2022.05.13
2022.05.13
私たちが古都で拝見し、日頃手を合わせている仏像はどのように生み出されているのでしょう。そもそも仏様といえば歴史上のもので、現在も作られているなんて思ってもみなかったという人も多いのではないでしょうか。
SSICでは2021年8月30日、松久宗琳仏所 所長で仏師の松久佳遊さんをお招きしZoom講義「佛を造る~佛を生み出すしごと」を開催しました。仏像の歴史、仏師としての仕事、最近修復を手掛けた山口県般若寺の恵慈和尚の仏像についてなど、盛りだくさんの内容で、90分では足りなかったという声も。学生からの質問も多く飛び出し、ほぼ半分の時間は質問に答えていただきました。身近なようで知らなかった「仏像」について学びを深めることができました。
「今後、仏像に出会う時の見方が変わると思います。仏像から始まり、人の信仰心や磨き積み上げてきた技術、『造る』という営みそのものについても考えるきっかけになりました。『自然に手を合わせられる仏像をつくる』という言葉が心に残っています」
「浄土真宗の高校出身ですが、当時は全く興味がなく、廊下にあった仏像にも無関心でした。しかし今日の講演を聞いて、また高校に行って手を合わせたくなりました」
やわらかい語り口で、お話が心にスッと入ってきました。佳遊さんのお話を聞いて早速次の代休に「聖徳太子展」を見に行きました。見たい展示がたくさんあり、国立博物館の鑑賞上限時間90分を使い切ってしまいました。仏像の作り手(仏師)の視点からのお話は聞く機会が無いので、新しい視点を得ることができてよかったです。今年は京都研修には行けませんが、コロナが明けたら、また実際に京都研修内で松久宗琳仏所さんへの見学に行きたいものです。
SSICでは今後もさまざまな学びの講座を開催する予定です。みなさんも見聞を広める機会としてぜひ活用してみてください。
2022.05.13
2022.05.13