2023.11.15
2023.11.15
こんにちは、ながです。5月ももう下旬ですが、新入生の皆さんは大学生活に慣れてきた頃でしょうか? 中間テストに向けて必死な方も多そうですね。暑くなってくる季節ですが、体調を崩さずにがんばりましょう~。
さて、突然ですが、皆さんはこのピアノをご存じですか?
アクティブ・コモンズ(9号館地下)の一角にあるピアノです。街中によく設置されている「ストリートピアノ」が、なんと上智の中にもあるのです。在学生なら一度は目にしたことがあるでしょうか? 私自身、このピアノを演奏している方を何度か見かけ、癒されるな~と思ったことがあります。控えめな音量で、BGMとして心地良いです(笑)。
しかし、いつ、誰が、なぜこんな所にピアノを設置したのでしょうか? 今回は、ピアノの設置に携わった学生センターと、設置当時の資料を所蔵しているソフィア・アーカイブズにご協力いただき、何気なく置かれているこのピアノの真相に迫ってみます!
「上智・学生チャレンジ支援金制度」で、2018年度の最優秀賞に選ばれた「響かせろ!ピアノチャリティー!」という企画がきっかけだそうです。
「上智・学生チャレンジ支援金制度」と聞いても、ピンと来ない方が多いでしょうか。これは、学生の自由な発想に対して、大学がその実現に向けた活動経費等の支援をする制度のことです。2017年度から始まり、過去にはソフィアンくんのLINEスタンプ企画が実現するなど(記者クラブでも取材しました!→https://findsophia.jp/sophia-topics/20210512-linestamp/)、数々のユニークな企画が誕生しました。ちなみに、2025年度も企画を実施予定とのことです(26年度からは募集を行いません)。
この支援金制度に採択された「ピアノチャリティーイベント」の企画をしたのが、魔痔Daysというサークルに所属する2人の学生でした。6号館前とアクティブ・コモンズにピアノを置いて、みんなで音楽を楽しみつつ募金を集めようと企画したのです。アクティブ・コモンズでイベントを行いたいと考えていた学生センターは、面接で確認のうえ企画を採用。チャリティーイベントは、2019年6月17日~21日の5日間開催されました。その時にアクティブ・コモンズに設置したのが、このピアノです。
ちなみにチャリティーイベントでは、5日間で学生や教職員など約80人が演奏に挑戦しました。サックスやバイオリンなど、各自が得意な楽器を持ち寄ってピアノとセッションするグループもあったそうです。自由に音楽を楽しむ様子が伝わってきますね!
実は、ピアノチャリティーイベントは3年後の2022年7月にも実施されました。5日間開催され、最終日は浴衣デーと重なったそうです! 華やかな景色のもと、素敵な音色も響くキャンパス……想像するだけで楽しいですね。
チャリティーイベントで使うピアノは、レンタルするか購入する予定だったそうです。しかし、ピアノを寄贈してくれる人を探したところ、上智大学目白聖母キャンパスの前身である聖母大学(https://findsophia.jp/sophia-topics/20230127-mejiroseibocampus/)が使用していた、アップライトピアノを提供できると申し出が。アクティブ・コモンズには、その譲り受けたピアノを設置したそうです。
当時、食堂形式だった9号館地下カフェテリアを、「アクティブ・コモンズ」として様々な過ごし方ができる場にリニューアルしたばかりでした。アクティブ・コモンズで自由に過ごしてもらえるように、チャリティーイベント後もピアノを設置し続け、誰でも弾けるようにしたそうです。
アクティブ・コモンズは、2018年4月にリニューアルオープンしました。カフェテリアとしての機能だけでなく、グループ学習やミーティングにも使える、より自由な空間として生まれ変わりました。ピアノの設置が、アクティブ・コモンズをもっと自由な場にさせたのかもしれませんね!(リニューアル当初の様子は、こちらの記事がおすすめです。https://findsophia.jp/sophia-topics/20180404/)
アクティブ・コモンズに佇むピアノの正体、きっかけは「学生が立てた企画」でした。「ピアノを通じてチャリティーイベントを開きたい」という学生の思いが実現し、イベント終了後も、アクティブ・コモンズでの自由な過ごし方の象徴としてピアノは置かれ続けています。最初のチャリティーイベントが開催されて6年が経とうとしていますが、「音楽を通じて楽しんでほしい」という当時の学生の思いは、このピアノが設置されていることで今も上智に息づいています。
ちなみに、ピアノの横にはこんな看板があります。
「みなさんが気持ち良いひと時を過ごせるような、素敵な演奏を」と書かれており若干ハードルが高いですが、きっと上手い・下手は関係ありません! 誰でも気軽に楽しく弾けば、周りも楽しくなるものです。
アクティブ・コモンズでこの記事を書いている間にも、ピアノを弾いて遊んでいる学生の姿を見かけました。ここにピアノがあれば、「弾きたい」と思う人が、弾きたいタイミングで自然と訪れるのだと感じます。そして、私のような演奏を聴く側も、いつ、誰が弾いてくれるのか分からないドキドキがあり、弾いている人に遭遇すると「ラッキー!」という気分になります(笑)。こういう気分を大学で味わえるのは面白いですし、皆さんには「弾く側」と「聴く側」のどちらかでも経験してみてほしいと思います。ぜひ、積極的にアクティブ・コモンズに足を運んでみてはいかがでしょうか?
【参考】※ソフィア・アーカイブズ提供
・『上智新聞』第568号(2019年7月1日付)「ピアノチャリティーイベント開催 音楽で広がる人のつながり」
・『上智新聞』第590号(2022年8月31日付)「ピアノを囲み心和む交流を ピアノチャリティー 3年ぶり2度目の開催」
・『上智大学通信』第425号(2018年4月27日付)「食事も可能な学習空間 アクティブ・コモンズ オープンイベントが行われる」
・『上智大学通信』第436号(2019年7月8日付)「学生チャレンジ支援金制度『響かせろ!ピアノチャリティー!』5日間で80人が演奏に挑戦」
2023.11.15
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