紙を発見し、チャレンジしてみました! 正解すると、絵葉書がもらえますよ💯
いかがでしたか? 四谷は歴史を感じる場所がたくさんある魅力的な街だと改めて実感しました。いつか江戸城外堀跡を全て歩いて回ってみようと思います。
江戸城外堀跡や清水谷では、詳しい説明が記載された解説板があります。解説板の内容は、千代田区の文化財というサイトでも読むことができます。調査、執筆するにあたって、大変参考になりました。こちらもチェックしてみてください!
大学にずっとこもっているのはもったいないと感じたそこのあなた! 気になったところがあれば、勉強の気分転換や空きコマの時間に合わせて、是非行ってみてくださいね♪
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完成に向けて前進中
2022.03.18