2日目は朝早くから梅田を出発して、地下鉄と嵯峨野線を乗り継ぎ花園駅へ。JR京都駅では参加予定の数名の六甲学院生と偶然会い、お互い少しはにかみつつ嵯峨野線に同乗。花園駅から妙心寺までは歩きました。
妙心寺春光院では南蛮寺の鐘を見学。参加者は川上住職による英語の説明に真剣に耳を傾けます。内部は通常非公開ということもあり、110周年らしい得難い経験でした。皆思い思いに川上住職へ質問をしていました。
その後、退蔵院でお庭や「瓢鮎図」の見学と精進料理体験をしました。「瓢鮎図」は瓢箪で鯰をおさえとることができるか、という禅問答をあらわした絵。面白いことに絵の上半分には31名もの禅僧がその問いに対する答えを書いています。いくつかの答えについての解説を聞き、それぞれの僧侶の視点の違いに強い個性を感じました。退蔵院にあるものは江戸時代につくられたレプリカだそうで、本物は京都国立博物館に収蔵されています。
精進料理ははじめての学生が多く、「これ肉っぽい(実際は車麩)」「これは何だろう」など食材を当てながら楽しく完食しました。精進料理をお願いした木乃婦さんはムスリムの学生のためにみりんを使用しないものを別に誂えてくださいました。細かいご対応に頭が下がります。
参加者の声
「2日目の妙心寺では、案内してくれたお坊さんの英語がとても上手で驚きました。春光院の庭は美しく、南蛮寺の鐘も実際に見ることができて本当に良かったです。これは本当にSSICのツアーならではだと感じました。退蔵院でも日本史の授業でたびたび取り上げられて気になっていた瓢鮎図を見ることができ、庭も美しく、奥ゆかしさを感じました。初挑戦の精進料理もとてもおいしかったです。留学生ととても仲良くなり、英語やフランス語についてもいろいろ教えてもらい、今度は一緒にご飯を食べに行きます」
「六甲学院高等学校の生徒たちと一緒に回れて、最近高校生とのかかわりがなかった自分にとっては新鮮だった。1日目の中華料理、串カツ、2日目の精進料理すべてが美味しかった。特に2日目の精進料理は自分からはあんまり食べる機会がないがとても美味しくて驚いた。留学生ととても仲良くなることができた」
企画者memo
2日間で神戸・大阪・京都という忙しいプログラムのため、事前に角田先生の講義などで学習してから当日を迎えました。一つ一つが思いのほか見応えがあり、時間が足りないと感じることもしばしば。ぜひこの研修が再訪のきっかけになることも期待しています。関西圏の訪問自体もさることながら大学生にとっては高校生との交流はなかなかない機会でした。交流の中で高校生の考えに触れ、大きな刺激を受けたようです。六甲学院の皆さん2日間本当にありがとうございました。